ニュース

「IFA 2017」が1日開幕。パナソニックやソニーが会見、VRやスマートスピーカーなどに注目

 国際コンシューマエレクトロニクス展示会「IFA 2017」が、ドイツ・ベルリンの国際見本市会場において9月1日~9月6日(現地時間)に開催される。

ドイツ・ベルリンの国際見本市会場(昨年撮影)

 AV/IT機器や、白物家電などのほか、AI/IoT関連の企業も多数参加。最新製品/技術が発表され、毎年、日本からもソニーやパナソニックを含む多数の企業が出展している。1924年の初開催から、今年で57回目となる。昨年の出展者数は1,823で、6日間に24万人が来場した。

 開幕前の30日(現地時間)からは、パナソニックやSamsungなどがプレスカンファレンスを開催。翌日31日にはソニーやオンキヨー、シャープなども会見を行なう。会期中は、4K/8KやHDR、有機ELテレビなどのAV機器のほか、スタートアップを含む様々な企業が、VRやIoT、スマートスピーカー関連の技術や製品を出展することが予想される。

 IFA開幕の会見を前に、各社から出展に関する発表も行なわれている。

 Samsungとパナソニック、20世紀フォックスは既報の通り、HDR規格の「HDR10」を拡張した「HDR10+」を共同で推進していくことを発表。HDR10+は4月にSamsungとAmazonが規格を発表していたが、パナソニックとフォックスが加わり、共同で認証やロゴプログラムなどを展開する。2018年1月にライセンスを開始予定で、テレビやBlu-rayプレーヤー、映像配信サービスでの導入を目指している。IFAのパナソニックとSamsungブースでは、HDR10+について紹介される予定。

Samsungとパナソニック、20世紀フォックスが「HDR10+」を共同で推進

 JVCケンウッドは、JVCとKENWOODの両ブランドで出展。欧州市場で高いシェアを持つカーエレクトロニクスの新製品などを展示。VRなど新たなエンターテイメント提案や、同社グループであるイタリア・ASKのオーディオ商品も参考展示。新たな用途や使用シーンを提案するという。

 4K対応D-ILAプロジェクタ「DLA-Z1」をシアタールームで体験可能なほか、参考展示として「VRヘッドマウントディスプレイ&コンテンツ連動型振動チェア視聴システム」を用意。360度つなぎ目のない映像を撮影できる4Kカメラによる高解像度映像を、VR HMDの映像と、コンテンツに連動する振動チェアで体験できる。

JVCケンウッドブースのイメージ
VRヘッドマウントディスプレイとコンテンツの連動型振動チェア視聴システムを体験可能

 パイオニアは欧州で今秋に発売する最新のカーエレクトロニクス製品を展示する。また、車種専用ナビゲーション 「NAVGATE EVO」や、コネクテッドカーをテーマに、 スマートフォンとの連携に対応した製品を多数展示するという。

 IFA全体の従来からの変更点としては、“イノベーションの最先端を体験できるスペース”という「IFA NEXT」を用意。「スタートアップ企業や大学など、イノベーションを生む人々の新たなセンターステージ」とするもので、従来はアジア関連のブースなどの出展スペースとして使われていた「ホール26」に、これまで別々のエリアで行なわれていた企画/展示を統合。メインとなる基調講演のほか、様々な業界の人々が未来のトレンドや技術革新などを探る「IFA + Summit」、スタートアップ企業などから数多くのアイディアが展示される「Tech Watch」などのコーナーが、新たにホール26へ集約される。

 キーノートスピーチは、オープニングとなる9月1日にPhilipsのPersonal Health Businesses CEOでRoyal Philips CMOのPieter Nota氏が務める。そのほか、MicrosoftのTerry Myerson氏、Nick Parker氏、Peter Han氏(1日)、fitbitのJames Park CEO(1日)、HuaweのConsumer Business Group CEOを務めるChengdong (Richard) Yu氏(2日)が登壇する。