Adobeが「Flashはオープン」とAppleの批判に反論


5月13日発表(現地時間)


 米Adobe Systemsは、Flashの“オープン性”を訴える「Freedom of choice(選択の自由)」と題するページを同社サイトで公開した。

 Appleのスティーブ・ジョブズCEOが4月に出した、AdobeのFlash技術を批判する声明に応えるもの。ジョブズ氏は、「Flashは100%プロプラエタリな技術で、Adobeにしか供給しえないもの。広く普及しているとはいえ、それは“オープン”を意味しない」と非難していた。

 Adobeは、今回公開したページの中で、「オープン性はAdobeのコア」とし、プリントシステムやPDFなどでクロスプラットフォーム化を実現している点を強調。Flashも「1億以上の人々に、プラットフォームやブラウザを問わずに利用されている」とする。また、Googleと協力し、Open Screen Projectを立ち上げ、「Webの経験をあらゆるモバイルデバイスで実現できるよう取り組んでいる」とし、HTML4、HTML5、CSS、H.264などの規格化にも参加している点を強調している。

 また、Flashでもタッチ操作に対応できる点や、バージョン10.1でパフォーマンスを向上した点を説明。さらに、H.264がFlashを置き換えるという議論については、「H.264はコーデックであり、FlashはH.264を再生可能なプレーヤーである」と指摘。さらに、Flashにおいて、コンテンツ保護やストリーミングなどビデオ配信におけるさまざまなソリューションを用意していることをアピールしている。

 「オープン」という点については、Flash Playerのコアエンジン「AVM+」はオープンソース化しており、仕様に沿ってSWF、FLV/F4Vなどのファイルを再生するプレーヤーをAdobeの許可を得ることなく作成できると訴えている。



(2010年 5月 14日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]