ソニー、CMOSセンサExmor/Exmor Rの生産設備増強

-熊本テックに約400億円を投資。22,500枚/月へ


ソニーセミコンダクタ九州の熊本テクノロジーセンター

 ソニーは、ソニーセミコンダクタ九州の熊本テクノロジーセンター(熊本テック)において、CMOSイメージセンサの「Exmor」、および裏面照射型「Exmor R」の生産設備を増強するため約400億円を投資すると発表した。

 今後需要拡大が予想されるスマートフォンやコンパクトデジタルスチルカメラに向けて「Exmor R」を、デジタル一眼カメラなどに向け、大型を中心とした「Exmor」の供給体制確立を図り、センサーの生産能力は現在の16,000枚/月から、22,500枚/月まで強化されるという。

 ソニーはこうした市場向けのCMOSセンサとして、A/D変換器を画素の垂直列毎に並列配置した“列並列A/D変換方式”を採用し、ノイズを低減した「Exmor」と、裏面照射型構造を採用することで高感度や低ノイズ化を大幅に進化させた「Exmor R」をラインナップしている。

 「Exmor R」は、2009年からソニーセミコンダクタ九州の長崎テクノロジーセンターにおいて、直径200mmウェーハラインで量産を開始している。

 今回の熊本テックへの投資により、2010年末からは、熊本テックの直径300mmウェーハの先端ラインでも「Exmor R」の量産を開始予定。併せて、「Exmor」の生産能力も強化していくという。

 なお、投資金額には第1四半期業績発表時点での設備投資額見通しに含まれている2010年度下半期への追加分と、2011年度実施分が含まれている。



(2010年 9月 1日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]