オンキヨー、USB入力対応のプリメイン最上位「A-9000R」

-スタンダード機にも「DIDRC」回路を投入


A-9000R(S)

 オンキヨーは、ステレオプリメインアンプのリファレンスモデル「A-9000R(S)」を10月29日より発売する。価格は23万5,200円。

 A-9000R(S)は、「クアッドプッシュプル3段インバーテッドダーリントン回路」の搭載など、最上位モデルとしての音質性能を備えているが、これをパラレルプッシュプル構成とするなど一部仕様を変更して低価格化し、「最上位モデル直系の音質をより身近に楽しめる」というモデル「A-9070(S)」も11月中旬より発売する。価格は17万6,400円。

 さらに、これらの製品との組み合わせを想定したCDプレーヤー「C-7070R(S)」も10月29日に発売する。価格は8万4,000円。そのほか、既報の通り“ネットワークチューナー”「T-4070(S)」(10万5,000円)を12月中旬に発売する。

 いずれの機種も、デジタル音楽再生時の“動的ノイズ”を大幅に削減するという「DIDRC」回路を搭載。これまで、DIDRCはリファレンスシリーズのみの搭載だったが、スタンダードモデルにも採用されたことになる。


A-9070(S)CDプレーヤーのC-7070R(S)ネットワークプレーヤーのT-4070(S)


■ プリメインアンプ最上位機など

 「A-9000R」と「A-9070」は、いずれも定格出力140W×2ch(4Ω)、最大出力180W×2ch(同)のプリメインアンプ。A-9000Rのみ、24bit/192kHz対応のUSB入力を備え、パソコンからのアシンクロナス伝送によるジッターレス再生が可能なほか、AES/EBU入力も備えている。

 両機種とも、DACはウォルフソン製の24bit/192kHz対応「WM8742」をL/Rチャンネル独立で搭載。MM/MCフォノイコライザをディスクリート回路で備えている。

「A-9000R」のリモコン「A-9070」のリモコン

 ワイドレンジアンプ技術「WRAT」を進化させた「AWRAT」(Advanced Wide Range Amplifer Technology)を搭載。プリアンプ部とパワーアンプ部を分離して使用できる「SPLIT」モードも利用可能となっている。

 電源部には、大容量平滑コンデンサを搭載。容量は両モデルで異なり、A-9000Rは18,000μF×4基、A-9070は15,000μF×4基となる。全ての回路間を閉ループ化して個別に電源とつなぐことで、グランド間での電位の変動を抑える構造も採用する。

 本体設計は、電源トランスやヒートシンク、基板をL/Rチャンネルごとに対称に配置する「左右対称ツインモノラル」構造。チャンネル間の誤差を最小限に抑えるとしている。A-9000Rのフロント/サイドパネルにアルミ押し出し材を使用。A-9070はフロントパネル/ボリュームツマミがアルミとなっている。内部は梁構造を採用するなど振動対策を行なっている。

 入力端子は、A-9000Rがデジタル×4(光×1、同軸×2、USB×1、AES/EBU×1)、A-9070がデジタル3系統(光×1、同軸×2)。出力はいずれもアナログ×2ch(RCA)。RCA端子は真鍮削り出し/金メッキ。SN比は107dB、適応インピーダンスは4~16Ωで共通。

 外形寸法と重量は、A-9000Rが435×435×175mm(幅×奥行き×高さ)、18.5kg。A-9070が435×431×174.5mm(同)、18.1kg。A-9000Rのパソコン接続時の対応OSはWindows XP/Vista/7。

「A-9000R」の背面「A-9070」の背面


■ CDプレーヤー

背面付属リモコン

 「C-7070」は、ウォルフソン製の24bit/192kHz対応DAC「WM8742」をL/Rチャンネル独立で搭載するCDプレーヤー。音楽CDのほかMP3/WMAを記録したCD-R/RWも再生できる。

 アルミダイキャストトレイを採用する制振性の高いメカを、真鍮製の脚で支持することにより振動を抑制。フロントパネルにはアルミを、シャーシには肉厚の鋼板を使用する。デジタルフィルター機能として「Standard」と「Soft」の2種類を切り替えて利用できる。アナログ出力時に、不要な回路を切るという「デジタル出力オフ」機能も搭載。

 出力端子は光/同軸デジタルが各1系統と、アナログ1系統。全高調波歪率は0.0025%、周波数特性は2Hz~20kHz。SN比は116dB。外形寸法は435×306.2×101.1mm(幅×奥行き×高さ)、重量は6.4kg。



(2011年 10月 6日)

[AV Watch編集部 中林暁]