マランツ、旗艦機直系のBD/SACDプレーヤー新モデル

-262,500円の「UD8004」。アナログ出力を高音質化


UD8004

11月下旬発売

標準価格:262,500円


 株式会社マランツ コンシューマー マーケティングは、SACD/BDプレーヤーの新モデル「UD8004」を11月下旬より発売する。価格は262,500円。カラーリングはブラックのみ。

 同社フラッグシップモデル「UD9004」(標準価格577,500円)の設計思想を継承するという、ユニバーサルプレーヤーの新モデル。独自開発のメカモジュール「Marantz New Precision Mechanism」を新たに搭載。外装には鋼板を用いて剛性を高め、またディスクトレーは不要振動を抑える作りで、読み取り精度を向上させている。さらに重心の低い構造であるため、外部からの振動の影響を受けにくく、安定した読み取りができるという。

 再生可能なメディアはBDビデオ、DVDビデオ、DVDオーディオ、BD-R/RE、DVD±R/RW、SACD、CD。さらに、SD/SDHCカードスロットも備え、SDカード内に保存されたMP3/WMA、JPEG静止画の再生に対応する。そのほか、DivX Ver.6ファイル、AVCHD動画の再生もサポートしている。

 HDMI出力を1系統装備。BDプレーヤーとして、ドルビーTrueHDやDTS-HD Master AudioなどのHDオーディオ信号を、HDMI端子からビットストリーム出力が可能。BDビデオのオプション音声フォーマットである24bit/192kHzのリニアPCM 6ch出力にも対応している。CEC機能もサポート。BD-Live(Profile 2.0)やPinP(子画面表示/BONUSVIEW)にも対応する。

 また、アナログデバイセズの32bitフローティングポイント型DSPを採用したHDオーディオデコーダを内蔵。7.1chのアナログ出力も備えている。さらに、DTS Neo:6やドルビープロロジックIIxデコーダも搭載し、コンテンツに応じたサラウンド再生も可能。「ピュアダイレクト機能」も利用できる。

 アナログ音声出力回路には、UD9004と同様に「HDAM-SA2」技術を投入した電流帰還型回路を採用。低歪、ローノイズ、ハイスピード化を徹底したという。マルチチャンネル出力は2枚の基板で構成、また2ch出力では専用の1枚基板を使用している。24bit/192kHz対応の音声DACを搭載。PCM/DSDの両方に対応し、全チャンネルに装備する。専用電源トランスも内蔵し、安定した電源供給ができる。

 電源回路、デジタル/映像回路、音声回路をそれぞれ独立させた、3BOX構造のシャーシを採用。回路間の信号干渉による音質や画質の劣化を抑えることができるとしている。メインシャーシには1.6mm厚のボトムプレートを加えて剛性を向上した「ダブルレイヤードシャーシ」を使用しており、不要振動や共振を抑制するとともに、外部からの振動による影響を排除可能という。

マルチチャンネル出力は2枚の基板、2ch出力は1枚基板を使用する3BOX構造のシャーシを採用

 ビデオプロセッサにはAnchor Bay Technologyの「ABT2015」を採用し、10bitでのI/P変換とスケーリング処理が可能。デジタルノイズリダクション機能や、輪郭補正、ガンマ補正を行なう画質調整機能も搭載しており、設定した値を最大5まで保存し、付属リモコンで呼び出すことができる。

アナログデバイセズ製の映像用DACを搭載

 アナログ映像出力用の専用基板として、アナログデバイセズ製の映像用DACを搭載。ビデオ信号のS/Nを改善するNSV(ノイズ・シェープド・ビデオ)技術も導入している。

 HDMIの映像出力は1080/24pに対応。シネマスコープ映像の表示時に、画面の上下に出る黒帯を、画面を上下に引き延ばすことで無くし、フル画面で表示する「バーティカル・ストレッチ」機能も利用できる。

 出力端子はHDMI×1、コンポーネント×1、コンポジット×1、S映像×1、アナログ音声出力(RCA)×1、7.1ch出力(RCA)×1、光デジタル音声×1、同軸デジタル音声×1。2chアナログ音声出力には真鍮削り出しのピンジャックを採用している。そのほか全てのAV端子に金メッキを施しており、高品位な信号転送を可能とする。Ethernet端子や、RS-232C端子も装備。S/N比は125dB。全高調波歪率は1kHz 0.0001%。ダイナミックレンジは110dB。

 消費電力は48W。待機時は通常スタンバイモードで0.8W、低消費電力スタンバイモードで0.3Wを実現。外形寸法は440×399×127mm、重量は8.5kg。

リア付属のリモコン

(2009年 10月 23日)

[AV Watch編集部 大類洋輔]