操作性向上/高速化した動画編集ソフト「LoiLoScope 2」

-UIを大幅変更。iPad動画やBD/DVD作成機能も統合


パッケージ

 LoiLoは、動画編集ソフトの新バージョン「LoiLoScope 2」を7月28日より発売する。価格はダウンロード版が9,800円、Amazonで販売するパッケージ版が17,640円。アップグレード版は2,980円。対応OSはWindows XP/Vista/7。HD動画の動作環境はVista/7のみ。

 2008年に発売した「Super LoiLoScope」をベースに、「必要な機能をより使いやすくし、必要無い機能を省いた」というメジャーバージョンアップ版。ユーザーインターフェイスを大幅に変更したほか、動画や静止画、音楽を選んでスライドショー動画が撮影できる「フォトムービー」機能を追加。BD/DVD作成機能も統合した。フルHD動画を含む様々なフォーマットの動画をまとめて編集できるといった、従来の使い勝手は継承している。


トップ画面

 Intel Media SDK 2.0にも対応。第2世代IntelコアCPU(Sandy bridge)に搭載されている「Quick Sync Video」機能を使って、MP4動画やWeb用動画、BD/DVD作成時に高速な出力が可能になった。同社検証では、16秒のフルHD AVCHDファイル(MTS)をフルHDのMP4(1.5Mbps)に変換する場合、Quick Sync Video使用時は21.2秒で、従来のハードウェアエンコーダを使った場合(45.2秒)よりも約2倍の速度で変換可能になったという。

 新搭載した「フォトムービー」機能では、動画や静止画、音楽を選ぶだけで簡単に1つのスライドショー動画を作成可能。一度作成した後でも、テキストやエフェクトなどの詳細を変更できる。なお、異なる解像度の動画/静止画を混在させて作成した場合、完成した動画は最初に入れたファイルの解像度に準じる。


編集画面新しくなったメニュー画面フォトムービー作成画面

 要望が多かったという「スタッフロール」表示も追加。編集画面とは別の画面でテキストを入力する方法を採用したことで、作成中の画面の一覧性を高めている。そのほか、動画の中に静止画を一定時間、挟むことができる「ポーズ挿入」も搭載している。

 音声の波形表示も可能で、切り替わりのタイミングを視覚的に判断して編集可能。波形などの表示はGPUで処理しており、表示にはポリゴンを使用。表示を拡大した場合に高解像度で見えるLOD(Level Of Detail)の手法を用いて、GPUの負担を軽減している。

 また、音声編集はこれまで、最初と最後の部分しか調整できなかったが、複数のポイントで調整できるようになった。タイムストレッチも可能で、100%の状態からスピードを落とすだけでなく、マイナスの速度に指定することで逆再生も可能。投稿用のMAD作成などに便利だという。


タイムライン表示スタッフロール作成画面音声のタイムストレッチ画面

 画面の下に、行なうべき操作を表示するガイド機能も備え、初心者の利用に配慮。さらに、ホイールマウスが無い人向けの機能として、タイムラインのズーミングをダブルクリックで行なえるといった、操作性の向上も図っている。

 動画の出力は、MP4やWMVなどフォーマット別の出力のほか、iPhoneやPS3/PSPなどのデバイス別、DV/HDV/AVCHDのカメラ別でも出力できる。デバイス別では、新たにiPad向けの出力も加えられた。サイトにアップロードする動画については、YouTubeやFacebook、ニコニコ動画などに対応。動画の出力時にCPU、CUDA、Intel Media SDK 2.0のどれを使うかを選択できる。

 従来はBD/DVD作成時に別のソフトを立ち上げていたが、ソフト内でディスク作成が可能なライティング機能も統合。ソニックのライティングエンジンを用いてLoiLoが開発したツールを使用している。ディスクのメニュー画面やチャプタの詳細な設定も簡単に行なえるという。

 なお、 発売記念として7月28日~8月28日の期間限定で割引きを実施。この期間内は、ダウンロード版が7,980円(クーポンコード36-a8f192)、パッケージ版は9,800円で販売される。

iPad向け動画作成にも対応ディスク選択画面DVD作成画面


(2011年 7月 28日)

[AV Watch編集部 中林暁]