三菱、3D再生対応BDレコーダ+1TB HDD内蔵の液晶テレビ
-40~52型の「REAL MDR1」。「録画TVは三菱」を訴求
三菱電機は、Blu-ray 3D再生にも対応したBD/HDDレコーダ内蔵液晶テレビ「REAL MDR1シリーズ」を10月21日より発売する。55型「LCD-55MDR1」、46型「LCD-46MDR1」、40型「LCD-40MDR1」の3モデルを用意し、価格はいずれもオープンプライス。店頭予想価格は30~50万円前後。
型番 | サイズ | 仕様 | 店頭予想価格 |
LCD-55MDR1 | 55型 | Blu-ray 3D再生 1TB HDD BDレコーダ 4倍速DIAMOND Panel | 50万円 |
LCD-46MDR1 | 46型 | 40万円 | |
LCD-40MDR1 | 40型 | 30万円 |
LCD-55MDR1 | LCD-46MDR1 | LCD-40MDR1 |
BD/HDDレコーダを内蔵した液晶テレビで、いずれも4倍速/1,920×1,080ドットのフルHD「DIAMOND Panel」を搭載する。バックライトはエッジ型の白色LED。BD/HDDレコーダを内蔵することで、豊富な機能を一つのリモコンでシンプルに操作できる点を訴求する。
【訂正】記事初出時、「直下型の白色LED」としていましたが、正しくは「エッジ型の白色LED」でした。お詫びして訂正いたします(11月24日)
3Dメガネが2つ付属 |
パネル前面に光沢コートを施して、奥行きと深みのある色再現と黒が締まる高画質を実現。加えて、毎秒240枚表示の4倍速駆動に対応した新映像エンジン「DIAMOND 3D Engine PRO3D」により、フレームシーケンシャル方式の3D表示に対応した。2D表示においても、4倍速駆動により残像感少ない高画質を実現するという。
超解像技術の「DIAMOND HD」も搭載。低解像度から高解像度までのあらゆる映像ソースを解析して補正を加え、自然な映像を実現するという。特にデジタル放送の圧縮時に失われた信号を推定し、オリジナル映像の先鋭さや質感を再現するという。
Blu-ray 3Dの再生に対応した点も特徴。付属の3Dメガネを利用することで、3Dを楽しむことができる。Blu-ray 3Dのフレームパッキングだけでなく、サイドバイサイドの3D放送にも対応する。2Dから疑似3Dへの自動変換機能も装備。メガネは2個同梱される。電源はボタン電池で、電池持続時間は未定としている。
BDドライブを本体前面に搭載 | BDドライブをオープンしたところ |
オートターンを利用して3D視聴時も最適なポジションを確保 |
BDドライブを前に備えている点も特徴。BDビデオやBD-R/RE、DVDビデオ、音楽CDなどの再生に対応するほか、録画も可能となっている。三菱ではテレビだけでなく、冷蔵庫、IHクッキングヒーター、掃除機などでも使いやすさに配慮した「らく楽アシスト」を訴求しているが、その一環としてディスクの取り扱いやすさを配慮し、前面にBDを装備した。
3D表示時に、左右の視差を調整し、視聴距離に合わせた最適な3D効果を選択できるという「奥行きアジャスター」を搭載。リモコンのボタン操作で、テレビ画面を左右約20度ずつ回転できる点も特徴。
3D奥行き切り換え | 2D-3D変換にも対応する | 奥行きアジャスター |
■ 録画/BDダビング対応。10スピーカーの「DIATONE スピーカー」も
HDDとBDへの録画にも対応。HDD容量は1TBで、EPGからの録画予約や、HDDに録画した番組のBDダビングなどに対する。チューナは、地上/BS/110度CSデジタルダブルチューナを装備。デジタル放送の2番組同時録画が可能。なお、地上アナログチューナは本シリーズから省かれている。
内蔵HDDにはDRモードに加え、MPEG-4 AVC/H.264での録画モードも用意。AVC記録モードはAF/AN/AE(10倍)と、SD解像度でMPEG-2のXP/SP/LP/EP(8時間)モード。録画番組のBD書き出しや、BD-R/REへの直接録画も可能。AVCRECにも対応し、DVDへのフルHD録画も行なえる。
録画番組の番組部分、またはCM部分だけを自動再生する「オートカットi」や、スポーツ番組や音楽番組の見所だけを自動で再生する「見どころ再生」、シーン検索再生などの機能も利用できる。
