【IFA 2012】ゼンハイザーのアンプなど、欧州メーカーのヘッドフォン関連新製品


 「IFA 2012」の出展のうち、欧州メーカーのヘッドフォン関連製品をレポートする。



■ ゼンハイザー

HDVD 800

 ゼンハイザーは、1日のShowStoppersにも出展していたカナル型イヤフォン「IE 800」などの製品に加え、同社第1弾となるヘッドフォンアンプをブースに展示していた。

 同社は、4月にIFAのプレスカンファレンスでDAC搭載ヘッドフォンアンプ「HDVD 800」の投入を発表しているが、これに加えて新たにアナログ接続の「HDVA 600」も展示していた。両機種とも、同社ヘッドフォンのHD 800、HD 700、HD 650、HD 600との組み合わせに適しているという。外形寸法は共通で、216×324×55mm(幅×奥行き×高さ)。

 「HDVD 800」は、24bit/192kHz対応のDACを備えたモデル。入力から出力まで、完全シンメトリカルなレイアウトを採用し、低歪みや、サウンドのバランスの良さなどが大きな特徴。DACはTI/バーブラウン製で24bit/192kHz対応。入力端子はUSBと光/同軸デジタル、さらにデジタルとアナログのAES/EBU(XLR)、アナログRCAを搭載。USBはAudio Class 2.0に対応する。ヘッドフォン出力は標準ジャック。発売は11月で、価格は1,799ユーロ。

 「HDVD 600」は、HDVD 800からアナログ部を抜き出したようなモデル。入力はアナログRCAとアナログAES/ABU(XLR)を搭載。発売は10月で、価格は1,399ユーロ。

HDVD 800の側面と背面HDVD 600HD 700や、IE 800などのハイエンドモデルが試聴できるスペースが人気


■ beyerdynamic

CUSTOM ONE PRO

 ハウジングやヘッドバンド、ケーブルのデザインを好みで組み合わせることができるヘッドフォン「CUSTOM ONE PRO」を9月から発売している。価格は199ユーロで、オンラインで注文してから約1週間で届くという。

 音質面の特徴は、ハウジングの下部にスライダースイッチがあり、低域を4段階でブーストできること。この調整スイッチは左右独立で備えており、DJがLとRから違う曲を聴きたい時などにも便利だという。ネオジウムマグネット搭載のドライバを採用する。インピーダンスは16Ω。ケーブルは着脱式で、別売でマイク付きケーブルも用意する。

 密閉ポータブルのヘッドフォン「DTX 501p」(79ユーロ)は、折り畳みも可能な約120gの軽量モデル。解像感の高いサウンドと、低域の素早いレスポンスなどを特徴としている。再生周波数帯域は20Hz~20kHz。インピーダンスは32Ω。音圧感度は104dB。

 その他にも、ブースにはカナル型(耳栓型)イヤフォンの「DTX 101iE」、ハイエンドモデルの「T1」など、発売中の製品を展示している。

CUSTOM ONE PROのデザインの一例ポータブルヘッドフォンのDTX 501p


■ フィリップス

ハイエンドの「X1」

 9月より発売予定の「Fidelio」ヘッドフォン「X1」、「M1」、「L1」や、スポーツ/ファッションブランドのO'NEILLとコラボレーションしたモデルなどを展示している。

 ハイエンドモデルの「X1」は、ネオジウムマグネット搭載の50mm径ユニットを搭載。装着感に優れたフォームイヤーパッドを備える。価格は299ユーロ

 音質だけでなくデザインの高さも特徴とする「L1」は、アルミ製のハウジングを使用。ユニットはネオジウムマグネット搭載で40mm径。11月発売で、価格は249ユーロ。

 “L1の弟分”という「M1」も、ネオジウムマグネット搭載の40mm径ユニットを採用。6月より発売中で、価格は199ユーロ。

アルミハウジングの「M1」「L1」

 O'NEILLとコラボしたモデルのうち、「The Crash」は、耐久性の高さを特徴とし、エクストリームスポーツにも最適という製品。9月発売で、価格は399ユーロ。「Construct」は、堅牢な構造と豊かな重低音が特徴。2012年春から発売しており、価格は169ユーロ。

The CrashConstruct


(2012年 9月 4日)

[AV Watch編集部 中林暁]