アップル、100以上の機能を追加した新「Final Cut Studio」

　アップルは、100以上の新機能を搭載したプロ向け映像編集統合型アプリケーション「Final Cut Studio」の新バージョンを23日に発売した。

　価格は108,800円。Final Cut Studio/Final Cut Proからのアップグレード価格は31,800円。対応OSはMac OS X 10.5.6以降。

編集画面

　新バージョンの「Final Cut Studio」には、映像編集ソフト「Final Cut Pro 7」、モーショングラフィックソフト「Motion 4」、音声編集ソフト「Soundtrack Pro 3」、カラー補正ソフト「Color 1.5」、エンコードソフト「Compressor 3.5」が含まれる。

　「Final Cut Pro 7」では、Apple ProResコーデックの新バージョンを追加。オンライン編集向けの「ProRes 422(Proxy)」、一般的な編集作業向けの「ProRes422 (LT)」、高クオリティ編集向けの「ProRes 4444」を新たに加え、「ほとんど全てのワークフローをサポートする」としている。

　また、バックグラウンドでエンコーディングを行ないながらプロジェクト作業ができる「Easy Export」を搭載。iTunesに書き出してiPodやApple TVなどに転送、YouTubeなどWebへのアップロード、BD/DVD作成がワンクリックで可能になるという。

　iChatシアターにも対応。Final CutのタイムラインなどをiChatユーザーと共有できる。そのほか、クリップスピードを変えることができる「速度変換ツール」や、移動するマットを使用して劇的な効果を作成可能な「アルファトランジション」などを追加。パナソニックが開発した業務向けフォーマット「AVC-Intra」にネイティブ対応したことも新バージョンの特徴。

　「Motion 4」は、3Dシャドーやリフレクション、被写界深度などの調整機能を強化。高度なモーショングラフィックや視覚効果を実現できるとする。「Soundtrack Pro 3」は、プロジェクト全体の台詞などの音量を調整できる「音声レベルマッチ」などの新機能を搭載している。

　「Color 1.5」は、Final Cut Proとの親和性を高め、フルカラー解像度に対応。「Compressor 3.5」は、エクスポートオプションのセットアップとカスタマイズを容易に行なう機能などが新たに利用可能。なお、「Soundtrack Pro 3」と「Compressor 3.5」は、新バージョンの「Logic Studio」にも追加されている。

　Final Cut Studioの資産管理や自動化ツールであるサーバーソフトの新バージョン「Final Cut Server1.5」も同日に発売。価格は108,800円。31,800円のアップグレード版も用意する。