フィリピン、地デジ日本方式採用を決定

　フィリピン共和国電気通信委員会(NTC)は11日、地上デジタルテレビ放送方式の規格として日本方式(ISDB-T)を採用する規則に署名した。

　海外でのISDB-T採用は、ブラジル、ぺルー、アルゼンチン、チリ、ベネズエラ、エクアドル、コスタリカ、パラグアイが既に決めており、フィリピンは9番目。日本以外のアジアで最初の採用となる。

　これまで総務省は、関係省庁や放送事業者、メーカー、研究機関などと連携しながら、専門家によるセミナーや試験放送などを実施。フィリピン政府などの関係者に対してISDB-T方式の採用を働きかけていた。

　その結果、ハイビジョン放送と同時に移動端末向けのワンセグ放送が提供可能であることや、干渉に強く車内や山がちな場所においても良好に受信できることなどが評価されたという。今後は、フィリピンにおける円滑な導入に向けて、技術協力や人材育成などの支援を行なう。

　そのほか、まだ方式決定をしていない南米のボリビア、アフリカの南アフリカ共和国においても、引き続き採用を働きかけていくとしている。