パイオニア、新シアタースピーカー「SERIES7」5モデル
-独自の同軸ユニットなど「EXシリーズ」の設計を継承
パイオニア株式会社は、日欧合作のシアタースピーカー「International Project」の新シリーズとして、「SERIES7」5機種を11月上旬より発売する。価格は下表の通り。
種類 | 型番 | 価格 |
トールボーイ | S-71 | 118,000円(1台) |
センター | S-71C | 59,000円(1台) |
ブックシェルフ | S-71B-LR | 94,000円(ペア) |
アクティブサブウーファ | S-71W | 100,000円(1台) |
スピーカースタンド | CP-71B | 53,000円(ペア) |
共通の特徴として、上位モデル「EXシリーズ」の高音質設計思想を継承。また、欧州の最新トレンドを取り入れたというシンプルなデザインで、リビングに置いてもインテリアにマッチするとしている。
トールボーイ型のフロントスピーカー「S-71」とセンター「S-71C」、ブックシェルフ型の「S-71B-LR」は、点音源化を追求した同社「CSTドライバー」の技術を継承した同軸ユニットを搭載。高剛性アラミド繊維の振動板の中央に、上位シリーズ「SERIES8」と同様にチタンツイータを配置している。また、ツイータには超高域再生技術「HSDOM」を採用。振動板の素材や形状、エッジなどをコンピュータ解析することで、それぞれの性能が最大限に発揮されるという。
ウーファには、エネルギーロスの少ないスクエアワイヤーを使用した14cmのロングボイスコイルを採用。入力に対する高いリニアリティと豊かな低域再生を図っている。また、いずれのモデルも振動板の素材を統一したことで、各スピーカーの音色を揃え、臨場感あふれるサラウンドを楽しめるとしている。
トールボーイ「S-71」の特徴は、上位モデルS-81でも採用されている独自の「ABD(Acoustic Balance Drive)」により、上下方向の定在波を抑制していることや、「AFAST(Acoustic Filter Assisted System Tuning)」でエンクロージャ内部の定在波を抑えること。また、13cmウーファにアラミド繊維とグラスファイバーによる複合振動板を採用。小入力から大入力まで、信号に対して正確な駆動を可能にしている。
さらに、バスレフポートの空気の流れをスムーズにする「ハイリニアリティポート」をエンクロージャ下部に配置。ウーファの大振幅時にも風切り音が発生せず、クリアで量感豊かな再生が行なえるという。そのほか、円錐形スパイクの3点支持構造により、安定した設置も実現。転倒防止に配慮して、後部2点の補助脚も取り付けている。
いずれのモデルも、前面にグリルネットを装着した状態で表面に凹凸がないフラットな「フラッシュサーフェスデザイン」を採用。また、グリルの格子を排除したことで不要な音の反射を防いでいる。エンクロージャは、音の流れをスムーズに回折させ、定在波の発生を抑えたラウンドフォルムとなっている。
また、独自の位相/音色調整技術「フェイズコントロール」も採用。ネットワークの位相特性のマッチングや、同一システム内での位相/音色バランスをとることでチャンネル間で音がスムーズにつながるとしている。
サブウーファの「S-71W」は、大型マグネット採用の25cm径ウーファを搭載。フェイズコントロール設計も導入し、ローパスフィルタを常時バイパスすることで低音の時間/位相ズレを防いでいる。また、ABD技術を応用し、最適な位置にデュアルポートを配置することで定在波を除去し、風切り音の発生を抑える。
デザイン面では同シリーズのデザイナーであるスティーブ・セネスカット氏により、ヨーロッパの最新トレンドを採用。「シンプルなだけでなく、スピーカーとしてのアイデンティティがエモーショナルに表現された新感覚のデザイン」としている。また、S-71Wのエンクロージャは塗装と研磨を繰り返して一つ一つ手作業で仕上げたことで、深みのある色合いを実現したという。
型番 | S-71 | S-71C | S-71B-LR | S-71W |
種類 | トールボーイ | センター | ブックシェルフ | アクティブ サブウーファ |
ユニット | 同軸2.5cm径ツイータ×1 同軸13cm径ミッドレンジ×1 13cm径ウーファ×2 | 同軸2.5cm径ツイータ×1 同軸13cm径ウーファ×1 | 同軸2.5cm径ツイータ×1 同軸13cm径ウーファ×1 | 25cm径ウーファ×1 |
インピーダンス | 6Ω | - | ||
再生 周波数帯域 | 33Hz~50kHz | 43Hz~50kHz | 43Hz~50kHz | 26Hz~1kHz |
出力音圧レベル | 85dB | 83dB | 83dB | - |
最大入力 | 130W | - | ||
内蔵アンプ 最大出力 | - | - | - | 280W |
外形寸法 (幅×奥行き×高さ) | 260×276×1,114mm | 400×256×188mm | 181×276×300mm | 372×412×394mm |
重量 | 23.8kg | 7kg | 6.1kg | 19.3kg |
(2009年 10月 13日)
[AV Watch編集部 中林暁]