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ポタ研でAndroid版「HF Player」。CD対応ネットワークプレーヤーやBA×12基搭載新イヤフォンも

会場の中野サンプラザ

 東京・中野にあるAV機器の専門店フジヤエービックのデジタルスタイルショップが主催する「ポータブルオーディオ研究会(ポタ研) 2014夏」が、7月19日の土曜日に中野サンプラザで開催。ポータブルアンプやポータブルプレーヤーを中心に、“ポータブル環境について徹底比較する研究会”とされ、会場では各社が新製品を展示。来場者が持ち込んだ機器と組みあせて、試聴できるようになっている。

 新製品の発表・展示会も実施され、デノン初のUSB DAC機能搭載、ポータブルヘッドフォンアンプ「DA-10」の発表会や、Astell&Kernの据置型のネットワークオーディオプレーヤー「AK500N」などが披露された。これらの機種については別記事で紹介している。

 ここでは各社ブースの展示から、注目のモデルをレポートする。

会場内の様子

オンキヨー

 CDプレーヤーとネットワークプレーヤー機能を備えた据置のコンポを参考展示。再生フォーマットはMP3/AAC/WAV/FLAC/Apple Lossless/WMA LosslessとDSDに対応。PCMは192kHz/24bit、DSDは5.6MHzまでサポートする。

 NASなどに保存された楽曲をネットワーク経由で再生するDLNAのネットワークプレーヤー機能を搭載しながら、CDドライブも装備。「ネットワークオーディオに興味があるけれど、まだCD再生がメイン。いずれNASなどを導入したいと考えている人に向けて、環境の構築に合わせて、CDとネットワーク再生、どちらにも対応できるプレーヤーとして開発した」という。8月か9月頃の発売を予定しており、価格は5〜10万円程度を想定しているが、「より購入しやすい価格を目指している」という。

 音声出力はアナログRCA、同軸デジタル、光デジタル。USB端子を備え、USBメモリに保存した楽曲や、iOS機器とのデジタル接続が可能。USB DAC機能は搭載していない。radikoなどのネットラジオ再生機能も備えている。

上段がCDプレーヤー兼ネットワークプレーヤー
背面。上段が参考展示モデル
DLNAプレーヤーとして、対応アプリから再生制御ができる

 iOS機器で、FLACやDSDなどのハイレゾ音源も再生でき、人気のプレーヤーアプリ「HF Player」。そのAndroid版が参考展示された。7月下旬頃の提供開始を検討しており、価格は未定。「無料とする事も考えているが、まだ決定していない」という。

 DSDなどのハイレゾファイルが再生できるが、デジタル出力は現時点では48kHz/16bitにダウンコンバートしての再生となる。ハイレゾでの出力に向け、今後も検討していくという。

 Android版ならではの機能として、音楽ライブラリとしてアプリが参照するフォルダを、複数指定できる。これにより、Android端末の複数のフォルダに保存されている音楽ファイルを、アプリから一括して管理・再生できる。

右がiOS版、左がAndroid版。UIデザインはほぼ同じだ
アルバム選択画面
複数のフォルダを参照できる

ミックスウェーブ

 Unique Melodyのイヤフォン2機種、いずれもユニバーサルタイプのモデルが参考展示された。

 最上位モデルと位置づけられる「マエストロ」は、片側に12基ものバランスド・アーマチュアユニットを搭載。構成は、低域×4、中域×4、高域×2、超高域×2となる。「恐らく日本限定モデルになる」とのこと。

 「マーベリック」は、低域用にダイナミック型ドライバ、中高域にそれぞれ2基のBAを搭載したハイブリッドタイプ。

 音のチューニングなどを経て、どちらのイヤフォンも秋頃の発売を目指しているという。

 リケーブル関係では、Beat Audioの「Vermilion」のバリエーションモデルとして、ハイレゾポータブルプレーヤーのAKシリーズにおいて、バランス接続が可能な2.5mm 4極端子のモデルを参考展示。イヤフォン側の端子はMMCX、カスタム用の2ピン、FitEar用の3タイプ展開となる予定。