10スピーカー搭載の「DIATONE スピーカーシステム」 |
録画/再生履歴をもとに、ユーザーの傾向や好みを解析し、自動録画を行なう「おすすめ自動録画」やフリーワードを入力して関連する番組を表示する「フリーワード検索」も搭載する。i.LINK(TS入力)も備えており、CATV用STBからの録画にも対応する。
スピーカーは、左右各2個、センター4個、サブウーファ左右各1個の合計10個から構成される「DIATONE スピーカーシステム」。出力は左右10W×2ch、センター10W、ウーファ10W×2chの合計50W。センターのセリフが明瞭で、奥行き感ある音場再生を可能とする。
音声圧縮時の欠損データを予測補完する「DIATONE HD」やバーチャルサラウンド機能「DIATONE サラウンド 5.1」、ステレオ感を向上する「DIATONE サラウンド 2.0」、ヘッドフォンでのサラウンド感を向上する「DIATONE サラウンド HEADPHONE」も搭載する。
さらに、テレビやDVDソフトなど、コンテンツ全体の音量感を一定の範囲内に自動調整する「おすすめ音量」、視聴者の年齢や明るさに合わせて輝度や色味を調整する「ECO画質モード」、声はっきりモードなどを搭載する。
ユニバーサルリモコン |
ネットワーク機能はアクトビラ ビデオ・フルに対応。アクトビラ ビデオ・ダウンロードも利用できる。3系統のHDMI入力も備えている。USB端子やSDカードスロットも装備。AVCHDビデオカメラを接続し、HDDに取り込むことでAVCHD再生やBD/DVDへのダビングも可能。
入力端子はHDMI×3、S映像×2、コンポジット×3、アナログ音声×3。アナログ音声出力や光デジタル音声出力、ヘッドフォン出力も各1系統装備する。外形寸法や重量は未定。リモコンは、よく使うボタンをわかりやすく配置した「ユニバーサルリモコン」。
■ シニアに重点を置き「らく楽アシスト」を家電の柱に
リビング・デジタルメディア事業本部 梅村副事業本部長 |
今回の新REALとともに、エアコンや冷蔵庫なども、「エコポイント三兄弟」の新製品として発表された。三菱電機役員理事 リビング・デジタルメディア事業本部 副事業本部長の梅村博之氏は、同社の家電事業全体の新しいテーマとして「らく楽アシスト」を掲げ、家電の使いやすさ向上を図っていく姿勢を示した。
「使いやすさ」といっても、単にシンプルにするだけでなく、「シンプルな機能はより使いやすく、高度な機能もらくらく使える」ことを目標とするという。4人に1人が65歳以上の超高齢社会となっていることから、これからの家電について梅村副事業部長は、「シニアの方を標準とした新たなものづくりが必要」と説明。新製品について、「シニアから子供までみんなが使いやすいモノづくりを具現化した」と語った。
テレビにおいては、オートターンやオートカットiや、前面BDドライブなどがその活動の一環となっており、冷蔵庫でも最上段の棚を回転式とする「回るん棚」を導入するなど、「使いやすさ革命」を進めていくという。
家電新製品で「らく楽アシスト」を搭載 | 「らく楽アシスト」精神に則り、使いやすさ向上を宣誓 |
京都製作所 阿部所長 |
京都製作所の阿部正治所長は、新REAL MDR1シリーズについて説明。録画テレビの国内構成比が、2010年度に約25%になると見込まれることや、3Dコンテンツ市場の伸張、エコポイントによる全体需要の増加を見越し、新製品を投入する。
使いやすさについては、「オートターン」や「オートカットi」再生、BD/HDD両搭載などの点を訴求。さらに視野角や視聴距離に敏感な3D映像に対しても、オートターンや奥行きアジャスターを使うことで、最適な3D体験ができることをアピールした。
DIAMOND PanelやDIATONEスピーカーなどの従来モデルの特徴を継承しながら、LEDの採用によるコントラスト向上なども実現。MDRシリーズだけでなく、大画面のREAL BHRシリーズ、パーソナル向けのBHRシリーズなど、3シリーズの録画テレビを展開し、「録画テレビは三菱」を訴求していく。
国内市場では録画テレビが25%に | 3Dコンテンツとともにテレビの3D対応も | 録画テレビ3シリーズ展開 |
(2010年 8月 24日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]