Explay、小型レーザープロジェクタ用エンジンを開発

-年内に体積7ccの小型エンジンを発表へ


開発中の小型プロジェクタ用レーザーエンジン

5月11日発表


 エー・ディ・エムは、技術系ベンチャーキャピタルのモバイル・インターネットキャピタルと協力し、小型プロジェクタ用レーザーエンジンを開発する新会社Explay Japanを設立。Explay Japanは事業化に向けた活動を開始する。

 Explay Japanは、超小型プロジェクタ用レーザーエンジンを開発していたイスラエルの「Explay」(清算手続き完了)が保有していた知的財産権を取得し、製品開発の継続、製造販売を目的にした新会社となる。

 新会社では、超小型(ピコ)プロジェクタ用レーザーエンジンを開発する。レーザー光源とLCOSを利用した世界最小クラスの小型プロジェクタを実現するもので、年内には体積7ccクラスの小型エンジンの発表を予定。さらに、小型、低消費電力のエンジンの量産化を目指すという。

 同エンジンに使用されるレーザー光源は、独自の技術によりレーザー特有の問題であるスペックル(ちらつき)が低減され、レーザーの安全規格である「JIS C6801 クラス-1」レベルに該当する性能を有するという。

 特徴としては、「LED光源と比較して発光効率に勝るため、より小型化・省エネが可能」、「原色レーザーにより色純度の高い鮮明な画像」、「レーザーの平衡光によって、投影距離を変えてもフォーカス調整が不要(フォーカスフリー)」の3点を挙げている。

 同エンジンの解像度は800×480ドットとなる予定で、想定投影距離は20~200cm、想定投影サイズは7~70インチ。明るさは約10ルーメン、消費電力約1.3Wを設計目標値としている。

 今後、プロジェクタ内蔵デジタルカメラや携帯電話、スマートフォン、ノートPC、メディアプレーヤーなどでの採用を目指すとしている。


(2010年 5月 11日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]