ヴィジョネア、Android動画アプリの自動作成Webサービス
-コンテンツホルダ向け「Android Magic」。月額5万円
Android Magic |
ヴィジョネアは、Androidスマートフォン向けの動画アプリを自動生成できるWebサービス「Android Magic」を動画クリエイターやコンテンツホルダ向けに8月16日より提供開始した。
サービスの利用料金は、10アプリ(10回)までの作成で月額5万円。9月15日までは無料トライアル(生成アプリ数3個まで)も実施している。
「Android Magic」は、保有する動画をAndroidスマートフォン向けの動画アプリに変換し、Android Marketに公開して配布/販売するまでの操作をWebブラウザ上で簡単に行なえるというサービス。利用には、映像アプリを作成するユーザーが著作権を保持していることが前提となる。
映像そのものを有料/無料で配信する目的のほか、商品/サイトなどのプロモーション、広告収入目的に動画アプリを配信するといった利用を想定。コンテンツの課金条件(有料/無料/アプリ内課金)は作成者が設定できる。アプリからWebサイトへのリンクを設けることや、Facebook/TwitterのSNS連動、Google Checkout決済といった機能が利用可能。作成者は、視聴状況のログ閲覧や、視聴期間/視聴者の制限を設けることもできる。なお、作成されたコンテンツにはヴィジョネア独自のコンテンツ保護が掛けられ、ダウンロード後の再配布を防ぐことができる。
アプリ自動生成までの流れ | 無料動画アプリから自社サイトへの誘導や、広告配信などのが行なえる |
動画のフォーマットはMP4で、コーデックはMPEG-4 AVC/H.264。再生可能なAndroid OSは1.6~2.3.2。なお、Android Marketで配布できるアプリのファイルサイズ上限は50MBのため、1本の動画の長さの目安は約10分以内となる。入力対応フォーマットはMPEG-2、MPEG-4 AVC/H.264、FLV、WMV。
前述の通り月額5万円で10アプリ(10回)まで作成可能となっており、さらにアプリを追加するには+5万円で+10アプリとなる。利用期間の制限はないが、解約後には、視聴状況のログやアプリ作成履歴は削除される。なお、利用期間内にリリース版として作成されたアプリは解約後も継続して利用できる。
制作画面の例。画質/視聴期間などの設定や付加機能の有無が選べる | Android Marketへのアップロード画面 |
■ オープンなAndroidに、新しい映像ビジネスの可能性
Android Magicは、既に角川コンテンツゲートによるアニメPVや映画冒頭部分の無料視聴に利用されているほか、ポニーキャニオン、東映、ぴあなども活用しているという。ヴィジョネアのAndroid Magicサイト内に、活用事例が紹介されている。
ヴィジョネアの内古閑 宏社長は、調査会社ComScoreやCanalysのデータを元に「スマートフォンにおけるAndroidのシェアが思った以上に伸びている。日本でもスマートフォンは浸透サイクルに入り、新しい映像ビジネスが生まれる可能性をひしひしと感じている。仕掛けるタイミングは今しかない」と、今回のサービス開発の経緯を説明。「新しいものが生まれる可能性は、技術やマーケットがオープンなAndroidにある」とした。
Android Magicの採用例の一部。無料視聴から有料への誘導など、アプリ自体に様々な機能を持たせている |
動画をアプリの形式で配信する理由について内古閑氏は「フィーチャーフォンとの大きな違いとして、スマートフォンは端末の性能向上と画面サイズ拡大により、アプリを使っている人や、動画を閲覧している人が多い」と説明。Google Mobile Ads Blogの調査を元に「スマートフォンユーザーの約半数は動画を閲覧している」とスマートフォンにおける動画ビジネスの可能性を強調した。
Android Magicというサービス名については、「アプリが簡単に自動生成されることが一つのMagic。アプリが作りたくても作れない人にとってはハードルが下がるポイント。もう一つは価格。より安く作れれば、制作費用ではなくアプリの中身で勝負できる」とアピールした。
ヴィジョネアの内古閑 宏社長 | Google Mobile Ads Blogでのスマートフォンユーザー調査の紹介 | Android Magicの2つの差別化ポイント |
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http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070327/visiona.htm
(2011年 8月 17日)
[AV Watch編集部 中林暁]