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Appleのストリーミング音楽配信「Apple Music」は6月30日開始。月額9.99ドル

 米Appleは8日(現地時間)、ストリーミング形式の音楽配信に対応した「Apple Music」を発表した。[ミュージック(Music)]アプリに、ストリーミング音楽配信やインターネットラジオなどの機能を統合し、6月30日より100カ国以上でスタートする。米国での月額利用料は9.99ドルだが、最初の3カ月は無料。また、家族6人で共有できるファミリープランは14.99ドル。

For You

 Apple Musicは、iPhoneやiPadのほか、MacやWindowsのiTunesでも利用可能。Apple TV対応やAndroid版の提供は今秋を予定している。なお、日本でのサービス開始時期については明らかにしていないが、Apple Musicサイトでは、日本語で「まもなく登場」と告知している。

 [ミュージック]アプリにストリーミングの新音楽配信サービスを統合。iTunes Storeで購入した曲やリッピングした曲などのデバイス内の楽曲のほか、3,000万曲以上の楽曲をストリーミングで楽しめる。Appleやミュージシャンが用意した多くのプレイリストも再生できる。

 For You機能として、好みのジャンル、アーティストを選択して、自動でプレイリスト再生する機能を提供。Siriからの直接楽曲再生などにも対応するほか、Siri自体も強化。「1994年のベストソングを再生して」や「2011年2月のナンバーワンソングは何?」と話しかけるだけで、関連楽曲を再生できる。

「まもなく登場」と告知
Beats 1

 インターネットラジオ機能「Beats 1」も特徴。24時間/7日間のラジオステーションをLAやニューヨーク、ロンドンの人気DJを中心に展開。また、Beats 1上だけのアーティストインタビューなども提供するという。インディ・ロックやフォークなど好みのジャンルごとのネットラジオも提供する。

 Apple Music Connectと題して、ファンとアーティストの交流も促進。バックステージフォトや歌詞、ビデオなど最新楽曲の関連情報を提供。ファンはアーティストの投稿にコメントしたり、FacebookやTwitterでシェアできるという。

 Apple Musicを担当するJimmy Iovineは、Apple Musicはファンとアーティストに対してまさに革新的な変化をもたらす。オンラインミュージックは、アプリケーション、サービス、ウェブサイトが乱立して複雑になっていた。Apple Musicは良い部分を合わせることで、あらゆる音楽を喜んでいただけるような体験を提供する」とコメントしている。

 2003年にiTunes Music Store(現iTunes Store)を立ち上げ、iPodともに音楽配信市場を席巻したAppleだが、近年はSpotifyに代表される定額制のストリーミング音楽配信サービスが急伸。iTunes Storeにおける楽曲ダウンロード数の減少も伝えられている。そうした中、Appleは、2014年5月にヘッドフォン/イヤフォンやスピーカーを手がけるBeats Electronicsを買収し、同社の音楽配信サービスBeats Musicを取得。今回のApple MusicにおけるBeats 1などに繋がっている。

 なお、日本国内においても定額制の音楽配信サービスが増えており、KKBOXやレコチョクBestに加え、5月29日には「AWA」がスタート。さらに「LINE MUSIC」も近日スタート予定としている。

(臼田勤哉)