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ソニーが2015年度業績見通しを下方修正。カメラモジュールの需要減

 ソニーは21日、カメラモジュール事業における将来の需要見込み減少などで、長期性資産の減損596億円を営業損失として計上。1月に発表した2015年度の連結業績見通しを、売上高7兆9,000億円から8兆1,000億円に、営業利益は3,200億円から2,900億円へと下方修正した。

 売上高は上方修正で、ホームエンタテインメント&サウンド分野、およびイメージング・プロダクツ&ソリューション分野で費用削減も見込まれているが、前述のカメラモジュールの減損などによるデバイス分野の業績悪化や、金融分野における金利の大幅な低下などの減益要因で、営業利益は下方修正した。

 為替差損が1月時点の想定より増加する見込みもあり、税引前利益も3,450億円から3,000億円へと下方修正。一方で、純利益は一部の国内子会社の地方税の繰延税金資産に対する評価性引当金の戻し入れなどにより、1,400億円から1,450億円へと上方修正している。

 既報の通り、4月14日以降に発生している熊本地震の影響で、イメージセンサーやディスプレイを生産している熊本県菊池郡の「熊本テクノロジーセンター」が生産活動を停止するなどの影響が出ているが、2015年度の連結業績見通しに影響はないという。「2016年度の連結業績見通しへの影響は現在精査中」としている。

(山崎健太郎)