ソニー、BD用の薄型光学ピックアップ「BRILL」を開発

-半導体レーザー/光学モジュールを組み換え可能


「BRILL KES-550」

 ソニーは、Blu-ray Discドライブなどへの搭載を想定した、新しい薄型光学ピックアップ「BRILL」を開発。9月から量産を開始する。

 業界で初めて、集積光学ユニットをプラットフォーム化し、半導体レーザーと光学モジュールを組み換え可能な構造にしているのが特徴。型名は「KES-550」で、サンプル価格は5万円。

 これまでの光学ピックアップは、AVやIT機器など、各用途向けに特化した光学系開発やモデル展開を行なっており、開発に多大な費用と時間がかかるという問題があった。

 「BRILL」は、新開発のBD集積光学ユニットとDVD/CD集積光学ユニットの両方を搭載しており、搭載する集積光学ユニットは、半導体レーザーと光学モジュールの組み換えが可能な構造になっている。これにより、集積光学ユニットの仕様変更を従来よりも短期間で行なえるという。

BRILLに搭載された集積光学ユニット

 さらに、構成部品の共用化を進め、ピックアップの組み立て工程における調整パラメータの削減や組み立て調整設備の共通化を図ることも可能にしており、様々な用途の機器に対応する光学ピックアップを容易に商品化できるようになるという。

 加えて、光学ピックアップの部品点数削減とコスト低減も実現。微細な部品を高精度な製造プロセスで組み立てることで、熱など環境の影響を受けにくい構造にもなっているという。

BRILLと従来のモデルとの光路図比較


(2010年 9月 14日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]