12ドライバ搭載の「マエストロ」
ハイブリッドタイプの「マーベリック」
「Vermilion」の2.5mm 4極端子のバランス接続対応モデル

 7月23日の発売が発表されたばかりの、Cypher Labs製ポータブルヘッドフォンアンプ「AlgoRhythm Picollo」も注目を集めている。価格はオープンプライスで店頭予想価格は54,600円前後。カラーはブラックとシルバーの2色を用意している。

 アナログ入力を備えたシンプルなポータブルヘッドフォンアンプだが、最大の特徴は増幅部にオペアンプを使用せず独自にアンプ部を設計したディスクリート構成を採用している事。合計10ペアのICトライオードが使われている。外形寸法は55×85×18mm(幅×奥行き×高さ)、重量は140gとコンパクトだ。

Cypher Labs製ポータブルヘッドフォンアンプ「AlgoRhythm Picollo」

 CEntranceのDAC内蔵ポータブルヘッドフォンアンプ「HiFi-M8」にも、新バリエーションモデルが7月19日に発売された。AUDEZEのヘッドフォンLCDシリーズのなどに採用されている、円型のバランス伝送用端子XLR 4ピンに対応した「HiFi-M8 XL4」と「HiFi-M8 LX XL4」で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は各84,200円前後。

 「HiFi-M8」には、4ピンのバランス出力を装備したモデルや、XLR 3ピン×2のバランス出力を備えたモデルが発売済みだが、新たに円型のバランス伝送用XLR 4ピン端子を採用したモデル。「HiFi-M8 XL4」と「HiFi-M8 LX XL4」の違いは、デジタル入力。「HiFi-M8 XL4」は、iOS機器のiPod/iPhone/iPadを接続するためのUSB端子も装備。「HiFi-M8 LX XL4」は、iOS用USB入力の代わりに、192kHz/24bitまで対応する光デジタル入力を装備している。

HiFi-M8 XL4
HiFi-M8 LX XL4の背面
HiFi-M8 XL4の背面

2.5mm 4極端子のバランス対応製品が続々登場

 ハイレゾポータブルプレーヤーのAKシリーズで、2.5mm 4極のバランス接続が注目を集める中、同様の端子を採用した製品の参考展示も増えている。

 ベンチャークラフトのブースでは、8月15日の発売を予定しているポータブルヘッドフォンアンプ「GO-DAP BXD」を参考展示。価格は3万円を予定している。

 192kHz/24bit対応のDACを搭載したアンプで、入力端子は光デジタル、同軸デジタルを用意。アナログライン入力も備えている。出力は、ステレオミニのアンバランスに加え、2.5mm 4極のバランス出力も装備。最大出力は130mW×2ch(32Ω)、適応ヘッドフォンインピーダンスは8〜600Ωとなっている。内蔵バッテリは1,550mAh。

 また、2.5mm 4極のプラグ単体も、8月初旬に税込3,900円で販売予定としている。

ベンチャークラフトのポータブルヘッドフォンアンプ「GO-DAP BXD」
背面の入力端子部
2.5mm 4極のプラグ単体も発売予定

 ラトックシステムのブースでは、USB DAC/iPod接続も可能なフルバランスポータブルヘッドフォンアンプ「REX-KEB02iP」を、7月下旬の発売前に試聴できる。このアンプは、アンバランス出力に加え、2.5mmのモノラルジャック×2を使ったバランス出力に対応しているが、参考出品として、2.5mm 4極のバランスケーブルを、2.5mmモノラル端子×2本に変換するケーブルを展示している。これを挟む事で、AK用のバランス接続用ケーブルを「REX-KEB02iP」などで利用可能になる。価格や発売日などは未定で、製品化に向けて検討中だという。

