液晶TV売上台数の上半期No.1はシャープ。BCN発表

-BDレコーダはパナソニック、スマホはアップル


 BCNは20日、量販店やネット通販サイトなど23社のPC/デジタル家電の実売データを集計する「BCNランキング」に基づき、106ジャンルの製品で2011年上半期(1月~6月)に最も販売数量が多かった「上半期No.1メーカー」を発表した。

 2011年上半期のPC/デジタル家電全体の市場は、前年同期比で数量8.3%増、金額5.3%減。3月は震災の影響で数量が3.2%減、金額22.4%の大幅減となったが、4月以降は薄型テレビなどの地デジ化需要が牽引し、数量がプラスに転じた。6月は数量120.9%、金額125.1%まで伸びている。

 アナログ放送の停波を目前に控えたテレビ市場においては、液晶テレビで「40型以上」と「40型未満」の2カテゴリともにシャープが、プラズマテレビはパナソニックが獲得した。

 エコポイント終了に伴うテレビの駆け込み需要については「3月の震災で空振りに終わった」とする一方で、7月にアナログ停波を控え、数量は前年同期比で29.9%増となった。しかし、金額は同89.4%と2桁減。BCNは「主力の32型の値下がりや、小型テレビの増加に伴う平均単価の下落が響いた」と見ている。

 2010年秋ごろより急拡大したスマートフォンの2011年上半期は、4月に「iPhone 4」ホワイトモデルを発売し、台数を伸ばしたアップルが23.4%で首位。また、スレートPC(タブレット端末)も、アップルが獲得している。

 携帯オーディオ部門は、ソニーが52.1%で1位。 2010年8月にソニーが台数シェアでアップルを上回り、 BCNが2001年11月集計を開始して以来初めて1位となった。2011年に入ってからも5割以上の台数シェアを維持している。

 下半期の展望としては、アナログ停波や年末商戦を控えて売上を伸ばしているテレビやレコーダ、地デジチューナなどに対し、8月以降には「ポスト地デジアイテム」としてスマートフォンやスレートPCなどの新しいジャンルの市場拡大が進むと予測している。

 なお、年間で販売数量が最も多いメーカーを表彰する「BCN AWARD 2012」は2012年1月に発表される。

製品名メーカー数量シェア
液晶テレビ(40型以上)シャープ45.3%
液晶テレビ(40型未満)シャープ36.9%
プラズマテレビパナソニック78.3%
デジタルチューナマスプロ電工33.8%
DVDレコーダ東芝40.8%
BDレコーダパナソニック33.0%
DVDプレーヤーパイオニア18.4%
BDプレーヤー東芝21.6%
プロジェクタセイコーエプソン/エプソン販売41.3%
ヘッドフォン/イヤフォンオーディオテクニカ25.7%
携帯オーディオソニー52.1%
携帯オーディオアクセサリエレコム27.3%
ICレコーダオリンパスイメージング40.1%
デジタルカメラ(レンズ一体型)キヤノン17.9%
デジタルカメラ(レンズ交換型)キヤノン29.1%
ミラーレス一眼オリンパスイメージング38.7%
デジタルビデオカメラソニー28.5%
デジタルフォトフレームソニー33.3%
スマートフォンアップルジャパン23.4%
DVDメディアイメーション26.5%
BDメディアイメーション23.1%
PNDパナソニック27.6%
スレートPCアップルジャパン84.7%
液晶ディスプレイ三菱電機22.4%
記録型DVDドライブバッファロー38.5%
スピーカーソニー15.5%
MIDIヤマハ30.4%
サウンドカードクリエイティブメディア45.2%
グラフィックカードシー・エフ・デー販売31.9%
サラウンドシステムオンキヨー18.8%
サウンド関連ソフトクリプトン・フューチャー・メディア20.7%
ビデオ関連ソフトコーレル15.4%


(2011年 7月 20日)

[AV Watch編集部 中林暁]