radiko、サービス開始日の聴取は全局合計104万回

-TBSR&C加藤社長「非常に大きな手ごたえ」


3月31日発表

 TBSテレビは3月31日、定例記者会見を開催。その中で、TBSラジオ&コミュニケーションズの加藤嘉一社長が、IPサイマルラジオの試験配信「radiko」のサービス開始日(3月15日)に、全局合わせて延べ104万回の聴取があった事を明らかにした。

 加藤社長は「反響は概ね良好、非常に大きな手ごたえを感じている」とした上で、「radikoを利用した方のうち4割は、受信状態が悪くラジオが聴きづらかった方、もしくはラジオを元々聴いていなかった方だったというデータもある。難聴聴取対策、新規リスナーの獲得という意味では効果が出ているのではないかと思う」と分析。

 実用化については、「様々な検討課題があるが、ラジオメディアが新しい可能性を広げていくためには有効な手段だと思っているので、積極的に取り組んでいきたい」と語った。

 ほかにも会見では、TBSテレビの石原俊爾社長が、運営する有料動画配信サービス「TBSオンデマンド」が、2009年度の単年度で黒字が確実になった事を報告。

 通期での黒字達成は、テレビ局が運営するVOD事業としては初となるが、成功の要因を「TBSのライブラリードラマの大量配信を開始したことや、『東方神起 最新ライブ』などの強力なオリジナルコンテンツを自社制作し独占配信したことなどが良い効果を生んだ」と分析。

 売上げが前年同月比約5倍の水準で順調に推移し、黒字転換に成功したという。今後も事業を拡充に向け、地上波で放送する新作ドラマの「見逃し配信」をスタートさせるほか、ケータイ向け動画配信事業を本格化するという。

 また、CSの24時間ニュース専門チャンネル「TBSニュースバード」も、'98年4月放送開始以来、初の単年度黒字を達成することが確実になったという。2008年にプロ野球横浜ベイスターズ主催の全試合生中継を開始し、2009年にHD化、2010年3月にはIP放送の「ひかりTV」に参入したことなどが要因だという。


(2010年 4月 1日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]