ラトックシステムのフルバランスポータブルヘッドフォンアンプ「REX-KEB02iP」
2.5mm 4極のバランスケーブルを、2.5mmモノラル端子×2本に変換するケーブルを参考展示

ハイレゾ対応ポータブルプレーヤー

HIDIZSのハイレゾ対応プレーヤー「AP-100」

 ムジカアコースティックのブースでは、中国のメーカーであるHIDIZSのハイレゾ対応プレーヤー「AP-100」を参考展示。価格は32,222円で、近日発売予定としている。

 2.4型、320×240ドットのディスプレイを備え、8GBメモリを搭載。64GBまでのmicroSDカードも挿入できる。再生音楽ファイルはWAV/FLAC/WMA/OGG/AAC/APE/Apple Losslessで、192kHz/24bitまでサポート。外形寸法は107×65.5×16.2mm(縦×横×暑さ)、重量は156g。イヤフォンジャックはステレオミニ。同軸デジタル入出力も備えている。

64GBまでのmicroSDカードも利用可能。同軸デジタル入出力も備えている
CALYX-M

 JabenJapanのブースでは、「CALYX-M」というプレーヤーを展示。384kHz/32bitまでのPCM、DSD 5.6MHz(DoP)までの再生が可能で、64GBの内蔵メモリと、128GBまでのカードが利用できるmicroSDカードスロットを搭載している。

イヤフォン/ヘッドフォンの参考展示など

 eme audioのブースでは、近日発売予定の3ウェイハイブリッドイヤフォン「H-300」を展示。フラッグシップモデルと位置づけられ、ダイナミック型×1、BA型×2を搭載。広い空間表現や、妖艶な高域が特徴とする。ケーブルは着脱可能で、交換用ケーブルが最初から付属するのも特徴。

 また、iOS機器のLightningコネクタと直接接続でき、デジタル伝送での再生が可能な、DAC内蔵のイヤフォンも、デザインがブラッシュアップしたモデルを参考展示していた。

eme audioの3ウェイハイブリッドイヤフォン「H-300」
Lightningコネクタと直接接続する、DAC内蔵のイヤフォン
ORBのブースでは、ポータブルヘッドフォンアンプ「JADE next」の筐体を真鍮で作った特別モデルを参考展示。発売予定は現段階では無く、筐体の素材の違いによってどれだけ音が変わるのかを体験してもらうためのモデルだという
フォステクスのブースでは、8月上旬発売の平面駆動型ヘッドフォン「TH500RP」を展示。従来展示されたものと比べ、ハウジングにロゴが追加され、メッシュ部分の穴が小さくなるなど、デザインがブラッシュアップされたものとなる
Deff Soundの新製品「DDA-A20RC」は、小型DAC兼ヘッドフォンアンプ。USB入力とヘッドフォン出力を搭載。AndroidスマートフォンのGALAXY S5や、Xperia Z2などとUSB接続し、96kHz/24bitまでの伝送・再生が可能。PCと接続してUSB DAC兼ヘッドフォンアンプとして使うこともできる。6月の「ポタフェス」で参考展示されたものより、デザインがブラッシュアップされた
須山歯研のブースでは、fitearのBA採用、ユニバーサルタイプのイヤフォンを参考展示。イベントでこれまで何度も参考展示されているモデルだが、秋頃の発売を目指しているという
Westoneブースの注目は、6ドライバ搭載カスタムインイヤモニター「ES60」の試聴機(ユニバーサル仕様)。高域/中域/低域それぞれに2ドライバを内蔵している
beyerdynamicのブースでは、ユーザーがパーツをカスタマイズできるヘッドフォン「Custom One Pro」用のアクセサリを豊富に展示。ハウジングのカバーなどを実際に取り替えたものを展示し、デザインがガラッと変化する魅力をアピールしている。

(山崎健太郎)