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'14年のNo.1 Blu-rayは「アナ雪」。DEG発表、トランセンデンスやシドニアの騎士も受賞
（2015/2/17 17:12）
映像コンテンツメーカーや機器メーカーが加盟するデジタル・エンターテイメント・グループ・ジャパン(DEGジャパン)は17日、優れたBlu-rayソフトを表彰する第7回「DEGジャパン・アワード/ブルーレイ大賞」の授賞式を都内で開催。グランプリは「アナと雪の女王」が受賞した。
'08年に創設され、今年で7回目となるアワード。2014年1月1日～12月31日の間に国内で発売されたBDから、73作品がエントリーし、うち45作品が入賞作品としてノミネートされた。さらにその中から、高画質や高音質、高機能といったBDならではのクオリティを審査基準とした「ベスト高画質賞」、「ベスト高音質賞」、「ベストインタラクティビティ賞」、「ベストレストア/名作リバイバル賞」、「ベストBlu-ray3D賞」などを決定。
さらに、一般ユーザーからの投票のみで決定される「ユーザー大賞」も発表。既に締め切られたユーザー投票には22,428票が集まり、ももいろクローバーZの「ももクロ春の一大事2014 国立競技場大会～NEVER ENDING ADVENTURE 夢の向こうへ～」Day1/Day2 Blu-ray BOX」初回限定版が選ばれた。
第7回では、音楽ライブやイベントのBDが増えている現状を踏まえ、ベスト高画質賞に「ライブエンターテイメント部門」を新設。年々ジャンルの広がりを見せているBD市場に対応した受賞カテゴリーとなるよう変更し、エントリーカテゴリが過去最大の合計14部門となった。
グランプリに輝いた「アナと雪の女王」は、ベスト高画質賞のアニメ部門(洋)も受賞。各部門賞受賞作品の中から、画質/音質等全ての面で優れているとしてグランプリに選ばれた。
選出のポイントについては「ストーリー性、画質、音質、3D表現の全てのクオリティがぬきんでた作品で、総合力では文句なし」と評価。主題歌を世界各国版で楽しめることなどもBDの大容量を活かした特徴としている。販売実績が300万枚を超え、BD市場の拡大に貢献したことも大きいという。
ベストBlu-ray 3D賞は「初回限定生産 ゼロ・グラビティ 3D&2D ブルーレイセット」。3D表現を企画段階から徹底的に意識した作品で、「宇宙空間に飛び散る破片一つひとつの距離感さえ計算され尽くされたような完成度」としている。発売元・販売元のワーナーによれば、セルBDの37%が3Dという特に高い3D比率だったとのこと。
ベスト高画質賞の映画部門(洋画)は「トランセンデンス」。フィルムで撮影/編集を行なった作品で、光と影のコントラストや人物の質感描写などが高く評価された。日本版BDのみ、最大36bitの高階調映像を実現するパナソニックのマスターグレードビデオコーディング(MGVC)対応となっている。同賞の邦画は、「相棒 -劇場版 III- 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ」。ジャングルを舞台に4Kカメラで撮影した作品で、「先進的な撮影に挑み、その意図がBDの2K映像にも随所に息づいている」としている。
ベスト高画質賞のアニメ部門は、邦画が大友克洋作品などの短編を収めた「SHORT PEACE」。作品の中でも、映像表現としては森田修平監督の「九十九」が高く評価されている。洋画は「アナと雪の女王」。テレビアニメなどの「TV・その他」では、フルCGで描かれた「シドニアの騎士 第二巻」が受賞した。
BDプレーヤーのネットワーク機能などを活かして様々な楽しみ方ができる作品に贈られる「ベストインタラクティビティ賞」は、「X-MEN フューチャー&パスト 3枚組コレクターズ・エディション 初回生産限定」が受賞。セカンドスクリーン機能の操作性が向上している点や、スムーズなSNSとの連動、本編シーンに応じて監督やキャストがアップしたコメントをタグから検索/表示できるといった豊富な機能を備えている。
審査員特別賞は2作品が受賞。4K撮影され、日本初のドルビーアトモス(Dolby Atmos)作品でもある「ネイチャー 3D&2D Blu-ray セット」と、豪華なパッケージ仕様やハイレゾ音源のダウンロードコード、配信コンサートのチケットといった豊富な特典が特徴の「シューマン：交響曲全集/ベルリン・フィル＆サー・サイモン・ラトル指揮」が選ばれた。
