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ローランド、「SONAR」などのCakewalkをGibsonに譲渡。「TASCAM」ブランドに

 ローランドは24日、米国連結子会社であるCakewalkの全株式を、ギターメーカーでティアックの親会社であるGibson Brands(ギブソン)に譲渡することに関して基本合意したと発表した。

 「SONAR」や「MUSIC CREATOR」などのDAWソフトウェアで知られるCakewalkの製品は、'95年よりローランドが同社ハードウェアと組み合わせて販売しているが、ローランドは「市場ニーズの変化等により、当社グループの中においてCakewalkの継続的な事業拡大は難しい状況にある」として、同社が進めている事業構造改革の一環として、「事業拡大を進めるGibsonの下で事業運営を図ることがCakewalkの成長・発展に寄与する」と判断。ローランドとギブソンの間で、ローランドが持つCakewalkの全株式(3,024,264株/99.99%)を譲渡する基本合意書が締結された。株式譲渡契約書の締結と株式譲渡は、10月31日までに完了予定。

 ギブソンは、5月に子会社化したティアックの「TASCAM」を冠した新ブランド「TASCAM Professional Software」でCakewalk製品を展開予定。ティアックも「Cakewalkのギブソン・グループ入りにより、その技術を応用した、より革新的な音楽制作オーディオ機器を提供可能」としている。

 ローランドは株式譲渡後も、当面はCakewalk製品の販売とサポートを継続し、ギブソン側の体制が整った後で順次移管するという。なお、ローランドは「自社の強みに特化した上で、引き続きコンピュータ・ミュージック関連機器事業を展開していく」としている。

(中林暁)