ケンウッドとビクター初の統合AVナビ「MDV-313」

-メモリタイプで実売9万円。DVD/iPod/USB/ワンセグ


MDV-313

12月発売

標準価格:オープンプライス

 JVC・ケンウッド・ホールディングス株式会社は、ケンウッドと日本ビクターによる初の統合ナビゲーション製品として、両社の音響・映像・ナビゲーション・データ圧縮技術を盛り込んだワンセグ対応のDVD/USB搭載のAVナビ「MDV-313」を12月に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は9万円前後の見込み。

 2008年10月の経営統合で誕生したJVC・ケンウッドグループでは、ケンウッドと日本ビクターの共通事業であるカーエレクトロニクス事業を最も大きな統合効果の見込める主力事業と位置付け、統合に先立つ2007年10月に技術開発合弁会社であるJ&Kテクノロジーズ株式会社を設立。両社の強みを活かしたカーオーディオ製品の開発や、ケンウッドと協業しているガーミンのナビ技術も取り入れて、AV一体型ナビの開発も進めていた。

 「MDV-313」はそうした協力の結果で、国内ではケンウッドからの発売となる。同社のHDDタイプのAV一体型ナビをハイクラス、「MDV-313」のようなフラッシュメモリタイプをミドルクラスと位置付けて展開。なお、海外では同様の商品をJVCブランドで導入する。

 内蔵フラッシュメモリに地図データなどを収録した2DINのナビシステムで、ワンセグチューナやDVDドライブ、USB/SDカードスロット、AM/FMチューナなど、AV機能も充実したモデルとなっている。画面サイズは6.1型ワイド、480×234ドットのLEDバックライト液晶ディスプレイで、タッチパネル式。

 ワンセグ機能はマニュアル選局やプリセットした放送局からの選択に加え、GPSと連動した、現在地エリアの放送局からの選択も可能。付属アンテナはフィルムタイプを採用している。

 DVDドライブはDVDビデオや音楽CDの再生に対応。CPRMに対応したDVD-R/RWのVRモード再生も可能で、デジタル放送録画番組の再生も可能。MP3/WMA/WAVでDVD±R/RWに記録された音楽ファイルも再生できる。

 前面にUSB端子を備え、フロントパネルの内側にはSDメモリーカードスロット(2GBまで認識。SDHC非対応)も装備。USBメモリやSDカードに保存した音楽ファイルも再生できる。iTunesで作成したアルバムアート付の音楽データの場合はジャケット画像の表示も可能。AUX入力も前面に備え、様々な機器が接続できる。

 USB端子は別売の専用接続ケーブル(音楽&動画対応ケーブル「KCA-iP240V」:4,200円/
音楽対応ケーブル「KCA-iP101」:2,100円)を用いて、iPhoneやiPodの接続に対応。充電が可能なほか、音楽再生も可能で、再生モードの選択や、ビデオ再生時(対応iPodとケーブル利用時)の画面サイズ切り替えや画質調整などを、MDV-313のタッチパネル液晶から操作できる。また、iPhone/iPod側から操作するモードも用意する。

 アンプの最大出力は50W×4ch、定格出力は29W×4ch(4Ω)。AM/FMチューナも装備。

 ナビ機能は詳細地図エリア830都市、ピンポイント住所検索約3,500万件、個人宅電話番号検索約3,000万件、タウンページ電話番号検索約900万件を活用。独自の圧縮フォーマットを採用することで、画面切り替えや地図スクロールなどのレスポンスを高速化。メニュー構成もシンプルなものを採用している。FM-VICSに対応し、ワンセグ用アンテナ、GPSアンテナなどを同梱する。


(2009年 11月 30日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]