パナソニック、フルHD AVCHD動画対応のデジタルカメラ

-防水防塵+GPSの「FT3」や16倍ズーム「TZ20」など


DMC-FT3-R

 パナソニックは、フルHDのAVCHD動画撮影に対応したデジタルカメラ「ルミックス」3シリーズを2月25日より発売する。

 防水/防塵でGPS機能などを備えた「DMC-FT3」や広角24mmからの光学16倍ズームレンズを搭載した「DMC-TZ20」、3.5型タッチパネル液晶を採用した「DMC-FX77」の3モデルをラインナップする。価格はいずれもオープンプライスで、店頭予想価格は35,000~47,000円前後。


型番光学ズーム
(iAズーム)
特徴店頭予想価格
DMC-FT34.6倍防水、防塵、GPS
耐衝撃、耐低温
1,250万画素ハイスピードCCD
47,000円前後
DMC-TZ2016倍
(21倍)
1,410万画素MOS
広角24mm
GPS
47,000円前後
DMC-FX775倍
(6.5倍)
3.5型タッチパネル
広角24mm
1,250万画素ハイスピードCCD
35,000円前後
DMC-TZ20-NDMC-FX77-W

 いずれも1,920×1,080ドット/60iのAVCHDビデオ撮影に対応。レンズはライカ DC VARIO-ELMAR。光学式の手振れ補正「POWER.O.I.S」に加え、新開発の「アクティブモード」を搭載し、電子式手振れ補正を組み合わせることで、広角端でのフルHD動画における歩き撮りのブレを抑えることができる。

RP-CHEU15

 カメラがシーンを自動判別して最適な設定で撮影できる「おまかせiA」を、動画撮影中でも利用できる。動画記録モードはAVCHDで1,920×1,080ドット/60i 17MbpsのGSF/FSHモードと、1,280×720ドット/60p 17MbpsのGS/SHモードのほか、Motion JPEG形式(1,280×720ドット、640×480ドット、320×240ドット。各30コマ/秒)にも対応する。

 スライドしながら連写して3D写真を合成する「スライド3D」にも全モデルが対応。4秒間に20コマの連続撮影をして、カメラが3D画像生成に最適な2枚を抽出。自然な3D写真を作成できるという。また、HDMIミニ/マイクロ端子を装備しており、撮影した3D写真を3Dテレビに出力できるほか、VIERAとの接続時にはVIERA Linkによりテレビのリモコンからルミックスを操作できる。

 また、HDMIマイクロ端子を備えた「DMC-FT3」用にHDMIマイクロケーブル「RP-CHEU15」を2月15日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は4,000円前後。



■ DMC-FT3

DMC-FT3

 高い防水/防塵性能や、2mの落下に耐える耐衝撃構造などを採用し、アウトドアで撮影を楽しめるコンパクトデジタルカメラ。防水性能は従来モデルの10mから12mまで強化し、新たに登山や旅行記録などに応用できるGPS機能や、方位計、気圧計、高度(水深)計を搭載した。また、マイナス10度までの耐低温性能を有しており、「オールシーズン、様々なアウトドアシチュエーションで楽しめる」としている。カラーは、スプラッシュブルー(-A)、プレシャスシルバー(-S)、スパーキーレッド(-R)の3色が用意される。

 撮影モードも、「ビーチ&シュノーケリング」「水中」「雪」「スポーツ」の4種類が追加され、それぞれのシーンに最適なホワイトバランスや露出設定などをプリセット。ビーチ&シュノーケリングモードでは、通常時とは別の3段階の水深表示が可能。また、専用マリンケース「DMW-MCFT3」を使用することで、水深40mまで使用できるという。

 GPSも従来モデルの「TZ10」からソフトウェアアルゴリズムを改善し、測位時間を高速化。表示できるランドマークについても旅関連のものを強化するとともに、レジャー関連施設を追加し、約100万件(日本約7万件)へと増やした。また、日本の地名の漢字表記事も対応した。ランドマークの追加にも対応する。

 また、方位計、気圧計、高度(水深)計を新たに搭載し、カメラを向けている方位や撮影時の気圧、高度などの環境情報も写真データに付加できる。これにより、山の風景写真や高山植物の撮影などで役立てることができるほか、登山やキャンプ時の情報ツールとしても利用できる。LEDライトも搭載する。

 撮像素子は、新開発の1/2.33型 総画素数1,250万画素のハイスピードCCDを採用。高速読み出しを実現するとともに、オンチップマイクロレンズの改善などで、集効率を向上させ、感度アップを実現。ノイズを大幅に低減し、解像感を高めているという。

 レンズは、光学4.6倍ズームの「LEICA DC VARIO-ELMAR」で、35mm換算の焦点距離は28~128mm(F3.3~5.9)。超解像技術を使ったiAズーム時には6倍となる。光学手振れ補正技術「POWER O.I.S」を搭載。AFスピードも従来機(FT2)より28%高速化しているという。記録メディアは、SDメモリーカード(SDHC/SDXC対応)。19MBの内蔵メモリも備えている。

