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NHK&民放5社が今夏のおススメ4K番組披露。「4Kボタンをプッシュ!プッシュ!」
2025年7月11日 11:15
A-PAB(一般社団法人放送サービス高度化推進協会)は10日、放送事業者らのさまざまな取り組みを披露する記者発表会を開催。NHKとBS民放5社がタッグを組み、イチオシ番組を集中放送するキャンペーンや、NHK衛星放送の近況などが発表された。
なお、J:COM BSチャンネルに関しては、別記事でレポートしている。
NHK衛星再編から1年半。「朝ドラや大河ドラマ、相撲を4Kで観る人増えた」
2023年12月に再編された“NHKの衛星放送”について、NHKコンテンツ戦略局の下要氏から現状報告が行なわれた。
既報の通り、NHKは構造改革の一環として、3チャンネル体制だった衛星放送を2チャンネルへ削減。BS1とBSプレミアムが統合され「NHK BS」へ、そしてBS4Kが「NHK BSプレミアム4K」へ再編された。
下氏は「再編から1年半ほどが経ち、だいぶ定着してきた。再編の前後に『リモコンの4Kボタンを押して4Kをご覧ください』というPRを積極的に展開したこともあり、4Kチャンネルの存在が認知され、朝ドラや大河ドラマ、大相撲などを4Kで観る方が増えたと聞く」とコメント。
さらに「12月の再編時は『この番組はどこに移ったのか?』『4Kはどうやって見るのか?』という問い合わせが多かったが、2週間ほどでそれも落ち着いた。予想外の、嬉しい反響だった」と明かした。
BSプレミアム4Kのプログラムも紹介。現在は『刑事コロンボ』や『シャーロック・ホームズの冒険』などの海外クラシックミステリー(平日16~17時台)のほか、『ウルトラマン』などの「空想特撮シリーズ」(金18時35分~)、『大草原の小さな家』(土日17時10分)などをラインナップ。「4Kでしか見られない“名作”を週間を通して楽しむことができる編成にしている」とアピールした。
今夏のおススメ番組としては、「長岡の大花火」(8月2日)、「青森ねぶた祭」(8月6日)を生中継するのに加え、Mrs. GREEN APPLEのデビュー10周年を記念した特番「Mrs. GREEN APPLE 10 YEARS SPECIAL」の“90分完全版”を8月23日に放送する予定だという。
続いて、7月18日から31日まで行なわれるBS4K8K衛星放送の視聴促進キャンペーン「4Kボタンをプッシュ!で見ようよ!」に触れ、各局が用意したイチオシ番組を映像で紹介した。
各局イチオシ番組と放送日時は以下の通り。なお、7月11日からは、4K8Kの魅力やキャンペーンのイチオシ番組を紹介する15分PR番組が各局で順次オンエアされる。
- NHK BSP4K
「連続テレビ小説『あんぱん』」
月~金7時30分~ 今田美桜、北村匠海ほか - NHK BS8K
「8Kプレミアムコンサート」(5.1ch)
7月18日(金)16時~、25日(金)16時~ Aka Duo、児玉隼人ほか - BS日テレ4K
「わが家の最寄りは秘境駅 第2弾」
7月24日(木)20時~ 六角精児 - BS朝日4K
「あなたの知らない京都旅~1200年の物語~」
7月31日(木)20時~ 内藤剛志、本上まなみ - BS-TBS4K
「麺鉄~メン食い鉄道絶景の旅~初夏の関西編」
7月20日(日)21時~ 六角精児、市川紗椰 - BSテレ東4K
「ニッポンノイロ~職人たちのいる風景~」
7月29日(火)19時~ シシド・カフカ、吉岡更紗 - BSフジ4K
「旅する百人一首~みやびな日本の情景~」
7月27日(日)18時~ 檀れい
下氏は「今回は、NHKがキャンペーン幹事社として、民放5社と議論を重ねながら作り上げた。局の垣根を超えた4K8Kキャンペーンは今回で10回目。15分番組ナビゲーターには、連続テレビ小説『あんぱん』に出演中の河合優実さんに出演頂いた。ラインアップ全体を通じて、4K8K衛星放送のクオリティの高さが分かると思う。より多くの方に4Kボタンをプッシュ!プッシュ!してもらい、素晴らしい4Kの世界に没入していただきたい」と意気込みを語った。
A-PAB理事長を務める加増良弘氏は、BSデジタル放送が今年12月で25年を迎えることについて「BSデジタル放送が開始した2000年12月は、IT革命という言葉がもてはやされ、サザンオールスターズの『TSUNAMI』が大ヒットを記録した年。その道のりは決して平坦ではなく、私の所属するBSテレビ東京を例にとると、経営的に元が取れるようになるまで8年、溜まりに溜まった借金を返すのに12年かかった」と述懐。
「ようやく1人前になった頃、2018年12月にBS4K8K放送が始まり、それもまもなく7年となる。A-PABはその前身の団体の時代からBSデジタルの発展に寄り添ってきた。技術規格のメンテナンスから周知広報にも力を入れてきた」。
「25年を迎える先はどうなっていくのか?私はBSデジタル新時代が始まったと考えている。4Kを見ることができるテレビは累計で2,300万台近くまで伸びている。BSを見ることができる世帯のおよそ半分が4Kを見ることができる計算になる。BS2Kも4Kも、そして8Kも、有料サービスも無料サービスも、それぞれの個性がしっかりと視聴者の皆さんに浸透し、大いに活用してもらえる時代に入ってゆくと感じている」と、BSデジタルの展望を語った。