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NHK、2012年10月より受信料を8.9%値下げ。災害対策を強化

−新経営計画発表。ネットサービス強化やSHVの推進も


 NHKは25日、「平成24〜26年度NHK経営計画」を発表。このなかで、2012年10月からの受信料値下げ額を明らかにした。

 2012年10月以降は、口座・クレジット払いの場合は月額120円(年間1,440円)、継続振込支払の場合は月額70円(年間840円)が従来の金額から差し引かれる(いずれも2カ月払いの場合)。これにより、地上契約の口座・クレジット払いは8.9%の値下げとなる。受信料の値下げは、ラジオ受信料を廃止してテレビ受信機だけの料金体系に移行した昭和43年以降では初めて。

 3年前の「平成21〜23年度経営計画」では“10%値下げ”を掲げていたが、不況などで受信料収入が伸び悩んだことや、東日本大震災による環境の変化などから、今回の値下げ額に決定。「状況の変化を考慮しながら、受信料収入の還元について総合的な検討を進めた」としており、受信料の値下げだけでなく、災害発生に備えた番組設備や放送網設備の機能強化に充てることを決定。

 NHKは「東日本大震災をふまえ、いかなる災害が発生しても、公共放送の機能が発揮できるよう、国民の安全・安心を守るための情報をいち早く正確にお伝えする強化策が必要不可欠。このため、財源の一部を使わざるを得ないと判断した」としている。今回の値下げでNHKの収入は大きく減少し、平成24年度は前年度比98億円減、25年度は同95億円減を見込んでいる。

 一方で支払い率(支払数/有料契約対象数)や収納率(収納数/有料契約数)の向上を図り、3年間で支払い率を3ポイント向上(193万件増)させ、収納率を97%まで高めることを目指す。また、3年で280人程度の削減など、業務体制の見直しも行なう。平成26年度の受信料は前年度比132億円増の6,619億円まで回復すると見込んでいる。

 このほか、新経営計画ではサービス向上の施策としてテレビ、パソコン、携帯、タブレット端末などを連携させたサービスや研究開発の推進、動画配信サービス「NHKオンデマンド」の強化と利用者拡大による平成25年度の単年度黒字化、2012年のロンドンオリンピックやサッカー2014年FIFAワールドカップに合わせた新サービスの実験、スーパーハイビジョンの実用化に向けた研究開発やコンテンツ制作の推進などに取り組むことを定めている。

 また、放送と連動したイベントやインターネット展開、全国の放送局間で、取材映像を自由に交換できる「映像ファイルネットワーク」構築の推進や、国際発信力の強化策として大震災から復興する日本の姿をテレビ、ラジオ、インターネットを通じて発信することなども計画している。



(2011年 10月 26日)

[ AV Watch編集部 中林暁]