新設された「ベスト高画質賞 ライブエンターテイメント部門」を受賞したのは、前述のユーザー大賞を受賞した、ももいろクローバーZの国立競技場ライブBD。「国立競技場で光が広範囲に乱舞するという条件下にあっても、メンバーや観客の表情・動きを安定した高画質で捉えている」といった点が評価された。
| 賞 | 部門 | 受賞作品 |
|---|---|---|
| グランプリ | - | アナと雪の女王 |
| ベストBlu-ray 3D賞 | - | 初回限定生産 ゼロ・グラビティ 3D&2D ブルーレイセット |
| ベスト高画質賞 | 映画部門(洋画) | トランセンデンス |
| 映画部門(邦画) | 相棒 -劇場版III- 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ | |
| TVドラマ部門 | ダウントン・アビー ブルーレイBOX | |
| 企画映像部門 | クルーズトレイン 『ななつ星☆九州に煌めく』 ブルーレイ+DVDセット | |
| ライブエンターテイメント部門 | 「ももクロ春の一大事2014 国立競技場大会～NEVER ENDING ADVENTURE 夢の向こうへ～」Day1/Day2 Blu-ray BOX」初回限定版 | |
| アニメ部門(洋) | アナと雪の女王 | |
| アニメ部門(邦) | SHORT PEACE(通常版) | |
| アニメ部門(TV・その他) | シドニアの騎士 第二巻 | |
| ベスト高音質賞 | 音楽部門(クラシック) | シューマン:交響曲全集/ベルリン・フィル&サー・サイモン・ラトル指揮 |
| 音楽部門(ポップス他) | ザ・ラスト・シップ ～ライヴ・アット・ザ・ パブリック・シアター | |
| 音響効果部門 | オール・イズ・ロスト | |
| ベストレストア/名作リバイバル賞 | - | 小津安二郎生誕110年・ ニューデジタルリマスター「Color 4 OZU～永遠なる小津カラー」 小津安二郎監督カラー4作品 Blu-ray BOX |
| ベストインタラクティビティ賞 | - | X-MEN フューチャー&パスト 3枚組コレクターズ・エディション 初回生産限定 |
| 審査員特別賞 | - | ネイチャー 3D&2D Blu-ray セット |
| - | シューマン:交響曲全集/ベルリン・フィル&サー・サイモン・ラトル指揮 | |
| ユーザー大賞 | - | 「ももクロ春の一大事2014 国立競技場大会～NEVER ENDING ADVENTURE 夢の向こうへ～」Day1/Day2 Blu-ray BOX」初回限定版 |
アナ雪効果で、BDが“普通のメディア”に
17日に都内で受賞作品の発表と授賞式が開催。授賞式には、審査委員長の麻倉怜士氏、審査委員の本田雅一氏、藤原陽祐氏らAV評論家や、雑誌編集長などで構成する審査員から受賞会社の代表者にトロフィーが手渡された。さらに、3年連続で「DEGアワードアンバサダー」を務める俳優・映画監督の竹中直人さんが来場。また、今回はモデルでタレントの筧美和子さんがプレゼンターを務めた。
審査委員長の麻倉怜士氏は、今年の受賞作品について全体的に大きく進化したと見ており、特に「アナと雪の女王」については「原作、作画、CG、歌の良さ、3D、すべてが素晴らしい。中でも一番は300万枚売れたこと。これまでも数十万枚売れたことはあったが、300万枚は驚異的。これはBDが普通のメディア、大衆が選ぶメディアになったということ」と述べた。
竹中直人さんは、グランプリを獲ったアナと雪の女王について、「何度でも観たくなる美しい映像の作品。なんといっても歌が素晴らしい。(竹中さんは)これまでなんどもアニメ作品の吹き替えに出ていますが、これには出られなくて残念。また機会があったら是非(笑)」と、次回のディズニー作品への出演に意欲を示した。
プレゼンターに選ばれた筧美和子さんは、「映画館でもBlu-rayでもアナと雪の女王を観ましたが、映像も音も素晴らしくて、美術館にいるような感覚になるような作品。これがBlu-rayで家で観られるのはうれしい」とコメントした。
