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Pioneer DJ、40kHzまで再生できるHDドライバ採用のハイエンドDJヘッドフォン
2017年8月31日 18:57
Pioneer DJは、DJヘッドフォン3機種を発売する。価格は全てオープンプライス。店頭予想価格は、プロ向けのフラッグシップ「HDJ-X10」が10月上旬で35,000円前後、上位モデルを継承する「HDJ-X7」が10月上旬で29,000円前後、「HDJ-X5」が9月中旬で9,900円前後。カラーは全モデル、ブラックとシルバーの2色を用意する。
フラグシップの「HDJ-X10」は、5Hz~40kHzまでの高解像度再生が可能なHDドライバを採用。ハイレゾ対応のマルチプレーヤー「CDJ-TOUR1」や、ミキサー「DJM-TOUR1」などと接続し、96kHz/24-bitのハイレゾ音源の「微細な音までも忠実にモニタリングできる」という。
「HDJ-X7」は、従来のフラグシップヘッドフォン「HDJ-2000MK2」をベースに新開発したドライバを採用。「HDJ-X5」は上位モデルを受け継いだ高音質設計を投入し、大音量下でもしっかりとモニタリングできるという。
3機種共通の特徴
3機種いずれも、従来よりも厳しい水準値の自社耐久試験に加え、アメリカ国防総省が制定したMIL規格(MIL-STD-810G)に準拠した試験もクリア。「DJプレイに必要な高い耐久性を備えた」という。2年の長期保証もついている。
ハウジングは、様々なモニタリングがスムーズにできるという形状になっているほか、外周にはグリップ性を高めるローレット(凹凸)形状を採用。即座にハウジングを持ち上げて耳に当てられる。
ハウジング上部に、バスレフ方式のチャンバー(空気室)を搭載することで、高い遮音性と低域のレスポンス向上を実現したという。
ヘッドバンドはフレキシブルタイプで、耐久性があり、2万回のヘッドバンド開閉試験もクリア。「激しいDJプレイにも耐えうる構造」だという。
ハウジングにはスイベル機構も採用。「HDJ-X10」は、回転したハウジング部分が自動的に元の状態に戻る自動復帰機構を備えている。
イヤーパッドとケーブルは着脱可能で、破損した場合でも別売のオプションパーツと交換できる。オプションとして販売するHDJ-X10、HDJ-X7のイヤーパッドは3モデル全てに装着可能。
ケーブルは、グランド線をLRそれぞれ独立した構造にしており、左右のチャンネルセパレーションを改善。空間再現性を向上させている。
ハイエンドの「HDJ-X10」
新開発の50mm径HDドライバを採用。「DJヘッドフォン業界で初めて」という、5Hz~40kHzまでの広帯域化を可能にし、「豊かでタイトな低域、明瞭でクリアな中域、伸びやかな高域再生により細かな音も良く分かる圧倒的な高解像度を実現し、大音量の現場でも正確にモニタリングできる」という。
新開発の、振動板とボイスコイルを一体成型したダイレクトドライブ構造により機械的ロスによる音質劣化を防ぎ、密度の高い音質を実現した。
耐久性を高めるために、可動部には金属を採用。イヤーパッド、ヘッドバンドには劣化に強いポリウレタンレザーを採用し、DJヘッドホン業界で初となる撥水効果の高いナノコーティング加工を表面に施した。これにより、汗や汚れの付着を軽減。定期的に拭き取りをすれば、従来モデルよりも長く使用できるとする。
インピーダンスは32Ωで、出力音圧レベルは106dB。最大入力は3,500mW。ケーブルは着脱可能で、1.2mのカールタイプ(伸長時約3m)と、1.6mのストレートケーブルが付属。端子にはミニXLR端子を採用している。ケーブルを省いた重量は328g。入力端子向けに、標準プラグへの変換アダプタも同梱する。
キャリングケースは「世界中をフライトで飛び回るプロフェッショナルDJのため」の工夫として、スーツケースに収納しやすいようフラット形状にデザイン。頑丈な素材を使い、長時間の移動でも傷や破損を防いでいる。
HDJ-X7
「HDJ-X7」は、「HDJ-2000MK2」をベースに新開発した50mm径ドライバを搭載。振動板の材料・形状を最適化し、低域のレスポンス向上と高域の共振を抑え、「タイトな低域と伸びやかな高域再生を実現し、確実なモニタリングをサポートする」という。再生周波数帯域は5Hz~30kHz。インピーダンスは36Ωで、出力音圧レベルは102dB。最大入力は3,500mW。
耐久性を高めるために、可動部には金属を採用。ケーブルは着脱可能で、バヨネット端子を採用。1.2mのカールタイプ(伸長時約3m)と、1.6mのストレートケーブルが付属。ケーブルを省いた重量は312g。入力端子向けに、標準プラグへの変換アダプタも同梱。キャリングポーチも付属する。