エソテリック、32bit処理対応のDAコンバータ「D-07」

-315,000円。USBや192kHz対応デジタル入力を搭載


「D-07」

11月下旬発売

標準価格:315,000円


 エソテリック株式会社は、32bit処理に対応したDAコンバータ「D-07」を11月下旬より発売する。価格は315,000円。

 デュアルモノ構成のDAコンバータ。DACやアナログ回路などを左右独立して配置し、チャンネル間のクロストークを抑えるなど、L/Rの音質差を極小にして優れたチャンネルセパレーションを確保。「定位感と奥行き感に富んだ高品位な再生が可能」としている。USB端子や24bit/192kHz対応のデジタル入力を搭載することも特徴。

 DACは、32bit処理が可能な旭化成エレクトロニクス製の「AK4392」を採用。入力I/Fだけでなく、内部のデジタルフィルタやΔΣモジュレータまで32bit演算を可能としており、24bit以下のデータも高精度に処理できるとする。DACアナログ部もデュアル構成で、回路ブロックごとに専用の電源を採用し、相互干渉を抑制。さらに、ジッタの影響を抑えるため、クロック専用の電源も設けている。

 CDなどのPCM信号をDSDにコンバートするフォーマット変換機能を用意。また、PCM信号を2倍(64/88.2/96kHz)、4倍(128/176.4/192kHz)にアップコンバートする機能も備える。2種類のPCM用デジタルフィルタも利用可能。

リア

 本体にUSB入力端子を搭載。24bit/96kHzに対応し、PC内の高音質の音楽ファイルや、同社トランスポートからのオーディオ再生が可能。USB端子には、USBの電源/信号ラインを本体からアイソレートし、外部ノイズ混入を防ぐ「USBアイソレーター」を装備する。

 USB以外のデジタル入力端子は、同軸×2、光×1、XLR×1。いずれも24bit/192kHzに対応する。なお、「D-05」や「D-03」などで搭載していたi.LINK端子は「D-07」では省いている。アナログ出力はXLRとRCAを各1系統装備。SN比は130dB。歪率は0.001%。

 ワードシンク入出力(ともにBNC)も装備しており、ワードシンク対応機器との接続が可能。対応周波数はワード入力が44.1/88.2/176.4/48/96/192kHz、ワード出力が44.1/88.2/176.4/48/96/192/100kHz。

 また、ワードシンク機能を持たないデジタル機器からの入力に対して、効果的にジッタを低減する「2nd PLL機能」を搭載。内蔵のVCXO(電圧制御水晶発振器)を用いて、高純度なマスタークロックをDACに供給し、特性の異なる2種類のPLL回路を通すことで、伝送ジッタを低減できるとしている。

 さらに、アナログ出力レベルを調整するアッテネータを搭載し、デジタル入力のセレクター機能と合わせて、デジタルプリアンプとしても利用できる。

 筐体は高さを103.5mmに抑えたスリムな作りで、材質にはアルミを使用。フロントパネルはショートスクラッチ仕上げ、トップとサイドパネルはサンドブラスト仕上げとなっている。消費電力は7W。外形寸法は442×346×103.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は9.5kg。


(2009年 10月 1日)

[AV Watch編集部 大類洋輔]