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エソテリック、多彩なDD変換/フィルタ選択可能なネットワークプレーヤー「N-05」

 エソテリックは、ハイレゾ対応のネットワークプレーヤーで、DSD 11.2MHz、PCM 384kHz/32bitに対応したUSB DAC機能も備えた「N-05」を4月1日に発売する。価格は55万円。

ネットワークプレーヤー「N-05」

 入力端子として、USB、同軸デジタル、光デジタル、Ethernet端子を搭載したプレーヤー。出力端子はXLR、RCAを各1系統用意する。

 USB DACとしてはDSD 11.2MHz、PCM 384kHz/32bitまで対応。NASなどから音楽を再生するネットワークプレーヤーとしては、DSD 5.6MHz、PCM 384kHz/32bitまで対応するが、PCM 384kHz/32bitはダウンコンバート再生となる。同軸/光デジタルは、DSD(DoP)、PCM 192kHz/24bitまで対応。

 ファイルフォーマットは、DSDがDSF、DSDIFF(DFF)、DoP。PCMがFLAC、AppleLossless(ALAC)、WAV、AIFF、MP3、AAC(m4aコンテナ)をサポート。日本ではサービスが行なわれていないが、定額制のロスレス音楽配信サービス「TIDAL」にも対応している。

 また、USB端子にUSBメモリなどを接続し、そこから音楽ファイルを再生する事もできる。

 制御用アプリとして、iPad向けに「ESOTERIC Sound Stream」を用意。曲選択、プレイリスト再生などが直感的に操作できるという。タグ情報を活用した検索性の高さも特徴で、画像をアプリ内にキャッシュする事で、アルバムアートワークのスクロールが瞬時に行なえ、録音年代別、作曲者別、カテゴリ別などライブラリの並べ替えも自由自在にできるという。iPad版以外にも、iPhone版、Android版も順次開発予定。

 DACは旭化成エレクトロニクスの「AK4490」。各チャンネル差動4回路(8出力)のパラレル/ディファレンシャル構成になっており、優れたリニアリティーと低ノイズ化を達成したという。デュアルモノ構成とすることで、チャンネル・セパレーションも高めている。

 また、「Grandioso C1」で培った技術を投入。DACの安定化電源部にチャンネルあたり500,000μFのスーパーキャパシターEDLC(Electric Double-layer Capacitor)を搭載。「揺るぎない低域再生を支える」という。

 34bitの高解像度PCM信号をアナログ信号へ変換できる、34bit D/Aプロセッシング・アルゴリズムを採用。デジタル領域でハイビットデータの階調を活かし、演算誤差を最小に抑え、忠実なアナログ変換ができるという。

 多彩なD/Dコンバートとデジタルフィルタも特徴。オリジナルFs/2/4/8倍のPCMアップコンバート、独自アルゴリズムによるPCMとDSDの相互フォーマット変換、デジタルフィルターやフィルターのOFFも選択できる。

 クロック回路には、VCXO(電圧制御型水晶発振器)を採用。ESOTERICとNDK(日本電波工業)が共同開発したカスタム・クロックデバイスで、音質の要となる大型の水晶を内蔵。優れた中心精度(±0.5ppm 工場出荷時)を備え、位相雑音も低減することで、音質向上に貢献するという。

 外部マスタークロックジェネレータ「G-02」と接続し、内部のデジタル回路同士をより高精度に同期することも可能。44.1/88.2/176.4kHzワードクロックのほか、10MHz、22MHzダイレクトマスタークロックLINKにも対応。この場合は、内部のPLL回路を経由せず、クロックジェネレーターからのマスタークロックをDAC部のマスタークロックとしてそのまま利用する。

 アナログオーディオ回路の音質を保つため、デジタル回路とDAC以降のアナログ回路は、アイソレーターで分離。ノイズ対策を徹底した。バッファアンプには、強力な電流伝送能力とドライブ力を持つ「ESOTERIC-HCLD Type 2」を採用。各チャンネルに2回路搭載し、XLR出力の場合は差動、RCA出力の場合は並列駆動する。

 電源部には大型のカスタムトロイダルトランスと大型コンデンサーを採用。消費電力は18W。外形寸法は445×356×107mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約11kg。

(山崎健太郎)