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Apple、秋にiOS 9を提供。iPadでブラウザ+動画の子画面表示可能に

 米Appleは現地時間の8日、iOS 9を発表した。一般向けには秋に提供予定、開発者向けのベータ版は7月に提供する。iPadにおいてマルチタスク機能を強化し、アプリを切り替えずに、メールやWebブラウザの画面上で動画を小画面再生する事などが可能になる。iPhone 4s、第5世代iPod touch、iPad 2、iPad mini以降に向けて提供される。

iOS 9

 iPadでのマルチタスク強化では、Split View、Slide Over、Picture-in-
Picture(PinP/小画面表示)で、2つのアプリを動作させる事が可能になる。Webブラウザや電子メールアプリを使いながら、小画面で動画を表示する事も可能。別のアプリを使いながら、FaceTimeで通話するといった事もできる。

iPadで強化されたマルチタスク機能。ブラウザとマップアプリをサイドバイサイドで1画面に表示している

 プリインストールアプリも強化され、マップアプリでは道案内機能において公共交通機関の情報をサポート、交通状況を考慮した上で間に合うように出発時間を知らせてくれる。食べ物、飲み物、ショッピングなどの情報を検索すると、新しいNearby機能が近くにある関連施設も表示する。ニュースアプリではユーザーによりパーソナライズされた情報を配信。「Notes」アプリも再設計され、写真を貼り付けることも可能。iCloudでの同期にも対応する。

マップアプリも強化される

 Siriも強化され、ユーザーの言葉への理解の向上や、柔軟な反応が可能になる。検索した情報のリマインダー機能や、期間を指定して動画や写真を検索させる事も可能になる。ユーザーの利用パターンを学習。特定の場所や時間に応じて、その時にユーザーがして欲しい操作を提示。車の中で機動すると、いつも使っているアプリのコントロールを表示するといった事も可能になる。

 バッテリの持続時間を延ばす「low-power mode」も用意。決済機能のApple Payも強化され、利用できる店舗が増加。イギリスでも利用可能になる。

 他にも、車と連携するCarPlayのワイヤレス対応、開発言語のSwiftを今年後半にオープンソース化する事、デバイスを保護するパスコードの2段階認証機能をiOSに直接内蔵する事もなども発表された。

(山崎健太郎)