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フィリップス、ポータブルBluetoothスピーカー「P9」
8ユニット内蔵。欧州の「音+デザイン」を日本へ
(2012/12/14 15:18)
フィリップス エレクトロニクス ジャパンは、「Fidelio」ブランドのポータブルBluetoothスピーカー「P9」を2013年2月より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は29,800円前後。カラーはブラック(BLK)とホワイト(WHT)の2色。
スマートフォンなどの音楽をワイヤレスで聴ける、バッテリ内蔵のポータブルBluetoothスピーカー。中/高域用のアンプを内蔵し、出力は10W×2ch。ユニットは2インチ径ウーファ4基と3/4インチ径ソフトドームツイータ2基に加え、背面にパッシブラジエータ2基を搭載。このパッシブラジエータを使って低域を増強する「wOOx」(ウークス)技術を初めてBluetoothスピーカーに内蔵したという。
さらにユニークな特徴として、レザー製のスタンドで角度を調整することで、聴こえ方が変わる機構を採用。フィリップスが推奨するスタンダードポジションのほか、やや後方に倒し、背面に大きな空気のスペースを設ける低域強化のポジション、背面をカバーで閉じるようにしてボーカルサウンドが良く届くというポジションの3スタイルから選べる。このスタンドは持ち運び時のカバーとしても利用できる。
Bluetooth 2.1 + EDRに対応し、プロファイルはA2DPをサポート。充電用のUSB端子を備え、スマートフォンなどで音楽再生しながら充電も行なえる。操作ボタンは天面に備える。ステレオミニ入力も搭載し、有線接続にも対応する。
内蔵バッテリでの連続再生時間は約8時間(Bluetooth利用時)で、充電時間は約3時間。天面のタッチセンサーで本体バッテリの残量確認も可能。筐体はアルミ合金製で、側面にウッドパネルを使用。外形寸法は287×55×125mm(幅×奥行き×高さ)、重量は1,300g。ACアダプタが付属する。
ヨーロッパの「音+デザイン」を日本にも
フィリップスは日本国内において、「ライティング」(照明)、「ヘルスケア」(シェーバー/オーラルケア製品など)と、ヘッドフォン/スピーカーなどの「コンシューマーライフスタイル」の3事業を展開。
コンシューマーライフスタイル事業部の稲原薫事業部長は、特に欧州では音質だけでなくデザインや使い心地などの評価が高いという点から、「日本でも“音響+デザイン”の良さで、今後も価値ある製品を出していきたい」
新製品の説明を行なった同事業部の佐野泰介マーケティングマネージャーは、オーディオ製品に関する同社の調査結果(n=1,031)を紹介。「良いイヤフォン/ヘッドフォンには少し高くてもお金をかけて良いと思う」という回答は63%と高く、「スピーカー購入のきっかけ」(複数回答可)は、40%が「デジタルプレーヤーを購入したから、33%が「家で音楽を聞く機会が増えたから」と回答したという。
また、GfK家電量販店への調査によれば、Bluetoothスピーカーの販売数量が2011年の4.8倍というデータを引用し、フィリップスが秋に発売したワイヤレスモデルも好調だったということも挙げ、市場の可能性への期待を示した。
'13年2月に今回のP9を発売した後、同年春~秋にかけて、ヘッドフォンやスピーカーの新製品を投入していくことを予告。「Fidelio初のプレミアムモデル」などを用意しているとのことで、詳細は明かされなかったが、「P9をきっかけに、ヨーロッパが愛した音楽を日本にも届けたい」と述べた。
フィリップスには、Hz単位の音を聴き分けられるという“ゴールデンイヤー”が米国やシンガポールなど世界の拠点に存在。10カ月の研修プログラムを経て認められるというもので、現在47人というゴールデンイヤーの88%が、他社の同クラス製品と比べたブラインドテストで、P9の方が優位であると判断したという。
発表会では、約30年に渡りフィリップスのテクニカルアドバイザーを務めている、コムラッドの森下尚紀代表取締役を招いたトークセッションも実施。レコードやカセット、CDという歴史を振り返り、P9については「最初はどこにでもある商品だと思っていたが、鳴らしてみたら、ボーカルがすぐそこで歌っている臨場感があった。過去からフィリップスの音に関わってきたが、フィリップスのトーンが継承されている」と評価した。