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ソニー、NFCで簡単スマホ連携のミラーレス「NEX-5T」

Eマウント初のツァイス標準ズームやGレンズも

NEX-5T(新レンズのSELP18105Gを装着)

 ソニーは、ミラーレス一眼デジタルカメラNEXシリーズの新モデルとして、近距離無線通信のNFCに対応した「NEX-5T」を9月13日に発売する。価格はオープンプライスで、ボディ単体の店頭予想価格は6万円前後。

 レンズキットは2種類用意。PZ16-50mmが付属する「パワーズームレンズキット(NEX-5TL)」の店頭予想価格は75,000円前後、PZ16-50mmと55-210㎜の2本が付属する「ダブルズームレンズキット(NEX-5TY)」は10万円前後。カラーは、ボディ単体がブラックのみで、レンズキットはいずれもシルバー、ブラック、ホワイトの3色。

 NEX-5Tは、2012年11月に発売した「NEX-5R」の後継モデルで、新たにNFCを搭載。対応スマートフォン/タブレットとワンタッチで無線LAN接続できるようになったことが特徴。また、トリルミナスカラーもサポートし、対応BRAVIAなどとHDMI接続した際に広色域で表示できる。それ以外の主な仕様はNEX-5Rと共通で、APS-Cサイズ(23.5×15.6mm)/有効1,610万画素のExmor APS HD CMOSセンサーや、画像処理エンジンのBIONZを搭載する。感度は静止画がISO 100~25600、動画はISO 100~6400。

ブラック
シルバー
ホワイト

 新たにNFCに対応したことで、スマートフォン/タブレットへのワイヤレス画像転送や、リモートシャッターを行なう際の手順を短縮。画像転送時は、従来はカメラのメニューで「転送」→「スマートフォン転送」を選び、転送する写真の単位(1枚/日付ごと/全て)を選択、カメラが待受け状態になったところで、スマホ側で接続するカメラを選び、アプリ上に転送したい写真が表示されたら「コピー」をタップするという操作が必要だった。NEX-5Tでは、NFCを利用することにより、カメラ側で転送したい写真を再生した状態で、NFCのマーク部分をスマホにタッチすると転送が完了する。

 また、リモートシャッター機能を利用する際は、従来はカメラのメニューから「アプリケーション」→「スマートリモコン」を選んでスマホと接続し、スマホで接続するカメラを選択するという手順になっていた。NEX-5Tでは、カメラを撮影待機状態にして、NFCマークをタッチするだけでスマートリモコンが起動する。

 なお、スマートリモコンのアプリは、従来は「PlayMemories Camera Apps」のサイトからダウンロードする必要があったが、NEX-5Tではプリインストールとなった。同アプリは、9月下旬にVer.2.0へアップデート予定。従来のVer.1.0で行なえる操作は「タイマー撮影」、「EV値」、「レリーズ」の3種類だったが、Ver.2.0では、「F値/ISO/SS/WB」、「タッチAF」、「MFアシスト」、「ポストビュー拡大」なども追加される。そのほか、PlayMemories Camera Appsの新アプリやアップデートについては、別記事で掲載する。

グリップの側面にNFCマークがある
スマートフォンにかざして画像転送やリモートシャッターが行なえる

 AFは、コントラストAF機能と、位相差AF機能を組み合わせた「ファストハイブリッドAF」を搭載。位相差AFで高速に測距し、おおよその位置に合わせた後で、コントラストAFで追い込むというアルゴリズムになっており、コントラストAFより迷いが少なく、素早い合焦ができるという。

 動画撮影はAVCHD Ver.2.0に対応。PS(1,920×1,080/60p/約28Mbps)、FX(1,920×1,080/60i/約24Mbps)、FH(1,920×1,080/60i/約17Mbps)、FX(1,920×1,080/24p/約24Mbps)、FH(1,920×1,080/24p/約17Mbps)での撮影ができるほか、AVCのMP4形式での撮影も可能。1,440×1,080/30fps/約12Mbps、640×480/30fps/約3Mbpsから選択できる。

 モニターは3型、約92万画素のエクストラファイン液晶。上約180度、下約50度のチルトも行なえ、液晶ディスプレイを跳ね上げて、自分撮りもできる。なお、ビューファインダは搭載しない。外付けの小型フラッシュが付属する。

 記録メディアはSD/SDHC/SDXCカード、メモリースティックPRO デュオ/PRO-HG/XC-HG デュオ。外形寸法は、約110.8×38.9×58.8mm(幅×奥行き×高さ)、、約218g/約276g(本体のみ/電池とメモリ込み)。

液晶モニタ側
液晶をはね上げて、自分撮りも可能
天面の操作部

Eマウント初のツァイス標準ズームレンズやGレンズも発売

Vario-Tessar T* E16-70mm F4 ZA OSSをNEX-5Tに装着

 NEXシリーズに対応するEマウントレンズの新モデル3製品も発表された。

 カール・ツァイスの「Vario-Tessar T* E16-70mm F4 ZA OSS」(SEL1670Z)は9月13日発売で、価格は103,950円。Eマウント初となるカール・ツァイス標準ズームレンズ(35mm換算24~105mm)で、F値は全域F4となっている。レンズ構成は12群16枚。外形寸法は66.6×75mm(直径×長さ)、重量は308g。

E PZ 18-105㎜ F4 G OSSをNEX-5Tに装着

 さらに、Eマウント初となる「Gレンズ」として、「E PZ 18-105㎜ F4 G OSS」(SELP18105G)も12月に発売予定。価格は66,150円。35mm換算27~158mmで、光学手ブレ補正も搭載する。レンズ構成は12群16枚。外形寸法は78×110mm(直径×長さ)、重量は427g。

 既発売モデル「E 50mm F1.8 OSS」(SEL50F18)には、新カラーのブラック(SEL50F18 B)を同じく9月13日に発売する。価格は36,750円。ポートレートに適した中望遠の単焦点レンズで、鏡筒カラー以外は既存のシルバーモデルと同じ。35mm換算の焦点距離は75mmで、レンズは8群9枚構成。

Vario-Tessar T* E16-70mm F4 ZA OSS
E PZ 18-105㎜ F4 G OSS
E 50mm F1.8 OSSの新色ブラック

(中林暁)