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東和電子、容積比50%に小型化した卵スピーカー

約8,800円の「TW-S5」。磨きがかかった定位表現


小さくなった卵型スピーカー「TW-S5」

 東和電子は、「Olasonic」ブランドの新製品として、既発売の卵型USBスピーカー「TW-S7」を、容積比50%に小型化した「TW-S5」を11月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は8,800円前後。

 豊富なカラーバリエーションを揃えるのも特徴で、ブリリアントホワイト(W)、ノーブルブラック(B)、イタリアンレッド(R)、コーラルピンク(P)、アクアブルー(AQ)、ネイビーブルー(NV)、カナリアイエロー(Y)の7色展開となる。


カラーは全7色 カナリアイエロー(Y) コーラルピンク(P)

 小型化しながらも、USBバスパワー駆動でハイパワーな10W×2ch出力や、卵型形状を活かした高音質再生を維持したというモデル。なお、S7は実売10,800円前後で、S5は2,000円程度低価格になっている。

 卵型のエンクロージャは内部定在波の発生を防ぐ形状であると同時に、剛性が高い形状でもあり、エンクロージャの箱鳴りを低減し、クリアな再生にも寄与しているという。内部に吸音材などは入っていない。また、音の回折も少なく、点音源を実現。音場感や音像定位の明瞭さなども実現するという。

左が「TW-S7」、右が「TW-S5」

 S7では、スピーカーの下部にシリコンゴム製のインシュレーターを敷く形になっているが、S5ではスタンドを筺体と一体化。インシュレータとスピーカーが分離せず、より持ち運びやすくなっている。キャリングポーチも付属する。

 また、筐体が小型化した事に伴い、内部の基板をスタンド部分に移動。少なくなったエンクロージャ内の容積を大きく確保する工夫にも寄与している。

「TW-S7」は基板がエンクロージャに内蔵され、スタンドはシリコンゴムだった S5はスタンドがスピーカーと一体化し、このスタンド内に基板が入っている
スタンドが一体化した事で、ケーブルを本体に巻き付けやすくなった 付属のキャリングポーチに収納しているところ

 入力はUSBのみで、USBバスパワーで動作。高効率デジタルアンプと、独自回路「Super Charged Drive System」(SCDS)を搭載し、USBバスパワー駆動ながら出力10W×2chを実現している。

 SCDSとは、内部搭載した大容量のキャパシタ(コンデンサ)を使う技術で、音楽が静かな時にキャパシタに充電を行ない、大音量が必要な時に一気に放電することで、USBスピーカーながら瞬間最大10W×2chを実現するもの。

 ユニットはフルレンジで、S7は60mm径だが、S5は50mm径のユニットを採用。振動板はポリプロピレン。音質を高めるため、ユニットの口径を上回る55mmのフェライトマグネットを搭載している。また、各部のパーツなどを工夫する事で、容積が小さくなっても、豊かな低域再生ができるようにしたという。

 さらに、背後にはスピーカーユニットと同軸上に、45mm径のパッシブラジエータを配置。低域共振を利用し、アコースティックに低域を増強している。

ユニットは50mm径、それよりも大きい55mm径のマグネットを搭載している 45mm径のパッシブラジエータも搭載 底面

 USB接続の対応OSは、Windows XP/Vista/7(32bit/64bit)、Mac OS 9.1/OS 10.1以降。フォーマットはリニアPCMに対応し、16bit/48kHzまでサポート。周波数特性は80Hz〜20kHz。外形寸法は87×87×119mm(幅×奥行き×高さ)。総重量は760g。

 なお、OlasonicブランドのFacebookページでは、S5のモニターキャンペーンを実施する。詳細は10月1日発表予定で、募集も10月1日から開始するという。



■音を聴いてみる

ノートPCの横に設置したところ

 兄貴分となる「TW-S7」は、剛性の高い卵型形状による筐体の“鳴き”の少なさや、回折の少なさ、フルレンジユニット1基を使った点音源であることなどで、音像定位が極めて明瞭。立体感のある音場を描けるスピーカーだ。詳細は、以前のレビュー記事を参照して欲しい。

 S5もその特徴を継承しており、ノートPCに接続して再生してみると、S7譲りの極めて繊細な音が出てくる。

 定位は抜群で、女性ヴォーカルを再生すると、左右のスピーカーから音が出ている感じはせず、液晶画面の上たりに、透明な歌手がポッカリ浮かんでいるように感じる。背後に広がる音場も深く、立体的なステージが展開。筺体が小型化し、点音源がより追求された事で、音場創生型スピーカーとしての能力は、S7からさらに高まったようにも感じる。


左がS5、右がS7

 S7との大きな違いは低域。量感の豊かさは、やはりS7の方が上で、ゆったりとしたフュージョンなどはS7の方が心地よく再生してくれる。しかし、S5で中低域の張り出しが抑えられると、逆に高域の動きがよりクリアに見えるようになり、シンバルの動きや、ライヴ録音での拍手の細かさ、広がり、音の数などはS5の方がわかりやすい。

 また、S5も筐体のサイズからは想像できないほど低域はシッカリと出ており、55mm径の大型マグネットを使ったユニットのパワーをしっかりと感じる事ができる。流石に、お腹に響くような重低音は出ないが、決して厚みの無い、スカスカした音にはなっておらず、女性ヴォーカルの艶やかさもキッチリと感じられる。コンパクトさだけでなく、定位の良さや、中高域のクリアかつ精密な描写を求める人にもマッチするモデルと言える。

 また、筐体が小さくなった事による設置性の向上は大きく、物が散乱しているような机の上でも、ほんの少しの隙間があれば設置できる。感覚としては、350mlのペットボトルやマグカップなどを置くような気軽さだ。USBバスパワーで動作するため、電源ケーブルが這わないのも大きな利点。ケーブルを本体に巻き付けやすく、可搬性も向上している。


(2012年 9月 26日)

[ AV Watch編集部 山崎健太郎]