ヤマハ、省エネ/iPodデジタル対応のAVアンプ入門機
-待機時はHDMIセレクタに。シネマDSP 3Dも
RX-V571でB&Wの大型スピーカーを駆動 |
ヤマハは、エントリー向けAVアンプの新モデル「RX-V571」と「RX-V471」の2モデルを6月中旬に発売する。価格は7.1chの「RX-V571」が61,950円、5.1chの「RX-V471」が49,350円。カラーはともにブラック。
2010年発売のRX-V567/V467の後継モデル。同社のエントリーモデルながら、3D映像の伝送が可能。従来モデルからの強化点としては、日本語GUIを搭載したほか、iPhone/iPodとのデジタル接続に対応、東芝REGZAとのリンク機能も強化した。さらに、待機時の消費電力を約50%削減するなど省エネ性能を向上している。
また、RX-V467とのセット利用を意識した5.1chスピーカーパッケージ「NS-P285」も6月中旬に発売。価格は30,450円。専用スピーカースタンド「SPS-90」もあわせて発売され、価格は15,750円(2台1組)。
RX-V571 | RX-V471 |
RX-V571 | RX-V471 |
■ RX-V571/B471
RX-V571の利用イメージ |
最大出力は「RX-V571」が135W×7ch(6Ω)、「RX-V471」が135W×5ch(6Ω)。基本的な音質は共通で、7.1chか5.1chかの違いだけになるという。7.1chのV571では、フロントスピーカーのバイアンプ駆動も可能。新ハイブリッドICの採用により、ディスクリートアンプに迫る高音質を実現し、従来モデルのRX-V567/V467よりも音質を改善しているという。
上位機のV571のみHDMIアップコンバージョン/アップスケーリング機能を備え、D端子やコンポジット、コンポーネントなどのアナログ端子から入力された映像を、1080pにアップスケーリングしてHDMI端子から出力できる。
従来モデルからの改善としては、IC変更による音質改善に加え、5chのRX-V471でもシネマDSPの<3Dモード>に対応。バーチャル・プレゼンス・スピーカー(VPS)による、垂直方向の音場表現を楽しめるようになった。RX-V571もVPSに対応する。
「シネマDSP」はHDオーディオに対応しており、ドルビー TrueHDやDTS-HD Master Audioにも適用可能(DTS-HD Master Audioについては、コア部分のみにシネマDSPを付加可能)。シネマDSPプログラム数は各17で、総サラウンドプログラム数はV571が38、V471が34となる。
また、圧縮音源の高域を補正する「ミュージックエンハンサー」をシネマDSPと併用可能になったほか、スクウェア・エニックスとの技術交流を経て開発したゲーム音場モードも搭載している。
RX-V471もVPSに対応 | iPhoneとデジタル接続 |
V571/V471ともに、iPodやiPhoneのUSBデジタル音声入力に対応。iPodなどからの音声をAVアンプ側のDACを使って高品位に再生可能となる。また、ビデオ対応のiPhoneアダプタ「YDS-12」やワイヤレスアダプタ「YID-W10」なども引き続き利用できる。
HDMI入力は、V571が6系統(1系統は前面)、V471が4系統で、HDMI出力はそれぞれ1系統。プレーヤーからのHDMI信号をテレビにスルー出力する、スタンバイスルー状態での待機時消費電力も従来の2.7W未満から、1.2W以下にまで低減し、消し忘れ防止のオートパワーダウン(4/8/12時間)も使用できる。
スタンバイスルー時は、AVアンプを起動せずにHDMIセレクタとして動作する「インプットスタンバイセレクト」機能に対応。通常スタンバイ時の待機時消費電力は0.1W以下。
また、V571だけでなく、V471でも日本語GUI画面に対応。HDMI出力時に画面にオーバーレイ表示して、スピーカー設定などが行なえる。自動音場補正機能「YPAO」や、AM/FMチューナも搭載する。
インプットスタンバイセレクト対応 | スタンバイスルーも | 日本語GUIに対応 |
REGZA連携を強化 |
東芝REGZAとの連携も強化し、REGZAのリモコンから、AVアンプ側のGUI操作が可能になった。対応のREGZAはZ2シリーズ以降。
従来モデルと同様に、フロントパネルに「BD/DVD」、「TV」、「CD」、「RADIO」のSCENEボタンを4つ装備しており、そこに入力ソースや、そのソースを再生する際のDSPの音場モード設定などをセットにして割り当てることができる。
RX-V571の背面 | RX-V571の背面 | RX-V471の背面 |
モデル名 | RX-V471 | RX-V571 |
アンプ最大出力 | 135W×5ch(6Ω) | 135W×7ch(6Ω) |
HDMI入力端子 | 4系統 | 6系統 |
HDMI出力端子 | 1系統 | |
その他入力端子 | D4端子×2、コンポーネント×2、コンポジット×5、アナログ音声(RCA)×4、 アナログ音声(ステレオミニ)×1(V471のみ)、光デジタル音声×2、同軸デジタル音声×2 | |
その他出力端子 | D4端子×1、コンポーネント×1、コンポジット×1、REC OUT(コンポジット)×1、 アナログ音声×2 | |
HDMIアップスケーリング | - | ○ |
サラウンドプログラム | 34 | 38 |
消費電力 | 175W | |
待機時消費電力 | 0.1W以下 1.2W以下(HDMIスタンバイスルー時) | |
外形寸法 (幅×奥行×高さ) | 435×363×151mm | |
重量 | 8.2kg | 8.3kg |
■ NS-P285
NS-P285 |
NS-P285は、5.1chのサラウンドスピーカーシステム。6.5cm径のフルレンジユニットを搭載したフロント、サラウンドスピーカーを4基と、センタースピーカー、サブウーファから構成される。
フロント/サラウンドスピーカーは、6.5cm径のフルレンジを搭載し、再生周波数帯域は110Hz~40kHz、インピーダンスは6Ω。許容入力は30W。外形寸法は90×109×90mm(幅×奥行き×高さ)、重量は0.51kg(スタンド装着時)。
センタースピーカーは、2.5cmのツィータと、6.5cmコーン型ウーファ×2から構成される2ウェイ。再生周波数待機は110Hz~40kHz。インピーダンスは6Ω、許容入力は50W。外形寸法は220×109×90mm(幅×奥行き×高さ)、重量は1kg。
SPS-90 |
サブウーファは、A-YST技術を採用し、16cmコーンを搭載。定格出力は50Wで再生周波数帯域は30Hz~160Hz。消費電力は45W。外形寸法は262×316×264mm(幅×奥行き×高さ)、重量は6.9kg。卓上スタンド×4が付属する。
また、NS-P285のサラウンド/フロントスピーカー用のスタンド「SPS-90」も発売。価格は15,750円(2台1組)。省スペーススタンド(直径230mm)を採用し、高さは910mm~1,200mmで調整できる。
(2011年 4月 27日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]