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FOSTEX、ウッドハウジング×第4世代RPの新モデル。TH610復活。白銅のAK「SP3000M」も

フジヤエービックによるイベント「冬のヘッドフォン祭 mini 2025」が8日、東京・丸の内のステーションコンファレンス東京で開催。ここではフォステクスやアユート、エミライブースをレポートする。

ウッドハウジングを採用したフォステクスの試作ヘッドフォン

フォステクス

フォステクスブースの注目は、ウッドハウジングを採用した試作ヘッドフォン。内部に「T50RPmk4」で採用された、第4世代「RPドライバー」を搭載しており、最新ドライバーとウッドハウジングを組み合わせたサウンドが楽しめるモデルとして開発されている。ハウジングはセミオープン。

接続周りの特徴として、ヘッドフォン側の端子が両出しとなっており、付属のケーブルもY字のものを採用している。発売日や価格は未定だが、春頃を予定しており、6.5万円程度の見込み。

さらに、上記のヘッドフォンを加え、フォステクスのヘッドフォンに装着できるベロアのイヤーパッドもオプションとして、1.2万円程度で近日発売予定。装着感の違いだけでなく、サウンドの変化も楽しめる。

ベロアのイヤーパッド

また、すでに生産が終了しているヘッドフォン「TH610」のハウジングに、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文氏がサインしたものも展示されている。後藤氏がこのヘッドフォンを愛用している事から、この展示が実現。

さらに、TH610の復刻も発表。春頃の発売を予定しており、価格は13万円程度になる見込み。従来は中国生産だったが、復刻版は日本での生産となり、少し価格は上昇する見込みだ。

ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文サイン入り「TH610」

アユート

A&ultima SP3000M Copper Nickel

Astell&Kernブランドの新製品で注目を集めているのが、ハイエンドクラスのサウンドながら、筐体が小さな「A&ultima SP3000M」の筐体素材を、白銅に変更した「A&ultima SP3000M Copper Nickel」。発売日や価格は未定だが、近い内に日本で登場予定。より剛性が高まり、サウンドも既存モデルと違うという。

Astell&KernとULTRASONEがコラボしたヘッドフォン「VIRTUOSO」(ヴィルトーソ)も参考展示。密閉型ハウジングのヘッドフォンで、ULTRASONEの技術である「S-Logic 3」も投入されている。

VIRTUOSO

ULTRASONEのコーナーでは、開放型の「Signature FUSION Open Back」も展示。近日発売で、価格は55,000円の予定。ケーブル着脱可能で、ヘッドフォン側は3.5mmネジ式、バランス接続に対応する。

Signature FUSION Open Back

密閉型の「Signature PURE White」も出展。限定生産モデルで、こちらも近日登場予定。価格は33,000円の予定。ハウジングだけでなく、イヤーパッドやケーブルなどもホワイトを基調としたカラーになっている。

Signature PURE White

SENDY AUDIOからは、開放型ヘッドフォン「Aiva2」が参考出品。価格は約88,000円の予定で、近日発売予定。Aivaとの違いは、ハウジングのカラーリングが異なるほか、サウンドチューニングにも違いがあるという。イヤーパッドの作りも異なる。また、ヘッドフォン側の端子が3.5mmになっている。なお、初代のAivaは2.5mmだった。

Aiva2
一般販路にて受注がスタートした、Astell&Kernブランドとアイドルマスター シンデレラガールズがコラボレーションした、限定生産/特別仕様のポータブルUSB DAC「AK HC4 アイドルマスター シンデレラガールズ Edition」
Maestraudioブランドと3D対戦格闘ゲーム「TEKKEN 8」のコラボイヤフォン「MAPro1000 TEKKEN Edition」。JIN、KAZUYAの2モデルで、価格は各16,500円。「TEKKEN 8」の世界観とメインキャラクターである「仁」と「一八」のイメージを真空蒸着加工とレーザー加工で反映させたオリジナルデザイン筐体と、オリジナルデザインパッケージを採用している

Brise Audio

Brise Audioブースにある“究極のポータブルオーディオシステム”ことFUGAKU

Brise Audioのブースでは、“究極のポータブルオーディオシステム”ことFUGAKUが試聴可能。さらに、卓上ハイエンドヘッドフォン再生システムとして開発されている、ヘッドフォンアンプの試作機も音を聴く事ができる。以前のイベントでも出展されているが、今回は筐体も新しくなり、内部もさらに進化しているとのこと。プリアンプとして使うこともできる。

卓上ハイエンドヘッドフォン再生システム

ケーブル関連では、試作のインターコネクトケーブルが登場。XLR端子を採用したもので、線材に純銀線を使ったものと、純銅線を使ったものの2種類があり、既存のYATONO-XLRも含めた比較試聴ができる。前述の試作ヘッドフォンアンプとDAC間のケーブルとして使われている。

試作のインターコネクトケーブル。線材に純銀線を使ったものと、純銅線を使ったものの2種類が用意されている

エミライ

FIIOの参考出品モデル「K17」

エミライブースでは、FIIO、iFi audio、WiiM、Ferrum Audioの製品を出展。注目はFIIOの参考出品モデル「K17」。Kシリーズの新世代モデルとなるデスクトップ向けDAC/アンプで、AKMのフラッグシップチップ「AK4499EX」を、左右独立のデュアル構成で搭載する。組み合わせるAK4191EQは1基搭載。今までのイベントではシルバーモデルが展示されていたが、今回は初のブラックモデルが登場。

オペアンプとバッファ回路の独立パーツを組み合わせたヘッドフォンアンプ部は、チャンネルあたり4,200mWの高出力を実現。31バンドの高精度ロスレス・パラメトリックEQや、3基のフェムト秒クロックを採用する。

FT1 Beech

発売されたばかりの「FT1 Beech」は、密閉型ヘッドフォン「FT1」のバリエーションモデル。高い硬度と優れた耐腐食性を誇るブナ材(Beech)をハウジングに使ったもので、価格はオープン、実売は28,600円前後。