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ヘッドフォン祭mini開幕。フォステクス、TH900シリーズの未発表新機種。ドライバ改良
2025年7月5日 16:00
フジヤエービック主催、「夏のヘッドフォン祭mini 2025」が7月5日にステーションコンファレンス東京で開催。フォステクスが、TH900シリーズの新モデルになるという、未発表ヘッドホン2機種を参考出品した。
モデル名はまだ明らかになっていないが、TH900の後継機種として開発されているもので、今秋頃の発売を予定している。価格は未定。開放型と密閉型の2モデルを展開する。
超極細なバイオセルロース繊維素材を利用したバイオダイナ振動板を採用しているが、そのドライバーの弱かった部分に改良を加え、進化した新ドライバーになっているという。
また、ハウジングの木材も既存モデルは水目桜だが、新モデルではハードメイプルを採用。仕上げは既存モデルと同様に、坂本乙造商店が独自に開発した漆工芸で行なわれている。
開放型は、ハウジングの開口部のデザインを刷新。開口率にこだわったものになっている。
さらに、7月4日に発売したばかりのヘッドフォン2機種も展示。どちらも全面駆動型平面振動板の第4世代RPドライバーを搭載しており、価格はオープン、市場想定価格は黒胡桃無垢材ハウジングの密閉タイプ「T60RPmk2CL」が64,350円前後、密閉型のモニターヘッドフォン「T50RPmk4CL」が34,650円前後。
RPテクノロジーの全面駆動型平面振動板ドライバーは、第4世代で平面振動板の振動領域の拡大と均一化のため、振動板を挟み込むマグネットを増量しプリンテッドコイルのパターン形状を新設計。さらに磁気回路の構成部品も一新して磁束分布を最適化することで、振動板の不要共振を抑え鋭いレスポンスでの音の立上がりと立下がりを実現している。
T60RPmk2CLは、黒胡桃無垢材ハウジングを採用したT60RPmk2を、新たに密閉型としてアレンジしたモデル。密閉型の特長を最大限引き出す音響調整を施し、リスニング用平面振動板ヘッドフォンとして開発。「密閉型ならではの濃密な聴き心地で、豊かでしっかりとした低音域の深みから濁りが無く伸びやかな高音域が楽しめる」という。
T50RPmk4CLは、既存のセミオープン型モニターヘッドフォン「T50RPmk4」を密閉型としてアレンジ。T50RPmk4のハウジングをベースに各通気部を入念に遮音するとともに、サウンドバランスを綿密にチューニング。「遮音性を確保したことでより濃密な原音に集中したモニタリングが可能。ハウジングの内部形状までT50RPmk4CLとT50RPmk4で同一であることで、密閉型とセミオープン型での音の違いを気にすることなくレコーディングからミックスまで作業や環境に応じて選べる」という。
左右どちらでもケーブルが接続できるよう、左右のハウジング両方にコネクタを装備。また、左右のハウジングを同じ形状とすることで、コネクタ部の有無による内部構造と容積の左右差で生じる音質差を低減。