ソニー、1080p AVC撮影対応/Exmor搭載「サイバーショット」

-Gレンズ採用。フォトフレーム「S-Frame」新製品も


DSC-HX1

4月24日発売

標準価格:オープンプライス


 ソニーは、コンパクトデジタルカメラ「サイバーショット」の新製品として、MPEG-4 AVC/H.264形式での1080p動画撮影に対応した「DSC-HX1」を4月24日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は55,000円前後の見込み。

 一眼レフ「α」シリーズや、ハイビジョンハンディカムなどでも採用されている「Exmor」CMOSセンサーを、サイバーショットで初めて搭載したモデル。CMOSサイズは1/2.4型で、有効画素数は910万画素。Exmorは、イメージセンサー内のチップ内で独自のカラムAD変換を行なう方式で、アナログ/デジタルの「デュアルノイズリダクション」で低ノイズ化を実現する。2008年4月に発売された「DSC-H50」の後継機種となる。記録メディアは内蔵メモリ11MBに加え、メモリースティック デュオ スロットも備える。

レンズ鏡筒部に「G」のロゴ

 Exmorでの高速読み出しを活かし、新機能として最大1,440×1,080ドット/30fps/約12Mbpsの動画撮影に対応。映像フォーマットはMPEG-4 AVC/H.264(MP4)。本体にステレオマイクを内蔵し、音声はAACステレオで記録する。また、スピーカーも内蔵しているが、マイク入力やヘッドフォン出力などは備えていない。

 本体側面には、付属アダプタでHDMI出力が可能な専用端子を備え、テレビなどに動画を1080pで出力可能。

 また、同じくサイバーショット初として「Gレンズ」を搭載。Gレンズはコニカミノルタからソニーに継承され、「α」やハイエンドHDVカム「HDR-FX1000」に採用されている。レンズ構成は10群13枚(非球面レンズ1枚/EDレンズ1枚)。光学ズームは20倍(F2.8~5.2)で、35mm判換算の焦点距離は28~560mm。

天面にステレオマイクを内蔵

アダプタの使用でHDMI出力が可能

操作ボタン/ダイヤル

 画像処理には高速プロセッサの「BIONZ」を採用。連写性能を従来より高めており、最大画像サイズでの10コマ/秒連写に対応。また、メカシャッターを採用しており、高速に動く被写体での動体歪みの発生を防いでいる。光学式手ブレ補正も搭載する。

 静止画の撮影モードでは、新たに最大224度の「スイングパノラマ」撮影に対応。10fpsの連写機能とBIONZの高速処理を併用した技術で、撮影しながら本体を左右または上下に約3秒間スイングさせることで、内部処理により静止画を合成、約5秒でパノラマ写真が生成される。

液晶モニタは3型で、上下可動式

 パノラマ撮影で作成される静止画のサイズは、横撮りの場合で最大4,912×1,080ドット、縦撮りの場合は最大1,920×3,424ドットとなる。テレビなどへのHDMI出力時は、パノラマ静止画を上下/左右にスライドさせて表示できる。

 そのほか、6コマの連写画像から1枚の画像を合成し、ノイズを約1/2まで低減できるという「手持ち夜景モード」も採用。重ね合わせの際に被写体の動きも検出し、被写体ブレを抑えた合成を実現している。また、「スマイルシャッター」機能も利用できる。

 液晶モニタは3型/23万画素で、上下可動式のマルチアングル対応となっている。付属バッテリ「NP-FH50」使用時の静止画連続撮影枚数/時間は約390枚/約195分。外形寸法は114.5×91.8×82.8mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約453g(撮影時約504g)。

 付属するパソコン用ソフトはPicture Motion Browser(PMB)のVer.4.2.11。動画再生では、特徴的なシーンをサムネイルで表示する「ハイライトインデックス」や、画像の「顔検索」などが利用可能。PicasaやYouTube、mixiなどへのアップロードも簡単に行なえるとしている。対応OSはWindows XP/Vista。  


 

■ パノラマ表示対応のフォトフレームも

S-Frame新モデル。中段右が最上位の「DPF-X1000」

 デジタルフォトフレーム「S-Frame」は、コントラストを従来比15倍まで高めた「TruBlack液晶」搭載のXシリーズなど、3シリーズ4製品をラインナップ。いずれも4月24日発売で、価格はオープンプライス。最上位モデルとなる10.2型/1,024×600ドット(15:9)の「DPF-X1000」の店頭予想価格は4万円前後の見込み。

 「DPF-X1000」と、8型/800×480ドット(16:9)の「DPF-X800」のXシリーズは、本体に2GBメモリを内蔵。メモリースティック/SD/CF/xD対応のカードスロットも装備する。HDMI出力端子を搭載し、外部ディスプレイ出力時には本体内蔵の音源2曲によるスライドショー生成機能「音フォト」が利用できる。

 表示可能な静止画はJPEG/TIFF/BMP/RAW。なお、動画や音楽の再生には対応しない。スライドショーのパターンは15種類。また、上記のHX1で撮影したパノラマ静止画を上下/左右にスライドさせて表示することも可能となっている。そのほか、写真の縦/横自動感知センサーや、自動明るさセンサーなども搭載する。


(2009年 3月 25日)

[AV Watch編集部 中林暁]