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ニコン、焦点距離2倍化/ローパスレスの一眼「D7100」

APS-Cセンサーをさらにクロップ。動画でも利用可能

デジタル一眼レフカメラ「D7100」

 ニコンは、デジタル一眼レフカメラ「D7100」を3月に発売する。価格はオープンプライスで、直販価格は、ボディのみが138,000円。レンズキットとして、「AF-S DX NIKKOR 18-105mm f/3.5-5.6G ED VR」のセットが178,000円、「AF-S DX NIKKOR 16-85mm f/3.5-5.6G ED VR」キットが208,000円、「AF-S DX NIKKOR 18-200mm f/3.5-5.6G ED VRII」キットが226,000円。

 APS-CのニコンDXフォーマット(23.5×15.6mm)を採用したデジタル一眼レフ。有効画素数は2,410万画素。センサークリーニング機能も搭載。さらに、光学ローパスフィルタを用いないセンサーになっており、「NIKKORレンズのシャープな描写力を余すところ無く引き出す」という。ISO感度は100~6400まで対応し、ISO 6400に対し約0.3、0.5、0.7、1、2段(ISO 25600相当)の増感、感度自動制御が可能。

 DXフォーマットは35mmフルサイズと比べ、装着レンズの焦点距離が約1.5倍になる。D7100ではここからさらに約1.3倍、フルサイズから約2倍の焦点距離相当で撮影できる「対DX 1.3×クロップ」機能を搭載。小型軽量な望遠系ズームレンズを使った場合でも、遠くの被写体をより大きく引き寄せて撮影できるという。

 なお、有効画素数は2,410万画素あるため、センサーの中央部分を使う「対DX 1.3×クロップ」利用時でも、約1,540万画素の撮影が可能。また、中央に配置されている51点のフォーカスポイントが、「対DX 1.3×クロップ」利用時は画面全域を広くカバーする事になり、高い被写体捕捉性能を実現したという。このモードでは、約7コマ/秒の連写が可能(JPEGまたは12bit RAW時)。DXフォーマット時は最高約6コマ/秒(同)。

 動画はMPEG-4 AVC/H.264、MOV形式で録画可能。1カット最長29分59秒の連続撮影が可能(画質標準モード時/高画質では最長20分)。1,920×1,080ドット/30p/25p/24p、1,280×720/60p/50pのモードが選べるほか、前述の「対DX 1.3×クロップ」を使いながら動画撮影も可能。その場合は1,920×1,080/60i/50iも選択できる(センサー出力はそれぞれ約60コマ/秒、約50コマ/秒)。音声はリニアPCMステレオ。外部マイクも利用できる。

 動画撮影用のボタンは、シャッターボタンの脇に配置。静止画撮影と同じ感覚で動画撮影ができるという。ステレオマイクはペンタ部に搭載。

 AFセンサーには、新開発のアドバンストマルチCAM 3500DXを採用。上位モデル「D4」と同等のAFアルゴリズムを採用した51点AFシステムとなっている。また、使用頻度の高い中央部15点にはクロスタイプセンサーを採用。低輝度にも強く、「月明かりに照らされた程度の低輝度環境下でも高速、高精度なAF撮影が可能」としている。中央1点のフォーカスポイントはF8まで対応しており、例えば開放F値4の望遠レンズと、2倍テレコンバーターの組み合わせで開放F8になった場合でも、確実なAFができるとしている。

背面には3.2型液晶を搭載

 モニターはRGBW配列の採用で、輝度を向上させた3.2型液晶を採用。明るい場所での視認性を向上させたほか、D4やD800シリーズと同等の色再現範囲も実現。撮影画像再生時には最大約38倍までの拡大表示ができる。

 画像処理エンジンはXPEED 3。筐体はマグネシウム合金製。設定を変更したい機能の選択画面をダイレクトに呼び出す「i」ボタンも搭載。ガイドナンバー約12のフラッシュも内蔵。

 記録メディアは、SDXCまで対応するSDカードスロットを2基搭載。2つのメディアへ順次記録やバックアップ記録、RAW+JPEG分割記録も可能。

 外形寸法は135.5×76×106.5mm(幅×奥行き×高さ)、本体のみの重量は約675g。

(山崎健太郎)