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Smart TV Aliance、マルチスクリーン対応などロードマップを発表

アライアンス参加各社のSmart TV

 Smart TV Allianceは9日(米国時間)、2013 International CESにあわせて記者会見を開催。パナソニックやIBMなどの新規加入社の増加を報告するとともに、今後の展開について説明した。

 同アライアンスは、LG ElectronicsとTP Vision、東芝らにより設立され、「スマートテレビ」のアプリケーション開発のための共通エコシステム構築を目的としている。

LG Richard Choi氏

 Smart TV Allianceでプレジデントを務めるLGのRichard Choi氏は、TVメーカー、技術パートナー、コンテンツアグリゲータ、コンテンツプロバイダ、アプリ開発者の間で共通のエコシステムを構築するという目標を掲げ、その基盤技術がHTML5とCSS3であることに言及した。「それぞれのテレビプラットフォームで、様々な仕様や半導体をサポートすることは極めて難しい。どのテレビで見ても同じ見え方をして、体験を共有できる。そのために、エコシステムをテレビメーカーに開放する」とした。

 QUALCOMMやObigoのほか、IBMやパナソニックが新たに加入し、合計11社がアライアンスに参加することを報告。パナソニックはこれまでVIERA CONNECTと呼ぶHTML 5ベースのWeb環境をスマートテレビに組み込んでいたが、これをSmart TV Allianceの仕様にあわせて推進していくという。

Smart TV Alianceの狙い
HTML5が基盤に
11社が参加

 ミドルウェアやアライアンスのSDK(ソフトウェア開発キット)を手がけるObigoは自社の立場で、アライアンスの取り組みを説明した。「一度作れば、どこでも動く」をそのコンセプトとしており、例えば天気アプリの「Accuweather」のアプリについても、これまでは各社のテレビのネット機能仕様にあわせて開発していたが、Smart TV AllianceのSDKを組み込めばすぐに利用できる。またアプリやコンテンツ調達の窓口もテレビメーカーではなく、アライアンスに集約できることなどを紹介した。

Obigoの取り組み
ロードマップ

 Smart TV Alianceの規格については、Ver.2.0の仕様書を提供開始しており、SDKも2月に提供するという。また、2013年のIFAで仕様のVer.3.0を、2014年のCESでSDK Ver.3.0を供給予定。7月に公開予定のVer2.5では、マルチスクリーンを新たにサポート、9月のVer.3.0は、HTML 5仕様のアップデートやスマートホーム機能など新機能追加が図られる。

(臼田勤哉)