ニコン、フルHD動画対応/3型バリアングル液晶の一眼レフ

-“スペシャルエフェクトモード”を採用した「D5100」


D5100

 ニコンは、フルHD動画も撮影可能なデジタル一眼レフカメラのエントリーモデル「D5100」を4月21日に発売する。価格はオープンプライスで、ボディ単体の店頭予想価格は8万円前後。

 レンズキットも同日に発売用意され、AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VRが付属する「D5100 18-55 VRレンズキット」の店頭予想価格は9万円前後、AF-S DX NIKKOR 18-105mm f/3.5-5.6G ED VRが付属する「D5100 18-105 VRレンズキット」は12万円前後、上記2つのレンズが付属する「D5100 ダブルズームキット」は12万5,000円前後。

 ニコンDXフォーマットの有効1,620万画素CMOSセンサー(23.6×15.6mm)を備えるデジタル一眼レフカメラ。静止画の最大記録解像度は4,928×3,264ドット。

 前モデル「D5000」('09年5月発売)は動画撮影が最大720pだったが、D5100はフルHDに対応。また、D5000で採用していた2.7型バリアングル液晶は、3型に拡大。様々なアングルや、三脚撮影を考慮し、従来の下に開く方式から、横開きに変更した。開閉は左側に180度、回転は開いた状態で時計回りに90度、反時計回りに180度まで可動する。

3型/横開きのバリアングル液晶を搭載液晶モニタを反転して閉じた状態

 動画撮影機能「Dムービー」により、フルHD(1,920×1,080ドット、24p/25p/30p)の撮影が可能。ほかにも、1,280×720ドットの30p/25p/24p、640×424ドットの30p/25pでも撮影できる(24pはビデオ出力[NTSC]、25pは[PAL]時のみ)。フォーマットはMPEG-4 AVC/H.264(MOV)。なお、いずれのモードでも最長記録時間は約20分となる。録音は内蔵モノラルマイクのほか、外部マイクを使ったステレオ録音にも対応。4月21日にはステレオマイク「ME-1」が12,600円で発売される。

 

別売のステレオマイク「ME-1」「ME-1」を装着したところ。このマイクは、AF動作音を拾いにくいことが特徴だという

 

 動画/静止画で利用できる新機能として、撮影時の演出効果を液晶モニタでリアルタイム表示できる「スペシャルエフェクトモード」を採用。選択した色以外を全て白黒で表示する「セレクトカラー」や、色鉛筆/ペン風の「カラースケッチ」をはじめ、「ミニチュア効果」、「ナイトビジョン」、「ハイキー」、「ローキー」、「シルエット」の計7種類から選択でき、「映画のワンシーンのような演出効果を手軽に楽しめる」としている。

 動画撮影中のAFはコントラストAFで行なえる。AFモードを常時AFサーボ(AF-F)に設定し、AFエリアモードを「ターゲット追尾AF」に設定すると、動き回る被写体にも追従してピント合わせが可能。モードダイヤルと同軸にライブビュースイッチを配置しており、操作性を高めている。

 また、編集機能も備え、撮影動画から不要な部分を削除することが可能。動画の一部分をJPEG静止画として切り出すこともできる。HDMI端子を備え、動画や静止画をテレビなどに表示可能。CEC対応テレビのリモコンからも操作可能となっている。

 画像処理エンジン「EXPEED 2」を採用。静止画はJPEG/RAWの撮影に対応し、JPEG+RAWの同時記録も可能。常用ISO感度はISO 100~6400。Hi2(ISO 25600相当)まで増感設定もできる。1回の撮影で露出を変えた2コマを記録し、合成してダイナミックレンジの広い画像を生成するHDR撮影も可能。高速連写は最高約4コマ/秒。シーンモードは16種類用意。シャッター音を小さくする「静音モード」も備える。

 記録メディアはSD/SDHC/SDXCカードを使用。液晶モニタは3型で約92.1万画素。視野角は170度/視野率は100%。バッテリは「EN-EL14」を使用。外形寸法は約128×79×97mm(幅×奥行き×高さ)。本体のみの重量は約510g。



(2011年 4月 5日)

[AV Watch編集部 中林暁]