ボーズ、バッテリ内蔵のBluetoothスピーカー2機種

-iPhoneと無線接続。薄型筐体採用。カバー交換も


iPhoneとペアリングしたところ

 ボーズは、バッテリを内蔵したポータブルBluetoothスピーカー「SoundLink Wireless Mobile speaker」シリーズ2機種を10月21日に発売する。2モデルの違いはデザインとカラーで、前面グリル部分がブラックの「SoundLink Wireless Mobile speaker」が36,750円、グリルがシルバーで、サイドパネルなどに光沢のあるクロームメッキ仕上げを採用した「SoundLink Wireless Mobile speaker-LX」が43,260円。

 本体を保護するカバーも装備。カバーを閉じる事で電源のOFFが可能。2モデルでカバーのカラーと素材が異なり、「SoundLink Wireless Mobile speaker」のカバーはダークグレーでナイロン製。「SoundLink Wireless Mobile speaker-LX」はダークブラウンでレザー製となる。

 販売は量販店などのボーズ製品取扱ディーラー、直営店、ボーズ・オンラインストアで行なう。なお、保護カバーはユーザーが交換可能で、カバー単体でも販売。ナイロン製のレッドとパープル、レザー製のバーガンディーとタンという、合計4色の追加バリエーションを用意。価格はナイロン製が各4,200円、レザー製が各7,140円。なお、「SoundLink Wireless Mobile speaker」と「LX」の形状は同じであるため、どのカバーを装着する事も可能。カバーに付属する六角レンチを使って交換する。


左の列がナイロン製、右がレザー製のカラーバリエーションレザー製のバーガンディー
SoundLink Wireless Mobile speakerのサイドパネルSoundLink Wireless Mobile speaker-LXのサイドパネル。クロームメッキ仕上げになっている


■薄型でも独自技術で豊富な低域再生

 外形寸法244×48×130mm(幅×奥行き×高さ)という、薄型筐体を採用したBluetoothスピーカー。プロファイルはA2DPに対応し、iPhoneなど、Bluetooth送信対応のプレーヤーとワイヤレスで接続し、音楽を再生できる。また、背面にステレオミニの外部入力も1系統備えており、Bluetooth非対応のプレーヤーとも有線接続が可能。重量は1.3kg。

 リチウムイオンのバッテリを内蔵しており、最大音量再生時で約3時間の連続再生が可能。標準的な音量であれば8時間以上の再生ができるという。充電は付属のACアダプタで行なう。

 屋内だけでなく、公園やビーチなど、屋外での使用も想定。開発にあたっては、塩水噴霧や砂、風、湿気などの厳しい環境試験を行なったという。

 初回電源起動時に、自動的にBluetoothのペアリング待ち受け状態になり、iPhoneなどの対応機器から「SoundLink Wireless Mobile speaker」を検出可能。多くの機器では、スピーカーの名前を選択すればペアリングできるが、PINコードを求められた場合は「0000」で接続できる。

 直近で接続した6つの機器をスピーカー側で記憶しておく事ができ、記憶している機器であれば、スピーカーを起動させるだけで接続が完了し、ペアリングの操作は不要。

 付属カバーは前面グリルを覆う形になっており、使用時にはそれを開き、背後に回してスピーカースタンドとして活用する事も可能。また、カバーを閉じると電源がOFFになる。

 【お詫びと訂正】
 記事初出し時、カバーを開くと電源がONになると記載しておりましたが誤りでした。カバーを閉じると電源がOFFになる機能は搭載されています。お詫びして訂正させていただきます。(2011年10月19日)

カバーを閉じて持ち運んでいるイメージカバーはスタンドとしても使用できる

 スピーカー側で可能な操作はボリューム調整と、BluetoothのペアリングモードON/OFF、入力切替。プレーヤー側を制御する事はできない。

 内部にはネオジウムマグネットを使用した4つのドライバを搭載。中高域を再生するほか、その背後には楕円形のパッシブラジエーターを2基、向かい合うような形で搭載。余分な振動を相互にキャンセルする機構となっている。また、パッシブラジエーターの外周部はワッフルのような形状になっており、より多くの空気を動かし、豊かな低域を再生できるという。

 さらに、独自のDSPを用いて、様々なボリューム値でも、明瞭で自然なサウンドを再生できるとしている。

背面。ステレオミニのアナログ入力も備えているカバーは六角レンチで取り外し可能天面の操作ボタン部分
カバンなどにも収納しやすいサイズを実現iPad 2でペアリングしているところiPhoneでペアリングしているところ


■試聴してみる

 発表会場でiPhoneとBluetooth接続し、短時間だが試聴できたので印象をお伝えしたい。再生音で印象に残るのは、バッグなどに収まる薄型筐体だが、ゆったりとした豊富な中低域が出ている事。高域の明瞭で解像感があり、コンパクトスピーカーにありがちな、音が痩せたり、低域が不足してスカスカ、キンキンした音になる事はない。

 ボリュームを上げても筐体のビビリが少なく、聴きやすいサウンドのまま音量が上がる。屋内だけでなく、キャンプや公園などの屋外で、数人で音楽を楽しむといった用途にも使用できそうだ。また、大人の男性が持っていても違和感が少ないデザインや高級感があり、出張先のホテルの部屋で音楽をゆったり楽しむといった用途にも使えそうだ。



■高い耐久性も実現

マーケティング部の伊東ディレクター

 マーケティング部の伊東ディレクターは、同社のこれまでの製品と、スマートフォンを含めたポータブルプレーヤーの普及を振り返り、「我々はこれまで、音楽の感動を身近に届ける製品を手掛けてきた。そして、音楽のソースも変化し、時や場所を選ばずに楽しめるようになってきた。しかし、いつでも何処でも、好きな場所で、活き活きとした音で楽しむのは難しい。そこで、太陽の下で語り合いながら、キャンプの火を囲みながら、気のあった仲間と、音楽を簡単にシェアできるような製品を提案したい」と語り、新製品を紹介した。

 また、屋外での使用を想定している事から、開発にあたっては、落下試験や高温多湿の状態での稼動試験、ビーチでの使用などを想定した塩水噴霧試験などを実施。高い耐久性を備えているのも特徴だという。



(2011年 10月 18日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]