TDK、シースルータイプの有機ELディスプレイを開発

-2.4型/QVGAで透過率40%。携帯電話向け


開発、量産開始された「UEL476」

 TDKは31日、シースルータイプの有機ELディスプレイ「UEL476」を開発、量産を開始したと発表した。

 パッシブマトリックス駆動方式の2.4型/QVGA(320×240)有機ELディスプレイで、シースルータイプは世界初としている。主に、携帯電話のメインディスプレイや、モバイル型電子機器での利用を想定している。

 透過率40%、輝度150cd/m2を実現。シースルーでありながら、ディスプレイの裏面からは表示内容が見えにくい構造になっている。また、カラーフィルタを採用し、RGB各色の輝度寿命が同一で色ズレがないことも特徴としている。動作温度範囲は-20~+85度。

 TDKは、1991年より有機ELの材料開発に着手。独自の長寿命材料や薄膜積層構造、最適な量産プロセスの開発を進めてきた。また、白色発光有機EL素子の開発は1995年より開始。2000年に製品化している。今後も、各タイプの高精細化、長寿命化に取り組むとしている。



(2011年 5月 31日)

[AV Watch編集部 中林暁]