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日テレのTV+SNS連携「JoinTV」オープンプラットフォーム化をMSが支援。O2O2Oプロジェクト始動

 日本テレビ放送網は15日、運営しているテレビと連携したソーシャル視聴サービス「JoinTV」において、新しい広告・販促モデル「O2O2O」を推進する戦略プロジェクトを始動。そのプロジェクトにパートナー企業として、日本マイクロソフト、バスキュール、ビーマップの3社が参画すると発表した。

 「O2O2O」は、放送(オンエアー)から通信(オンライン)、リアルスポット(オフライン)への流れを表現した言葉で、「Onair to Online to Offline」を意味している。番組視聴やCM視聴という放送から、スマートフォンやタブレットなどのネット上へ誘導し、さらに、スマートフォンから実店舗やイベントなどのオフラインへ誘導するという試み。

 巨大なリーチを持つテレビCMと、普及しているスマートフォン、リアルな店舗やイベントを組み合わせることで、効率的な広告展開や、消費者とのコミュニケーションの強化を目的としている。

JoinTVのオープンプラットフォーム化で日本マイクロソフトと協力

 「JoinTV」は2012年3月に日本テレビが開発・実用化したもので、テレビとソーシャルメディアを融合させた視聴体験の実現を目的とし、スマートフォンやタブレットなどのセカンドスクリーンとテレビ番組の連携を推進している。

 11月からのオープンプラットフォーム化に伴い、既報の通り、WOWOWが大型無料番組に採用する事を決定。日本テレビは、JoinTVのAPI(アプリケーション プログラミング インタフェース)を、日本テレビ以外の放送事業者が利用できる環境を整え、JoinTVが提供してきたサービスを他の放送事業者が簡便に利用できるようなプラットフォーム作りに注力しているという。

 日本マイクロソフトは、その取り組みのITパートナーとなり、技術協力や同システムの外販における営業活動連携など、マイクロソフトの強みを活かした支援を実施するとしている。

 具体的には、JoinTVの特徴であるビッグデータ収集・解析に関わるクラウドプラットフォームを、マイクロソフトのWindows Azureに移行し、移行後の運用を技術協力。既に、11月1日と8日に放送した「金曜ロードショー ハリー・ポッター祭り 秋」などで実施した、ユーザーのログ収集はWindows Azureで実施したという。

 収集したログの分析に、マイクロソフトの次期データベース製品「SQL Server 2014」を導入する際の技術協力や、ログ分析のフロントエンドのツールとして「Excel 2013」を活用するのにあたってのノウハウや先行事例も共有する。

 さらに、総務省の委託事業として12月16日から徳島県で行なわれる、JoinTVを活用した災害・高齢化対策実験「JoinTown 徳島」に日本マイクロソフトも参画。Windows Azureなどを活用する際のノウハウや技術支援を行なうほか、実験に参加する住民向けのWindowsストア アプリ「避難安否確認アプリ」の開発も支援。

 また、マイクロソフトの検索エンジン「Bing」を活用した支援も行なう。テレビ番組表アプリの「テレBing」のWindows版(11月7日提供開始の新バージョン)において、日本テレビの番組の画像と詳細データ、番組連動Webページへのリンクを、アプリ内で表示できるようにした。

 さらに、Windows 8.1の新機能である「Bing スマート検索」においても、JoinTV連動番組など、日本テレビの番組の詳細データを活用するための共同技術検証を実施するという。

バスキュール/ビーマップとも協力

 バスキュールはインタラクティブ広告を手がけており、今回のプロジェクトでは、バスキュールが開発した「インタラクティブ・エンターテインメント・プラットフォームMIES(Massive Interactive Entertainment System)」と「JoinTV」を融合。新たな双方向番組のプラットフォームを提供するという。

 ビーマップは、駅周辺や空港、列車内、コンビニ、外食産業などで展開する公衆無線LAN網の開発や企画を手がけており、ビーマップが開発した「PUSH型コンテンツ配信システテム」と「JoinTV」を連携させ、実店舗などへのスムーズな消費者の誘導を実現するとしている。

(山崎健太郎)