パナソニック、3D対応の1MOSビデオカメラ「HDC-TM90」

-別売レンズ追加で3D対応。60p対応。実売8万円から


HDC-TM90

 パナソニックは、別売の3Dコンバージョンレンズを追加することで3D撮影に対応するビデオカメラ「HDC-TM90」と「HDC-TM85」を2月25日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格はTM90が10万円前後、TM85は8万円前後。

 TM90は64GBのメモリを内蔵し、パールブラック(K)とソリッドシルバー(S)の2色を用意、TM85は32GBのメモリを内蔵し、カラーはソリッドシルバー(S)のみとなる。内蔵メモリ以外の主な仕様は共通。


HDC-TM90-KHDC-TM90-SHDC-TM85-S

 パナソニックは、2010年9月に3D撮影に対応した「HDC-TM750/650」を発表しているが、新モデルのTM90/85は撮像素子を1MOS(TM750/650は3MOS)とし、低価格化を図ったモデルとなる。

 撮像素子は1/4.1型 332万画素の単板MOSで、動画/静止画撮影時の有効画素数は194~261万画素(16:9)。レンズは光学21倍ズーム(35mm換算 28~729mm 16:9/F1.8~3.5)で、28mmからの広角撮影に対応。また、マルチアクチュエータレンズシステムと、超解像技術を使ったiAズーム機能により、画質劣化を抑えながら40倍までのズーム撮影が行なえるという。

 別売の3Dコンバージョンレンズ「VW-CLT1」(実売38,000円前後)と付属のステップアップリングを組み合わせることで、3D撮影に対応。3D撮影方式はサイドバイサイドで、AVCHD方式で記録。記録解像度としてはフルHD(1,920×1,080ドット)だが、サイドバイサイドであるため、3D映像自体の解像度は横方向の解像度が半分となる。また、3Dコンバージョンレンズを取り付けると、ズームがワイド端の58mm(35mm判換算)固定となる。

VW-CLT1装着時VW-CLT1ステップアップリングが付属する

 また、AVCHDの規格上限を超える1080/60p(1,920×1,080ドット/60p)の記録にも対応。動きの速い被写体でもちらつきを減らして、くっきりと撮影できるという。1080/60pでは最高28Mbpsでの記録が可能。また、AVCHD形式でも記録できる。なお、1080/60pはAVCHD規格を超えているため、他のAVCHD機器での再生が保証されない独自方式となる。

 低照度ノイズリダクションも搭載し、暗いシーンに発生するノイズを低減。風の音を抑える「風音キャンセラー」や、個人認識、シーンに合わせてきれいに撮影できる「おまかせiA」、顔や色を追尾して撮影する「追っかけフォーカス」などの機能を搭載する。静止画記録にも対応し、動画撮影時に笑顔を検出して、自動的に静止画を撮影する「笑顔オートシャッター」にも対応する。

 SDXC対応のカードスロットも装備し、最大64GBのSDXCカードに対応。液晶モニターは3型/23万画素でタッチパネルを採用。画面を指でタッチスライドしてズーム調整やシーン選択が行なえる。撮影した映像から自動でおすすめシーンを抽出して再生し、フェードイン/アウト、スロー再生などの演出を加える「おまかせムービースライドショー」も搭載している。

 HDMI出力のほか、AVマルチ出力を装備し、変換ケーブルでD端子やコンポジット、アナログ音声出力に対応。ミニUSB端子も備えている。PC用の編集ソフト「HE Writer AE 3.0」も付属する。

 バッテリは「VW-VBK180-K」。連続撮影時間は約1時間35分、実撮影時間は約50分。外形寸法は50.5×120×63mm(幅×奥行き×高さ)。バッテリを含む重量は約281g(TM90)/約280g(TM85)。


(2011年 1月 17日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]