 動画は最高フルHDのAVCHDに対応し、静止画は最高4,000×3,000ドット。スイング3D撮影時にはMPO形式で記録し、ファインとスタンダードの2種類の画質モードが選択できる。モニターは、2.7型/23万画素で、ARコートを施している。

DMC-FT3本体上部。GPSも内蔵する背面

 HDMIマイクロ端子やAV/USB兼用ジャックを装備。バッテリはリチウムイオンで、撮影可能枚数は約310枚。外形寸法は103.5×26.5×64mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約197g。

 付属ソフトウェア「PHOTOfunSTUDIO 6.1HD Lite Edition」により、写真だけでなく、GPSや方位、気圧、高度などのデータも管理でき、地名情報を基にした写真の検索やスライドショーも行なえる。

 



■ DMC-TZ20

DMC-TZ20

 AVCHD動画撮影、光学16倍ズームレンズ、GPS機能などを搭載したデジタルカメラ。撮像素子は新開発の1/2.33型 1,510万画素のMOSで、半導体プロセスの最適化により固定パターンノイズを従来のMOS搭載機種(TZ100)より約1/2以下に抑えた。カラーはゴールド(-N)、ブラック(-K)、レッド(-R)、シルバー(-S)の4色を用意する。

 レンズは光学16倍(35mmm換算24~384mm/F3.3-5.9)のLEICA DC VARIO-ELMARで、iAズーム時には21倍となる。24mmからの広角撮影が特徴で、光学手振れ補正の「POWER.O.I.S」も搭載する。独自の新開発ナノサーフェースコーティングにより、ゴーストを低減した。

 また、シャッターユニット内の配置を見直し、大型モーターを搭載。シャッタースピード1/4,000秒を実現し、モータースポーツなどの撮影も可能とする。AFスピードも従来機種(TZ10)より49%アップするなど、レスポンスを向上した。また、おかませiAモードはにおけるフラッシュ制御の適正化なども図っている。記録メディアは、SDメモリーカード(SDHC/SDXC対応)。18MBの内蔵メモリも備えている。

DMC-TZ20-K背面。3型タッチパネル液晶を装備する

 GPSもDMC-FT3と同様に新アルゴリズムの採用により、測位速度を高速化し、ランドマークを増やしている。動画は最高フルHDのAVCHDに対応し、静止画は最高4,320×3,240ドット。また、320×240ドット/220fpsのハイスピード動画撮影にも対応する。スイング3D撮影時にはMPO形式で記録する。

 液晶モニターは、3.0型/46万画素で、タッチパネルを採用。タッチパネルに触れながら、フォーカス位置設定や、シャッターなどの操作が行なえる。ARコートも施している。

 HDMIミニ端子やAV/USB兼用ジャックを装備。バッテリはリチウムイオンで、撮影可能枚数は約260枚。外形寸法は104.9×33.4×57.6mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約219g。写真/動画管理ソフト「PHOTOfunSTUDIO 6.1HD Lite Edition」が付属する。

 



■ DMC-FX77

DMC-FX77

 3.5型/23万画素のタッチパネル液晶を搭載したデジタルカメラで、撮影だけでなく、“撮った後”にタッチパネルを活用するアプリケーションを多数搭載した点が特徴。カラーは、グラマラスピンク(-P)、レオパードゴールド(-N)、スエードブルー(-A)、リリーホワイト(-W)の4色を用意する。

 撮像素子は、新開発の1/2.33型 総画素数1,250万画素のハイスピードCCD。レンズは、35mm換算で24~120mmの光学5倍ズーム(F2.5~5.9)で、iAズームにより6.5倍となる。アルゴリズムの最適化により、AF速度は従来機種(FX70)より33%向上している。おまかせiAモードでも動画撮影が可能で、動画撮影時に液晶モニターにタッチすることで、300万画素のJPEG静止画撮影が行なえる。

 タッチパネルを生かした機能も搭載。iA機能で顔認識して撮影した人物に、肌透明感/テカリ除去/ホワイトニング/シェイプアップ/デカ目などの効果をかけられる「エステレタッチ」や、肌色/アイシャドー/チークカラー/リップカラーなどが適用できる「メイクアップレタッチ」など「ビューティレタッチ」機能を装備。

 さらに、光と色をそれぞれ6段階補正できる「アートレタッチ」や液晶画面を2つに分け、2枚の画像データを確認できる「2画面再生」にも対応する。

 HDMIミニ端子やAV/USB兼用ジャックを装備。バッテリはリチウムイオンで、撮影可能枚数は約200枚。外形寸法は99.7×20.6×55.2mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約142g。写真/動画管理ソフト「PHOTOfunSTUDIO 6.0HD Lite Edition」が付属する。


DMC-FX77-A本体上部3.5型のタッチパネル液晶を搭載

(2011年 1月 25日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]