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エソテリック、USB搭載SACDプレーヤー「K-07Xs」。上位機同等のDAC搭載

エソテリックは、USB DAC機能を搭載したSACD/CDプレーヤー「K-07Xs」を11月1日に発売する。価格は50万円。

ESOTERIC「K-07Xs」

同社SACD/CDプレーヤー「Kシリーズ」のエントリー機で、K-07('12年発売)、K-07X('15年発売)に継ぐ第3世代モデル。独自のCDメカやシャーシなど基本構成はそのままに、フラッグシップ機Grandioso K1の技術を踏襲し、DAC部やバッファー回路、電源部などに改良を加えて音質向上を図った。

レーザーの光軸が常に垂直方向を維持することで、ディスクの高精度読み取りを行なうエソテリック独自のVOSPメカニズムを引き続き搭載する。メカのハウジング部には8ミリ厚のスチール製大口径スタビライザーを装着。メカの剛性を高め、ディスクの高速回転による振動を排除することで、安定したデータの読み出しを可能にしている。

高精度な信号読み取りを実現する独自メカ「VOSP」

DAC部は、上位機「K-05Xs」にも搭載されている新規設計デュアルモノDAコンバーターを採用。DACチップには、旭化成エレクトロニクス製の32bitデバイス「AK4493」を採用し、チャンネルあたり4回路のパラレル(並列)/ディファレンシャル(差動)回路構成とした。加えて、DAC後段のバッファーアンプ追加や、DAC電源部の回路パターン改良により、音楽信号の再現性向上と純度が高く安定した電源供給を目指した。

32bitのDACチップを複数個組み合わせ、34bitの高解像度PCM信号をアナログ信号へ変換する34bitD/Aプロセッシング・アルゴリズムを採用する。高ビットデータの階調を活かし、演算誤差を抑制。高精度なアナログ変換を行なうことで、繊細な音楽信号まで際立つ表現力を生むという。

新規設計のデュアルモノDAコンバーター

DDコンバート機能も搭載。PCM信号を2/4/8/16倍(最大768kHz)までアップコンバートできる。PCMからDSD 22.5MHzフォーマットへの変換機能も搭載。DSDデジタルフィルターのON/OFFで好みの音質も選べる。

クロック回路は、高精度VCXO(電圧制御型水晶発振器)を搭載。マスタークロックジェネレーターと接続することで、本機動作を外部クロック信号と同期させ、更なる音質向上も可能。

出力バッファー回路は、上位機と同じESOTERIC-HCLDへアップデート。2,000V/μsの高速応答素子を採用。チャンネルあたり2回路搭載し、XLR出力時はディファレンシャル、RCA出力時はパラレル(並列)駆動に切り替えることで、リアリティとダイナミズムを両立した。

通常のライン接続(XLR・RCA)に加え、独自の伝送方式「ES-LINK Analog」を新たに採用。信号経路のインピーダンスの影響を抑制し、純度の高い信号が伝送可能。対応機器との接続で、システムのポテンシャルを最大限に発揮するという。

大型EIコア・トランスと音質を吟味した新設計のカスタム・コンデンサー、容量330,000μFのスーパーキャパシターEDLC(Electric Double-Layer Capacitor)を組み合わせた電源回路を新搭載。各回路ブロックへ、高純度で安定した電源を供給する。

デジタル入力はUSB、同軸デジタル音声、光デジタル音声の3系統。USBは再生用ソフト「ESOTERIC HR Audio Player」と組み合わせ、DSD 22.5MHz、PCM768kHz/32bitのハイサンプリング再生に対応。新たにBulk Pet伝送方式もサポートする。同軸、及び光デジタル音声入力は、192kHz/24bitまでのPCM、DSD 2.8MHz(DoP)入力に対応する。

デジタル出力は同軸・光が各1系統、アナログ出力は2chのXLR/RCAを1系統ずつ用意する。

ショートスクラッチ仕上げの高剛性アルミシャーシ。肉厚アルミ材を多用し、ビスを最小限にしたフォルムデザインは、上位機の設計を踏襲する。表示ディスプレイは有機EL。インシュレーターは3点支持で、スチール削り出し。外形寸法は、445×357×131mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約14.2kg。

高剛性アルミシャーシを採用
背面部