エソテリック、USB入力にも対応したSACDプレーヤー

-32bit DAC搭載「K-07」。USBは24bit/192kHz対応


SACDプレーヤー「K-07」

 エソテリックは、24bit/192kHzのUSB入力も備え、32bit DACを搭載したSACDプレーヤー「K-07」を3月下旬に発売する。価格は409,500円。

 Kシリーズの新モデル。DACとして旭化成エレクトロニクスの32bit DAC「AK4392」を採用。チャンネルごとに2回路を組み合わせたパラレル(並列)/ディファレンシャル(差動)出力としており、「高リニアリティーと低ノイズ化を実現した」という。なお、内部では完全デュアル・モノ構成としており、優れたチャンネル・セパレーションも実現しているという。

 SACDのDSD信号をそのままアナログ変換可能。また、PCM信号向けにはDDコンバート機能として、「RDOT」(Refined Digital Output Technology)アルゴリズムにより、2倍、4倍のアップサンプリング処理も可能。PCMオーディオ信号を、DSDフォーマットに変換する機能なども備えている。

 また、推奨はデジタルフィルタOFFモードだが、、PCM信号処理用に4種類のデジタルフィルタも搭載。FIR型デジタルフィルタ 2種類と、プリエコーのない自然な音の立ち上がりを特長とするショートディレイ型デジタルフィルタも2種類搭載し、音の違いを楽しめる。

 デジタル入力として、同軸デジタル、光デジタル、USBの3系統を用意。全て24bit/192kHzまで対応しており、USBでは独自のドライバを使い、アシンクロナス伝送が可能。PCなどから外部ノイズ混入を防ぐUSBアイソレーターも備えている。


「K-07」背面。デジタル入力として、同軸デジタル、光デジタル、USBの3系統を用意

 クロック回路には、高精度VCXO(電圧制御型水晶発振器)を採用。専用の安定化電源回路で内部クロックの安定度を高めている。生成したクロックは最短距離でデュアル・モノ構成のDACに供給される。外部クロック入力も可能で、SACD/CD再生時は44.1kHz系列のワードクロックのほか、10MHzクロックにも同期が可能。アシンクロナスUSB入力時にも、外部クロックとの同期再生ができる。

 P-02/D-02のテクノロジーを踏襲し、22.5792MHz(マスタークロック)入力にも対応。PLL回路を経由せず、クロックジェネレーターからのマスタークロックをDACのマスタークロックとしてそのまま利用する「ダイレクト・マスタークロックLINK」により、さらにストレートで高精度なアナログ変換が行なえるとする。

 SACD/CDドライブ部には、フラッグシップモデル「P-02」や「K-01」と同一の軸摺動型ピックアップを使った「VOSP」メカニズムを搭載。レンズを移動させたときにレーザーの光軸が常に垂直方向を維持し、高精度な信号読み取りを実現するという。メカニズムのハウジング部には8mm厚のスチール製大口径スタビライザも装着。剛性を高め、ディスクの高速回転による振動を排除している。

付属のリモコン

 電源部には大型トロイダルトランスを採用。筐体のフロント、側版、天板とフロントコーナー部には肉厚アルミ材を採用する。

 アナログ出力はRCAとXLRを各1系統装備。デジタル出力は同軸と光デジタルを各1系統備える。周波数特性は5Hz~55kHz。SN比は115dB。歪率は0.0015%(1kHz)。外形寸法は445×358×131mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約14kg。リモコンも付属する。



(2012年 2月 10日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]