三菱化学、6倍速記録に対応したLTHタイプBD-Rを開発

-記録膜の有機色素を6倍速用に改善。今夏に出荷予定


5月21日発表

 三菱化学メディア株式会社は21日、記録膜に有機色素を使った追記型Blu-ray Disc(BD-R)メディアで6倍速記録に対応した「6倍速BD-R LTH TYPE 25GB」を開発し、4月末にテストセンターによる規格認定を受けたと発表した。同社では現在、今夏の生産、出荷に向けて準備を進めているという。

 6倍速記録に対応したLTHタイプのBD-R。2倍速のLTHタイプBD-Rで使用している有機色素記録膜のAZO系色素を6倍速用に改善。記録感度とサーボ特性を大幅に向上させたという。

 有機色素記録層の成膜にはスピンコート法を採用し、均一な厚みと表面の平滑性を備えたとしている。また、記録面には傷やほこりの付着を抑えるハードコートを塗布。耐光性や再生耐久性についても、追記型DVDと同等以上の信頼性を確保し、記録、繰り返し再生が可能だとしている。

 なお、BD-R LTH TYPEの生産設備はCD-R、DVD-/+Rの既存の製造設備を活用できるため、大規模な設備投資が不要となり、ディスクの低価格化が見込めるという。同社では記録層に有機色素を使ったLTHタイプBD-Rのさらなる高速記録化を実現するため、引き続き開発を進めていくとしている。


(2009年 5月 21日)

[AV Watch編集部 大類洋輔]