パナソニック、32/37型フルHD 3D液晶TV「VIERA DT3」
-新IPSαパネル+LEDで3D対応。録画やTwitter、Ustも
TH-L32DT3 |
パナソニックは、フルHD 3D液晶テレビ「VIERA DT3シリーズ」を3月11日より発売する。37型の「TH-L37DT3」と32型の「TH-L32DT3」の2モデルをラインナップし、価格はいずれもオープンプライス。店頭予想価格は37型が19万円前後、32型が17万円前後。
新開発の「LEDブラックパネル」やクリアフォーカス4倍速技術を採用し、フレームシーケンシャル方式の3Dに対応した液晶テレビ。USB HDDやSDカードへの録画機能を搭載するほか、ひかりTVやTwitter、radiko、Ustreamなどのネットワークサービスへの対応を強化した点が特徴で、液晶VIERAの最上位シリーズとなる。
VIERA DT3シリーズ | TH-L37DT3 | TH-L32DT3 |
■ LEDブラックパネル採用で“液晶で3D”
「LEDブラックパネル」を採用 |
新開発のIPSα液晶パネル「LEDブラックパネル」を採用し、フレームシーケンシャル方式の3D表示に対応した液晶テレビ。VIERAの液晶モデルでの3D対応はDT3シリーズが初となる。なお、3Dメガネは別売。トランスミッタはVIERAに内蔵しているため、別途メガネを購入すれば3Dを楽しめる。
解像度は32/37型ともに1,920×1,080ドットのフルHD。LEDブラックパネルでは、応答速度を高速化した点が特徴で、液晶層の厚みを縮小したほか、高流動液晶材料を採用することで、パネルの応答時間を従来の約1/2に短縮。加えて、新開発のクリアフォーカス4倍速を搭載し、240Hz駆動を行なうことで、動画解像度1080本、APDCのフルHD動画解像スピードで650pps(2010年モデルD2は350pps)を実現した。
さらに3D映像時には「新高速駆動APD(Advenced Pre-Charge Driving)技術」により、業界最速という2msでスキャンし、液晶の応答完了までの時間を短縮。左右の像の重なりを最小化し、二重像(クロストーク)の少ない3D映像を楽しめるという。
エッジ型のLEDバックライトを搭載し、画面をエリア分割して駆動する「LED部分駆動」にも対応。エリア数などは非公開。画面を複数のエリアに分けて、エリアごとに検出した映像シーンの特徴に応じてLEDの明るさを制御する「インテリジェントコントラストAI」により、コントラスト感を向上。ダイナミックコントラスト500万:1相当を実現した。
新パネルでは新液晶材料を採用したほか、液晶層の厚みを縮小し、応答速度を向上 | APD技術により、液晶TVでも3D表示時のクロストークを抑制 | エリア駆動によるインテリジェントコントラストAIで、コントラストを向上 |
光沢パネルの採用により、色のつややかさや黒の締りを向上。ハイコントラストでクリアな映像を実現する。視野角は上下/左右178度。映像メニューに「オート」を追加し、周囲の明るさや、明るさに応じて変化する人間の色温度特性などを加味して、映像を補正。明るさや映像をシーンごとに制御するAI機能と連動し、最適な画質で映像を楽しめるという。
さらに、解像度の低い映像を高解像化する新アルゴリズムを搭載し、SD画質の放送やDVD、ゲームなどの入力信号も高画質化。コントラストマネジメントやHDオプティマイザーなどの高画質化機能も備えている。
2D-3D変換機能を搭載するほか、3Dソフトの映像の奥行きを調整できる「3D奥行きコントローラー」や、24p収録の映像を3D化する際に自然な中間フレームを生成する「3Dシネマスムーサー」などの機能も搭載する。
3Dは、サイドバイサイドやトップアンドボトムなど、フレームシーケンシャル以外の方式にも対応。新たに、3D放送などのサイドバイサイド/トップアンドボトムのコンテンツを検出した際に、3D方式をVIERAが自動判別して切り替える「3D方式自動認識機能」を搭載した。
総合出力20W(10W×2ch)のスピーカーを搭載。フロントスピーカーのみで、仮想的にサラウンドを実現する「バーチャル3DサラウンドシステムII」も搭載しており、音の広がり感や包まれ感を高めている。
■ USB HDD/SD録画やUStream、radiko、Twitterなどネット強化
USB HDDやSDカードに録画。AVCの長時間録画にも対応する |
最上位機のVT3シリーズと同様に録画機能や、ネットワーク機能も強化。チューナは地上/BS/110度CSデジタルを各2系統、地上アナログチューナを1基搭載。番組表はG-GUIDEで、3~19チャンネルの表示が選択できる「インテリジェントテレビ番組ガイド」を採用。1カ月先までの注目番組を写真付きでチェックできる「注目番組」機能や、ジャンル検索機能、音声読み上げ機能などを装備している。
別売のUSB HDDやSDメモリーカード(SDHC/SDXC対応)への録画機能も新搭載。2番組の同時録画には対応しないが、番組録画中の裏番組視聴が行なえる。USB HDD/SDへの録画はMPEG-2 TSのストリーム録画だけでなく、MPEG-4 AVCエンコードによる長時間録画に対応。「標準(6Mbps)」、「長時間(3Mbps)」の2モードを用意する。
録画番組のシーンの切り替わりを自動的に検出し、自動的にチャプタを作成する「オートチャプター」にも対応。USB HDDに録画した番組は、DLNA/DTCP-IPを使ったネットワークダビングに対応したブルーレイDIGAなどにダビングできる。SDカードに録画した番組は、録画したVIERAでのみ視聴可能で、ほかの機器やVIERAでは視聴できない。視聴中にリモコンの「静止」ボタンを押すと、画面メモをSDカードに記録できる。
SD、USB HDDなどへの録画を選択できる | SDカードに録画した番組を再生 |
HDMI入力端子は3系統装備しており、VIERA Linkに対応。DIGAやラックシアターとの連携するほか、HDMI 1.4の「コンテンツタイプフラグ」に対応し、デジタルカメラやデジタルビデオカメラ、DIGAの録画番組のジャンル情報などにあわせて、最適な画質に調整する。
HDMI以外の入力端子は、D4×1、コンポジット×2、アナログRGB(D-Sub 15ピン×1)、アナログ音声×2、USB×3を装備。出力端子は光デジタル音声×1、アナログ音声×1、ヘッドフォン×1。
Ethernetも装備し、VIERA Linkによるドアホンやセンサーカメラとの連携に対応。さらに、DTCP-IP/DLNAの「お部屋ジャンプリンク」機能により、別室のDIGAに録画した番組やムービー、デジカメ写真などをVIERAで視聴できる。
また、「テレビdeネット」機能は、新しいユーザーインターフェイスに一新。アクトビラやTSUTAYA TV、YouTube、Skypeなど従来から対応している各サービスに加え、3月にはひかりTVやClub Panasonic、Twitter、Picasa Web Albumsなどに対応。さらに、4月以降にはTradiko.jp、Yahoo!オークション、Ustream、Dailymotion、Facebook、AccuWeatherに対応する。
テレビdeネット | radiko、Ustream、facebook、Twitterなど多くのサービスに対応する |
消費電力と年間消費電力量は37型が117W、101kWh/年、32型が97W、86kWh/年。スタンドを含む外形寸法/重量は、37型が874×260×570mm(幅×奥行き×高さ)/15.5kg、32型が751×230×502mm(同)/13kg。CUDマークを取得したリモコンが付属する。
(2011年 2月 3日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]