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ネックバンドで“業界最高NC”のソニーBluetoothイヤフォン。ハイブリッドドライバ

 ソニーは、ノイズキャンセリング(機能)搭載のネックバンド型のワイヤレスイヤフォン最上位モデル「WI-1000X」を10月7日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は35,000円前後。カラーはブラックとシャンパンゴールドの2色。

WH-1000XM2

 「ネックバンド型で業界最高クラス」というNC機能を備えたBluetoothイヤフォン。スマートフォンアプリとの連携でNCレベルの調整や、ユーザーの行動に合わせたNCの自動モード切り替えに対応している。イヤフォン部にダイナミック型とバランスド・アーマチュア(BA)型の「HDハイブリッドドライバーシステム」を採用したのも特徴。音声コーデックは新たにaptX HDもサポートした。

 なお、同じ1000Xシリーズとして、ヘッドフォンのフラッグシップモデル「WH-1000XM2」と、左右完全分離型イヤフォンの「WF-1000X」も同じく10月7日に発売する。これらの製品は別記事で掲載する。なお、新モデルからソニーのワイヤレスヘッドフォン/イヤフォンの型番の付け方に一部変更があり、これまでのモデルは「MDR」から始まっていたが、新モデル以降はワイヤレスヘッドフォンが「WH」、ワイヤレスイヤフォンが「WI」から始まるようになる。

シャンパンゴールド
ブラック

NCのカスタマイズがスマホから操作可能に

 NC機能はイヤフォン部の内側と外側の2つのマイクで周りのノイズを集音するデュアルノイズセンサーテクノロジーを搭載し、デジタルノイズキャンセリングソフトウェアエンジンにより、騒音を打ち消す信号を高精度に生成。「ネックバンド型で業界最高クラスのノイズキャンセリング性能」としている。

ブラックモデル

 飛行機に乗っている時の大気圧の変化に応じた調整機能を備えた「NCオプティマイザー」を搭載。なお、ヘッドフォンのWH-1000XM2とは異なり、個人の装着状態に合わせてNCの特性を最適化する機能は搭載しない。

 iOS/Androidスマートフォン用アプリ「Sony|Headphones Connect」との連携で、NC機能の細かなカスタマイズができるようになったのも特徴。

 このアプリは、現在はEXTRABASSシリーズの「MDR-XB950N1」などでサラウンド効果の選択や低域の量感調整などが可能だが、アップデートによりWH-1000XM2などのNC機能調整にも対応する。外音取り込みのレベル調整ができる「外音コントロール」、ユーザーの行動によってNCや外音取り込みモードを自動で切り替える「アダプティブサウンドコントロール」、「サウンドエフェクトのカスタマイズ」の3つを利用できる。

ユーザーの行動によってNCや外音取り込みモードを自動で切り替える「アダプティブサウンドコントロール」のアプリ設定イメージ

 「外音コントロール」は、NCをONにした状態でも、駅のアナウンスなど周りの音が聞こえるように、外音の取り込みレベルを調整できる機能。従来機のMDR-1000Xにも搭載している「アンビエントサウンドモード」が、より細かく調整できるようになった。

 アプリ画面のスライダーをタッチして調整でき、NCが最大の「ノイズキャンセリングON」からレベルを上げていく(外音の取り込み量を上げる)と、「風ノイズ低減」、「外音取り込み1」~「外音取り込み20」に切り替わる。そのほか、人の声やアナウンスなどを聴きやすくする「ボイスフォーカス」のON/OFFも設定できる。

 「アダプティブサウンドコントロール」は、スマホのGPSや加速度センサーを使って、止まっている時、歩いている時、走っている時、乗り物に乗っている時の4つの行動パターンごとに、NCや外音取り込みのモードが自動で切り替わるもの。通勤時に駅まで歩き、電車に乗るなど、周囲のノイズ環境が変わっても手動でモードを切り替える必要がない。各行動時のNC/外音取り込みのレベルは個別に調整できるため、「電車の時はアナウンスは聴こえるようにしたい」など、ユーザーに最適な設定にカスタマイズ可能。

 サウンドエフェクトのカスタマイズ機能として、音が聴こえる方向を変更できる「サウンドポジションコントロール」に対応。通常は頭の中央に音が定位する形だが、これを前方から聴こえるようにでき、「疑似的にスピーカーで聴いているように楽しめる」という。このほかにも、斜め前方の左または右、斜め後方の左または右から聴こえるように設定することも可能。

 また、バーチャルサラウンドのVPTを4つのプリセットモード(Club/Arena/Concert Hall/Outdoor Stage)から選択できるほか、イコライザの選択(9種類)やカスタマイズ(2つまで保存可能)が行なえる。なお、前述のサウンドポジションコントロールや、VPT、イコライザの変更は、BluetoothのSBCコーデック選択時のみ利用可能。

 ハウジングをタッチしてボリュームや曲送り/戻しなどの操作が可能で、NC ON時にハウジング部を手で覆うようにすると外音を大きく取り込む「クイックアテンション」機能も備える。

使用イメージ

ハイブリッド型ユニット搭載、aptX HD対応

 イヤフォン部は、専用設計の9mmダイナミック型ドライバと、既発売モデル「XBA-N1/N3」と同様のBAドライバを搭載。XBA-N1と同様のHDハイブリッドドライバーシステムにより高音質化を図った。

イヤフォン部にはハイブリッドドライバを搭載
内部構造

 Bluetooth接続のコーデックは、ウォークマンやXperiaからハイレゾ相当でワイヤレス伝送が可能なLDACに加え、新たにaptX HDコーデックにも対応。同日に発表されたウォークマン新モデル「NW-ZX300」や、「NW-A40」シリーズもaptX HD対応で、これらのプレーヤーとの接続時にaptX HDも利用できる。

 ソニーは、“ハイレゾ相当”としては従来通りLDACを推奨しつつ、その他にも“良い音のコーデックの一つ”としてaptX HDをサポートするという。

 ハイレゾ非対応のプレーヤーから受信した音楽もハイレゾ相当にアップスケーリングするDSEE HXも引き続き搭載。なお、DSEE HXはLDACやaptX/aptX HD接続時や有線接続時は無効となる。独自のフルデジタルアンプS-Master HXも搭載。

 装着時にケーブルが邪魔になりにくい構造も採用。ネックバンドの先端ではなく途中からケーブルが出る形にしたことで、必要以上にケーブルが長くならない。また、ネックバンドに設けた溝にケーブルを収納でき、持ち運び時にもケーブルが絡まる心配がないという。また、ネックバンドはビジネスマンのシャツスタイルにも合わせやすいというデザインを採用。襟の部分を強く締めないよう幅に余裕を持たせている。

ネックバンド部
ケーブルをネックバンド部に収納できる

 ネックバンド部にはバイブレーションも搭載。ペアリングしているスマートフォンに着信があるとバイブで通知するため、イヤフォンを装着しなくても首にかけていれば電話に気づけるようにした。

 内蔵バッテリでの連続使用時間は最大10時間(NC ON時)。重量は約71g。付属のケーブルで有線接続も可能。

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