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東芝、動作高速化+リモート視聴対応BDレコーダ

SeeQVault対応新レグザブルーレイ「DBR-Z520/Z510」

 東芝ライフスタイルは、Blu-ray Discレコーダ「レグザブルーレイ」の新機種「DBR-Z520」と「DBR-Z510」を10月24日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格はHDD容量1TBのDBR-520が7万円前後、500GBのDBR-Z510が6万円前後。

 いずれも、地上/BS/110度CSデジタルのダブルチューナを備え、2番組同時録画が可能なBDレコーダ。番組表や録画リストの操作レスポンスを大幅に向上したほか、リモート視聴(録画番組のみ)に対応。また、新著作権保護技術のSeeQVaultに対応するなど機能強化を図った。

 なお、番組を連続して録画し続ける「タイムシフトマシン」には対応しない。タイムシフトマシン対応のトリプルチューナモデル「レグザサーバー DBR-T560/T550」については別記事で紹介する。

DBR-Z520
DBR-Z510

レスポンスを改善し、操作性を向上

DBR-Z520

 DBR-Z520/Z510は、地上/BS/110度CSデジタルチューナを2系統搭載したBD/HDDレコーダ。内蔵HDDまたは別売USB HDDに2番組の同時録画が可能で、2番組同時録画しながら、別売のスカパー! プレミアムサービスLink対応チューナからの番組を録画することもできる。AVC長時間録画に対応する。

 本体の処理能力を大幅に向上したことで、番組表の表示やスクロールを大幅に高速化。ボタンを押すとすぐに番組表が次のページに遷移するようになったほか、録画リストの番組表示やスクロールも高速化。編集作業においても反応速度が向上しているため、思い通りに編集できるようになるという。

番組表

 録画番組のジャンルを自動分類する機能も追加。EPG情報を参照し、映画、スポーツ、アニメなどのジャンルを自動で振り分けて管理できる。自動チャプタ付与機能「マジックチャプター」も備えており、従来モデルと同様に録画番組の本編だけを再生できる「おまかせプレイ」に対応。番組再生中にリモコンの[青]ボタンを押すだけで、おまかせプレイに切換えられる。

 おまかせ録画はジャンルを設定しての自動録画やキーワード指定に対応。従来モデルと同様にフレーム単位のチャプター編集や、プレイリスト編集も行なえる。新たに録画中でもプレイリスト編集が可能となり、録画終了を待たずに編集に着手できるようになった。AVC長時間モードで録画した番組を別レートで再変換する「AVC-AVC変換」も新対応。

録画リストはジャンル別の自動分類に対応
おまかせ自動録画も強化
おまかせプレイ

 BDビデオのローディング/再生時間についても高速化。前機種に比べて再生開始までの時間を約2/3に短縮している。

チャプタ編集に対応
その他の強化点

リモート視聴は録画番組のみ対応

 Ethernetを装備し。DTCP-IP/DLNA経由での録画番組配信や他のDLNAサーバーの番組再生に対応。CATV LAN連携も強化。CATV用のSTBからのLAN経由の録画に対応するほか、STBのHDDで録画した番組のダビングも行なえる。

リモート視聴に対応

 NexTV-Fが定めた「リモート視聴」にも対応し、外出先からレグザサーバーの録画番組の再生が可能。ただし、放送中番組のリモート視聴はできず、録画番組のみの対応となる。東芝では「おでかけいつでも視聴」と命名している。

 アプリはデジオンが提供。iOS用の「DiXiM Digital TV for iOS」(税込1,000円+宅外視聴プレミアムアドオン500円/発売済み)のほか、Android版の「DiXiM Play for REGZA」も10月16日に発売。価格は1,300円(税込)。また、Windows用のアプリとして14日発表のDynabook T95/T85/T75/T55/M51/D41と、REGZA PC D81/D71/D51に「TVコネクトスイート」をプリインストールして提供する。TVコネクトスイートの一般販売は行なわない。

SeeQVaultに対応。他社互換性に注意

 また、USB HDDによるHDD容量拡張だけでなく、新著作権保護技術の「SeeQVault」(SQV)に対応。SQV対応のUSB HDDを接続し、録画番組や写真、動画のバックアップが行なえる。

新デザインのリモコンを採用

 これまでのテレビやレコーダの録画用USB HDDは、機器と紐付いて暗号化されるため、録画したデジタル放送番組はそのテレビ/レコーダでしか再生できなかった。そのため、レコーダやテレビを買い替えたり、故障すると録画番組が見られなくなるという問題が発生した。

 SQVでは、対応機器と対応HDDの組み合わせであれば、録画番組は引き続き再生可能となる予定。また、家庭内の別のSQV対応レグザブルーレイで録画した番組をUSB HDDにダビングし、他の部屋のレグザブルーレイに接続して視聴するといった使い方も可能となる。

 ただし、現時点ではいくつか問題がある。例えば、パナソニックのSQV対応DIGAもSQV対応USB HDDへのダビング/バックアップが可能だが、レグザサーバー/ブルーレイとはファイルシステムが異なっている。そのため、現時点ではレグザサーバー/ブルーレイとDIGAのUSB HDD同士での接続互換は行なわれない見込み。

SeeQVault対応で番組をバックアップ可能に

 また、通常のUSB HDDでは番組を直接録画できるが、SQV対応HDDは録画後にダビング操作を行なう必要がある。また、ダビング10の回数を保持したままSQV HDDにムーブすることはできず、SQV HDDへはダビング10の回数を一回使ったダビングとなるなどの動作の違いがある。

SeeQVault対応HDDと非対応HDDの違い
SeeQVault対応非対応
他機器接続-
放送直接録画-
ダビング10-
保存コンテンツ放送録画
写真
放送録画

 Blu-rayは、BDXLの記録/再生や、Blu-ray 3D再生にも対応。HDMI出力を1系統装備する。USBは3系統で背面の2系統はUSB HDD用と無線LANアダプタ用。消費電力は、Z520が25W(BSアンテナ給電時44W)、Z410が22W(同41W)で、年間消費電力量はZ520が19.4kWh/年、Z510が16.2kWh/年。外形寸法は両機種共通で、430×210×46mm(幅×奥行き×高さ)、重量はZ520が約2.5kg、Z510が約2.1kg。

(臼田勤哉)