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音楽と周りの音が聴ける「Xperia Open-style CONCEPT」。メガネ装着者にも朗報?

 「IFA 2017」のソニーブースでは、「Xperia Open-style CONCEPT」というイヤフォン型のコンセプトモデルが展示されている。

Xperia Open-style CONCEPT

 一見すると耳掛け型イヤフォンのようだが、耳の上ではなく耳たぶの下に挟む形で装着するデバイス。スマホなどの音楽をワイヤレスで聴ける点は、通常のBluetoothイヤフォンと同じだが、Open-styleという名前の通り、周囲の音も聞こえるオープン型を採用しているのが特徴。

 ソニーモバイルが'16年に発売したスマートプロダクト「Xperia Ear(XEA10)」は、片耳ヘッドセット型で、SNSや通話などコミュニケーション機能を重視したモデルだが、今回のXperia Open-style CONCEPTは、音楽を聴くことを重視しながら、周りの音も聞こえることを目指している。イヤフォンを着けながら仕事をするクリエイターなどにも適しているという。

装着イメージ

 詳細な仕様は公開していないが、ソニーロゴが入った本体部分にイヤフォンのユニットが入っており、そこから出た音が、長く伸びた音道管を通って耳に届く。イヤーピース部分は中央が空いた形になっているため耳を塞がず、音楽を聴きながら周りの音も入ってくるような仕組みだ。

ソニーロゴがある部分にイヤフォンのユニットを内蔵

 考え方としては、ソニービデオ&サウンドプロダクツ(ソニーV&S)と、ベンチャーキャピタルのWiLが共同出資するambieによる「ambie sound earcuffs」に近いようだが、共同開発などではなく、「Xperia Open-style CONCEPT」はソニーが独自に開発しているという。

 本体部に備えたタッチパッドで基本操作ができるほか、装着したまま首を振って曲送り/戻しすることも可能。自然に横を向いたときと、意図的に首を振った時の動きの違いを判別することで、意図しない操作を防げるという。また、首を縦に振ると再生/一時停止といった、他の操作についても検討しているとのこと。

2種類のカラーを展示していた

 内蔵バッテリの連続使用時間は非公開。ケースに入れることでイヤフォンにも充電できるように見えるが、この辺りの仕様もまだ決まったものではないという。

 現段階の重量も非公開だが、実際に着けてみると、下側が特に重いということはなかった。首を振るジェスチャーも試したが、耳からずれたり外れることもない。下側に着けると、筆者のようにメガネを掛けていてもイヤフォンと干渉して押さえつけられるような感覚がないのはうれしい。

 騒音の多いブースではあったものの、聴いている音楽がかき消されることはなく、説明員の話を聞きながら、音楽にも一定の密度が感じられるため、低音がスカスカの軽い音になることもなかった。音楽だけでなく、例えば同時通訳レシーバなどのコミュニケーション機器への活用や、VR機器を装着するときに、周りが見えなくても音までは完全に遮断しないという使い方もできそうだ。

ケース収納時